故障・修理
更新日:2020.10.19 / 掲載日:2020.10.19
真夏の車内で起きる熱中症の原因と対策

真夏の炎天下にさらされた車内は、非常に高温となり、熱中症のリスクや危険性が高まります。
車内での熱中症を防ぐためにも、車内で熱中症になる原因を理解し、しっかりと対策することが重要になります。
そこで、この記事では、車内で熱中症になる原因や症状、対策方法などについて紹介します。

車内は密室空間で熱が溜まりやすいため、熱中症の危険性が高い環境といえます。
また、炎天下では短時間で車内の温度が急上昇するため、乗車する際には熱中症対策をとり、充分に気をつける必要があります。
熱中症は最悪のケースで死に至る場合もあり、非常に危険な病気です。
しかし、対策をしっかりと行なえば熱中症になるリスクは大きく下げられます。
この記事では車内で熱中症になる原因と対策を詳しく解説していくので、参考にしてください。
車内で熱中症になる原因
車内で熱中症になる原因には、車内温度が大きく関係しています。
炎天下に駐車した車内では、窓を閉め切りエアコンを切った状態だと、わずか15分で人体にとって危険なレベルに達するほど暑くなります。
車内は熱を発するエンジンの影響で、エアコンをつけてもすぐに冷えるわけではないので、熱中症になる前に常に快適な車内温度を保ちましょう。
また、車内の温度は車の塗装色によっても左右される、という実験データもあります。
黒色の塗装色は光を吸収するため、シルバー系の車と比べて熱がこもりやすく、熱しやすく冷めにくいという特徴を持っています。
ドライバーや同乗者はトイレの心配から水分摂取を控える傾向にありますが、水分不足は熱中症の原因となり危険です。
運転の緊張で汗をかき、水分不足になるケースもあるので、夏場は積極的な水分の摂取を心がけましょう。
熱中症の主な症状
車内で熱中症になった場合、以下の症状が出る場合があります。
いざというときのために、対応できるように覚えておきましょう。
・めまいや顔のほてり
・筋肉痛や筋肉のけいれん
・体のだるさ、吐き気
・おかしな汗のかき方をしている
・体温が高い
・呼びかけに応じない(子供)
・水分補給ができない
以上のような症状が出た場合には、すぐに運転を中止し休憩してください。
もし症状が改善しない場合、早急に救急車を呼べば最悪のケースは免れられる可能性があります。
また、子供は大人に比べて体温の管理が苦手なので、大人が子供の体調をしっかりと管理してあげる必要があります。
熱中症の症状が出る前から、水分補給だけではなく塩分の補給も非常に大事なので、スポーツドリンクや塩飴などを摂取するといった対策が効果的です。
車内熱中症の対策方法と注意点

車内で熱中症にならないためには、知識と対策が必要です。
注意点を踏まえた上で対策さえしっかりしておけば、熱中症になるリスクは大きく下げられます。
ここでは、車内の熱中症対策の方法や注意点について解説します。
直射日光を避け、適度な温度に保つ
車内熱中症を防ぐには、直射日光を避け、車内を適度な温度に保つのが重要です。
車のフロントガラスは直射日光を受け、避けるものがないので車内温度は異常なスピードで上がっていきます。直射日光を受けやすいハンドルやシートは、熱を吸収しやすく熱くなるため体感温度は車内温度よりも高くなります。
また、炎天下でエアコンを停止すると、車内温度は急上昇するので、エアコンをつけて適度な温度を保ちましょう。走行中の場合は、窓を開けることで車内の熱を逃がす効果があり、さらにエアコンの併用で一番効率良く快適な温度を保てます。
駐車する場合には、直射日光を避けられる遮光シートをフロントガラスに貼り、直射日光を避ける対策などを行ないましょう。
かくれ脱水症状に注意
暑い車内で運転する場合には、本人が思っている以上の水分が多く奪われ、知らない間に「かくれ脱水症状」になる危険性があります。
気が付いた頃には進行が進んでしまい、深刻な状態になっている場合が多いので非常に危険性が高くなります。
太陽光線に含まれる赤外線により輻射熱を受ける車内では、エアコンによる乾燥もあり、かくれ脱水症状になりやすい状況です。
かくれ脱水症状にならないためにも、こまめな水分、塩分補給と適度な休憩を挟みましょう。その際の注意点としてコーヒーや緑茶などのカフェインには注意してください。
カフェインには利尿作用があるため、多くの水分が排出されるので「かくれ脱水症状」につながりやすくなります。
熱中症になってしまったときの対処法

軽く見られがちな熱中症ですが、たかが熱中症だと油断してはいけません。熱中症は死亡につながる「病気」です。
基本的に、エアコンの効いた車内で熱中症にはなる心配は少ないのですが、輻射熱を浴びるドライバーは体温が上がりやすく、熱中症のリスクも上がります。
熱中症になった場合、以下の対処法を心がけましょう。
涼しい場所に移動して水分補給と休憩
まず、熱中症の症状が出た場合には、水分補給をして休憩をとってください。
熱中症の初期症状として、軽い頭痛やめまいがします。その場合は、即座に運転を止め、涼しいところに移動して水分補給をしましょう。
もし、吐き気やしびれが起きた場合には、医師の手当が必要なレベルなので、その場ですぐに救急車を呼ぶようにしてください。
処置の遅れが命取りになる熱中症では、我慢してしまうと手遅れになり、死に至るケースもあるので注意が必要です。
まとめ
今回は真夏の車内で起きる熱中症の原因と対策について解説しました。
車内で熱中症になる原因としては、直射日光、車内温度、水分不足が主な原因です。
これらに対する対策をしっかりとれば、熱中症になるリスクは大きく下げられます。
まずは、熱中症・脱水症状の対策として、快適な車内温度の確保や水分補給をしっかりと行ないましょう。もし頭痛やめまいの症状が出た場合には、涼しいところで休憩してください。
熱中症は軽く考えていると、取り返しがつかなくなってしまう可能性もある病気です。
今回ご紹介した熱中症対策を参考にして、万全な状態で運転することを心がけましょう。