故障・修理
更新日:2020.07.28 / 掲載日:2020.07.28

腐ったリヤフェンダーを切り貼り修理 走れ SUBARU R-2

左リヤフェンダー

リヤまわりはすべて直し終えたような気がしていたが、左のリヤフェンダーに腐って欠損している部分があるのをすっかり忘れていた。

腐ったパネルの上からパテ盛りをするわけにもいかないので、腐ったパネル部分をエアーカッターで切り取る。深く切り過ぎないように注意する。

裏側のパネルを傷つけないように浅めに切り込みを入れ、タガネで切り離す。裏にパネルがない部分もあり、泥などが溜まるようだ。

ベルトサンダーを使って切り口を整えるとともに、内部に残った錆も削り取っておく。幸い裏側のパネルは無事のようだ。

切り取った部分に厚紙を当て、カットしたパネルの型取りを行う。後で調整するので、少し大きめに、形はざっくりでいい。

型取りした厚紙を型紙として亜鉛めっきパネルに形を写し取る。これを鈑金バサミでカットするが、相変わらず切れ味が悪い。

切り取ったパネルをフェンダーに当て、はみ出す部分をマーキング。鈑金バサミで余分な部分をカットして整形していく。

大まかにサイズを調整したら、ベルトサンダーで角を丸める、曲線部分を調整するなど、切り取った部分にピッタリはまるように調整する。

フェンダー側の切り取り部分を再度調整しておく。はめ込むパネルとの間にほんの少し隙間ができるくらいにしておく。

フェンダー周辺のパネルが凹んでいるようなので、鈑金ハンマーの先端を突っ込んでパネルを少しだけ起こしておく。

はめ込んだパネルを溶接。ボディ側のパネルは薄く、すぐ穴が開いてしまうので、慎重に作業する。溶接機のワイヤーの繰り出しが調子悪い。

パネルを溶接したら、余分な部分をサンダーで削り取って完成。穴は塞ぐことができたが、溶接跡は汚い。パテで埋めてしまおう。

エンジンルームにも大きな錆穴があった

こんなところにも大きな錆穴。以前にチェックしていたはずなのに、すっかり忘れていた。作業したくないから記憶の奥底にしまい込まれた?

錆取りディスクで錆を落とす。錆穴の部分にはプレスでリブが成型されているので、これを再現しなくてはならない。

エアーカッターで患部を切り取る。エンジンルーム内は狭く作業がしにくい。腐食の範囲が広く、切り取る部分も大きくなってしまった。

カットしたパネルを剥がしてみると、その下のパネルは錆で真っ赤。重なり合っているパネルの内側はみんなこんな感じなのか。対策が必要。

そのまま蓋をしてしまうわけにもいかないので、錆取りディスクで錆を落とす。まぁ、見える部分だけしか作業できないんだけれども。

とりあえず見えている部分の錆は落としたが、このままパネルを溶接して蓋をしてしまうと、再び錆が発生してしまう。

パネルに塗ることで防錆膜を形成して錆の進行をストップさせる「さびチェンジ」を塗り込んでおく。皮膜にチェンジしたら黒く変色。

黒く変色

フロントばかりに気を取られ他の錆穴をすっかり忘れていた スタッド溶接機が火を噴くこともなく、無事にフロントまわりの作業は終了。パネルをきれいに修正することはできなかったが、フェンダーを変形させてなんとかするしかないだろう。 さて、フロントまわりにばかりに気を取られ、まだ他にも修理しなければならない部分があるのをすっかり忘れていた。特にリヤクオーターパネルはすべての補修が終わったと思っていたのだが、左リヤフェンダーのアーチ部分は腐食して穴が開いたままだ。まずはこの部分の修理から。腐った部分を切り取って、新しい亜鉛めっき鋼板をはめ込んで溶接。いつも通りの継ぎ接ぎ修理なのだが、半自動溶接機の調子がすこぶる悪い。ワイヤーの繰り出しが一定ではなく、途中で止まったりするので、非常に作業がやりにくく、溶接跡も汚くなる(これは下手だからかも?)。 フェンダーの補修が終わって、これでフロント以外の補修箇所は終了か? と思っていたら、エンジンルーム内にも大きな腐食穴があるのを発見。いや、以前のチェックで見つけていたはずだが、作業をするのが嫌で忘れてしまったのかもしれない。この腐食がある部分にはプレスでリブが作られている。継ぎ接ぎで修理するには、新しく取り付けるパネルでこのリブを再現しなくてはならない。幸いにもリブ部分がまっすぐだったので、手持ちの工具類でなんとか再現することができたが、複雑な形状だったら諦めたかもしれない。

亜鉛めっき鋼板からパネルを切り出す。ざっくりと計測したが、リブを作らなくてはならないので、縦方向を少し長めにカットしておく。

リブのプレスラインはまっすぐなので、なるべく直線になるように、万力で挟んでパネルを少しずつ曲げていく。

谷折、山折、山折、谷折の順でパネルを曲げなくてはならないが、これが非常に難しい。タガネや当て金などを使ってリブを再現する。

かなりの時間を費やしたが、リブの形はそれなりに再現できた。少し違うような気がしないでもないが、まぁ、これでよしとしよう。

縦方向の長さに余裕をもたせ過ぎたので、鈑金バサミでカットしてサイズを調整。横方向も少しだけカットして調整を行った。

ピッタリ

角や隙間などをディスクサンダーで削って微調整を行い、切り取った部分にピタッとはまるようになった。パネル作りは完了。

このパネルを溶接するのだが、エンジンルームが狭過ぎて頭がぶつかるし、近づくとスパッタが飛んでくるので熱い!

しっかり溶接した後は、余分なビードをディスクサンダーで削り取る。狭いので思ったように作業は進まず、飛び散る火花がこれまた熱い!

錆穴は塞がった。エンジンルームなのでこのまま塗装してもいいが、ビードの跡が汚いのでパテで処理したほうがいいかなぁ。

 ボンネットの補修に続いて、フロントパネルの修正にも手こずっている。今回こそ完成させるつもりでいたのだが、もう少し時間が必要のようだ。残す部分はフロントフェンダーとの繋ぎ目の処理だけとなったので、そろそろ塗装のことも考えなくてはならない。 ただ、塗装の経験がほとんどなく(一度教わりながらガンで吹いたことがある程度)、スプレーガンや塗装のツールも一切持っていないので、AMガレージで塗装作業するのは難しいかもしれない。とはいえ、塗装業者にお願いするほどの予算はない。さて、どうしたらいいのだろうか。 他にもガラスのゴムやウエザーストリップなどのゴムパーツも手に入らないし、完成したエンジンもミッションオイルが漏れている。この先も問題は山積みなのであった。

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グーネットピット編集部

ライタープロフィール

グーネットピット編集部

車検・点検、オイル交換、修理・塗装・板金、パーツ持ち込み取り付けなどのメンテナンス記事を制作している、
自動車整備に関するプロ集団です。愛車の整備の仕方にお困りの方々の手助けになれればと考えています。

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