パーツ取付・交換
更新日:2024.07.09 / 掲載日:2018.08.29
ワイヤーが見えているタイヤ(すり減ったタイヤ)はバーストの危険有り!
車を所有していると、任意保険やガソリン代・消耗した部品の交換など、様々な維持費が必要になります。維持費を少しでも抑えるためにタイヤなどの消耗品などはできるだけ長持ちさせて交換時期を遅らせたいのがほんとのところですよね。しかし、費用を抑えたいからといって、大事な「安全」や「安心」をないがしろにはできません。特に、タイヤがすり減ってワイヤーが見えてしまっているような状況は大変危険です。タイヤのワイヤーが見えてしまっている状態にはどんな危険性があるのかを、ここでは詳しく説明していきます。

車のタイヤは、路面と接地する部分に溝があり、その溝が雨の日などでも路面の水をかき出すのでスリップしにくくなります。タイヤを長く使用すると、その溝が浅くなりスリップしやすくなってしまいます。新品で6~7mmあった溝が無くなるにつれて、実際に制動距離(ブレーキを踏んで車が停止するまでの距離)も長くなってしまいます。
あまりにも溝が無くなりすぎるとスリップサインが出てしまい、車検も通らなくなってしまいますが、スリップサインが出ていなくとも、タイヤからワイヤーが出てしまうことがあります。タイヤが経年劣化により古くなって、ひび割れや亀裂が入ってしまい、中のワイヤーが見えることもあるのです。タイヤのワイヤーが見えてしまうということは、タイヤの最終警告であり、ワイヤーの下には2mm程の柔らかなゴムの層(インナーライナー)しかないので、即刻運転を中止してタイヤを交換する必要があります。タイヤのワイヤーが見えているのに、無視して車に乗って事故を起こしてしまうと、整備不良で事故の責任を追及されて、取り返しのつかない事態に陥るかもしれません。そんな状態のタイヤは、もちろん車検は通りませんから、必ず新しいタイヤに交換する必要があります。ちなみに、車のタイヤに限らず、自転車や車いすなどのタイヤも、ワイヤーが見えると走行中にバーストを起こす可能性があり危険なので交換しないといけません。
ワイヤーが見えているタイヤを装着する危険性
1.バーストの危険がある
タイヤのワイヤーはタイヤの骨組みであり、これがあることで空気圧や走行の衝撃にも耐えることでき、形が保たれています。しかし、このワイヤーが見えてしまうと、雨などの水分や外気に触れることになり、徐々にワイヤーが錆びていき、タイヤ内部のワイヤーにも錆が侵食してしまいます。そんなタイヤで車を運転してしまうと、車の重量や走行時の衝撃、空気の圧力などによって、走行中にタイヤがいきなりバーストしてしまい、大事故につながる危険性があります。また、新品のタイヤでは問題ない衝撃でも、ワイヤーの見えたタイヤは衝撃に弱くなっているため、少しの衝撃でバーストする可能性があります。走行中のみならず、信号待ちなどの停車している状態でもバーストしてしまう可能性もあります。つまり、いつバーストしてもおかしくない状況ということです。
2.雨の日にスリップしやすくなる
ワイヤーが見えるということはタイヤの溝も浅くなっているわけですから、雨の日などは路面の水をかき出せなくなり、カーブやブレーキの際にスリップしやすくなります。
3.燃費が悪くなる
タイヤの溝がなくなるということは、道路との接地面積が増えるということですから、抵抗が大きくなってしまい、燃費が悪くなります。また、制動距離も長くなると、それだけ動作にかかる時間も労力も増えるため、燃費も悪くなります。
4.乗り心地が悪い
タイヤのワイヤーが見えているということは、路面と接触するトレッド部がなくなっているということです。つまり、路面の衝撃が車内に伝わりやすくなるため、乗り心地が悪くなってしまいます。また、走行音も伝わりやすくなるので、うるさく感じる方もいます。
タイヤは内側もチェックしよう
タイヤのチェックがしやすい外側は問題なくとも、タイヤの内側からワイヤーが見えていることがあります。タイヤの内側はパッと見ただけではわかりにくいので、ちゃんとしゃがんで至近距離でタイヤを確認する必要があります。ワイヤーはタイヤの内側から最初に見えだす場合が多いので、定期的に確認するようにしましょう。