車のエンタメ
更新日:2021.10.07 / 掲載日:2021.10.07

大人が楽しむ!「はたらくくるま」図鑑 オーテックジャパン編<1>

●取材・文:鈴木ケンイチ ●写真:鈴木ケンイチ、日産自動車、オーテックジャパン

 街で見かけるワンボックスカーの“はたらくくるま”の中で、ノーマルのように見えても、その中身は仕事に特化した改造が加えられている。そうした改造したクルマは特装車と呼ばれる。今回は、そんな特装車を生産するオーテックジャパン社を訪ねた。どんな会社なのか? どんな改造が加えられているのかをチェックした

商用と福祉の2つの分野で“はたらくくるま”を提供

 オーテックジャパンと聞けば、日産のカスタムカー「AUTECH」を思い浮かべる人は多いだろう。また、もう少しクルマ事情に詳しければ、「NISMO」と銘打った近年の日産の量産カスタムや「ライダー」もオーテックジャパンが開発したことをご存知かもしれない。

 しかし、そのルーツは商用特装車、つまり“はたらくくるま”にあったのだ。しかし、80年代以降は量産車のカスタムに乗り出すようになる。現在では、AUTECHとNISMOロードカーの2ブランドを代表とする「カスタムカー」と、「福祉車両(ライフケアビークル)」、そして「商用特装車」という3つの分野を手掛けている。

 オーテックジャパンの商用特装車のベースとなるのはキャラバン、NV200バネット、アトラス(トラック)、NT100クリッパートラック(軽自動車)の4モデルだ。

 特装の内容は、保冷・冷蔵・冷凍などの機能や、リフター装備をはじめ、多種多様な用途に応じたものが用意されている。意外なもので、今回紹介する幼児通園専用車や車載トラック、クレーン付きトラックなどがある。

 また、販売するときにユーザーの要望に応えて、細かな仕様変更があるため、生産は手作りに近い。ベルトコンベアでクルマを流すのではなく、クルマを置いたままで、人が動いて部品を取り付けていくという。

 福祉車両(ライフケアビークル)はオーテックジャパンが一貫して手掛けてきた事業でもある。これらの車両の目的は、車いすを使う人に対応するだけでなく、病気やご高齢の人のために乗り降りしやすくするというもの。個人で使う人もいるが、医療関係などで仕事用に購入されることもある。そういう意味で、福祉車両(ライフケアビークル)もまた、立派な“はたらくくるま”と言える。

 オーテックジャパンは商用特装と福祉車両(ライフケアビークル)の2つの分野で“はたらくくるま”を世に送り出しているのだ。

オーテックジャパンは神奈川県茅ケ崎市にあり、AUTECHとNISMOロードカーの2ブランドを擁する。
オーテックジャパン創立30周年を記念して、2016年に30台限定で登場した「ボレロA30」。
オーテックジャパンが企画・開発したカスタムカーのひとつが「ノートAUTECH」である。
今年8月に発表された「ノートオーラNISMO」もオーテックジャパンの手による製品だ。

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内外出版/月刊自家用車

ライタープロフィール

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オーナードライバーに密着したクルマとクルマ社会の話題を満載した自動車専門誌として1959年1月に創刊。創刊当時の編集方針である、ユーザー密着型の自動車バイヤーズガイドという立ち位置を変えず現在も刊行を続けている。毎月デビューする数多くの新車を豊富なページ数で紹介し、充実した値引き情報とともに購入指南を行うのも月刊自家用車ならではだ。

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オーナードライバーに密着したクルマとクルマ社会の話題を満載した自動車専門誌として1959年1月に創刊。創刊当時の編集方針である、ユーザー密着型の自動車バイヤーズガイドという立ち位置を変えず現在も刊行を続けている。毎月デビューする数多くの新車を豊富なページ数で紹介し、充実した値引き情報とともに購入指南を行うのも月刊自家用車ならではだ。

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