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故障・修理
更新日:2025.11.16 / 掲載日:2025.11.16

JAFが新設した精鋭部隊「JAF-FAST」って何だ?

JAF-FASTの専用車両

 故障や事故などのクルマのトラブルの際にロードサービスを提供するJAFにこのたび、災害時の初動対応を迅速に行うための精鋭部隊が発足した。2025年10月に「J-FAST(ジェイ・ファスト)」としてスタートし、11月に「JAF-FAST(ジャフ・ファスト)」と改称。さまざまな状況に対応できる専用の車両も導入し、自然災害の発生に備えている。

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 これまでJAFは2011年の東日本大震災や2019年の台風19号、2024年の能登半島地震、2025年8月の熊本豪雨などの災害現場に「JAFロードサービス特別支援部隊」を派遣し、被災者量の排除や被災地の復旧に取り組んできた。

 例えば熊本地震では、水浸しになったクルマが電気トラブルにより動かなくなるケースが多く見られ、緊急車両などの妨げとならないよう、素早く移動させるなどの対応を行ったが、これはまさにJAFの得意とする復旧支援の1つだ。

 ただ、過去には被災地の情報の不足により、持ち込んだ資機材に過不足があり、時間のロスが発生したなどの課題もあった。

 そこで結成されたのが現「JAF-FAST(First Action Support Team)」。被災地支援の初動対応これまでのこれまでの課題を解決し、迅速で柔軟な災害支援活動を行う。

 まず、大きなポイントとなるのは通常のサービスカーにはない、さまざまな災害対応資機材を乗せたJAF-FAST専用の災害支援車の導入だ。

バッテリーやエアジャッキから簡易トイレや毛布までさまざまな資機材を搭載

 具体的には発電機や照明、浄水機器などの緊急用資機材や食料、飲料水、簡易トイレなどの生活必需品、携帯電波が圏外でも隊員間の通信が可能な情報伝達装置などを搭載。近くの拠点に必要な資機材を取りに行かなくとも、直接、現場に急行して作業が行えるようになる。

 また、従来からあった「JAFロードサービス特別支援部隊」の隊員は約2,000人のロードサービススタッフから厳選された100人であるのに対して、JAF-FASTの隊員はJAFロードサービス特別支援部隊の任期を終え、現在は指導者などとして活躍している、より経験豊富な20人が任命されている、という違いもある。

 JAF-FASTでは、災害発生時から12時間以内の現場入りを目標として、被害状況を即時に把握するほか、緊急交通路の確保に向けた車両の排除や救助作業を先行実施する。また、後続部隊の効率的な活動の支援やJAFの全国ネットワークを活かした、より早期の復旧なども目指す。

 先日、東京ビッグサイトで行われたジャパンモビリティショー2025では、専用の災害支援車を公開し、隊員が被災地での復旧作業の様子を紹介するなどして、来場者にJAF-FASTについて周知。結成1か月少々ということもあり、まだJAF-FASTとしての出動は行われていないが、大雪被害が予測される季節も近づき、気を引き締めていた。

EZスピナーという道具を使い、動かなくなったクルマを移動させる様子を実演したJAF-FASTの隊員(左)、身に着けた制服はJAF-FAST専用のものだ

 災害支援車は現在、関東に1台が配備され、全国に派遣するかたちとなっているが、今後は全国の8地方本部に順次配備を拡大して、より迅速な初動対応が可能な体制を構築する。また、車両の装備などについては、「これが完成形ではなく、棚の構造やレイアウトから搭載する資機材のラインナップ、車両のサイズまで、活動を重ねていく中で、適切であるか見極めていきたい」と話しており、必要があればブラッシュアップを行う予定だ。

被災地の悪路にも対応できるよう専用車両はタイヤも特別な仕様となっている
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ライタープロフィール

家本浩太(イエモトコウタ)

地方新聞社で記者としてキャリアをスタートし、自動車産業やモータースポーツ関連の原稿を多く手掛けた。その後、自動車分野を専門とする制作会社では雑誌やムック本、ディーラーの機関紙などの取材・編集などを担当。自動車ニュースサイトでデスクを務めるなどし、現在はグーネットマガジン編集部に。自動車関連で最も多く取材をした分野はキャンピングカー。

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地方新聞社で記者としてキャリアをスタートし、自動車産業やモータースポーツ関連の原稿を多く手掛けた。その後、自動車分野を専門とする制作会社では雑誌やムック本、ディーラーの機関紙などの取材・編集などを担当。自動車ニュースサイトでデスクを務めるなどし、現在はグーネットマガジン編集部に。自動車関連で最も多く取材をした分野はキャンピングカー。

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