車のメンテナンス
更新日:2024.01.17 / 掲載日:2018.11.10
【グー連載コラム】整備Now いつも気持ちよくドライブしたいから (2018年11月)

今どきのクルマは壊れにくくなっていますが、流石にノーメンテはダメ。大切な愛車は長く乗りたいもの。消耗品の交換など定期的にメンテナンスしましょう
(掲載されている内容はグー本誌2018年12月号の内容です)
秋の行楽シーズンを安心して楽しむ! 【冬場編】


寒さによって各部の負担増思わぬトラブル発生もあり
寒さというのは人間だけでなく、クルマにとっても厳しいもの。気温がマイナスになると、オイルが硬くなったり、ウォッシャー液が凍結したりして状況は大きく変わってくる。いつも使えていたものが突然使えなくなることもある。とくに電気系はバッテリーをはじめとして、寒さに弱く、システム的に問題がなくてもトラブルにつながることもある。
雪国の方々はもちろん、普段はそれほど厳しくない土地に住んでいても、スキーなどで寒い地域に行くことも考えられるので油断してはダメ。
夏の酷暑と同様に、最近では今まで以上に大雪が降ったり、気温が下がったりすることも見込まれるので、しっかりと対策をしてトラブル知らずで冬を乗り切ってほしい。
【トラブル回避術1】 バッテリー
基本はやはりバッテリーを良好な状態に保っておくこと。充電量などをチェックしておこう。
バッテリーは寒さに弱いものの筆頭格だ。寒い朝にエンジンをかけようとしたら、スターターが弱々しくなっていたという経験がある方もいるのではないだろうか。それはバッテリーが弱っているからそうなってしまうことがほとんど。右上の図で紹介しているが、化学反応を利用して充放電するバッテリーは寒さにとても弱い。理論上は10℃下がると性能も10%ダウンしてしまうのだが、これは新品でのこと。劣化して弱ったバッテリーの場合は、さらにダウンすることは十分考えられる。まずはバッテリーのメンテ。これが冬支度の基本だ。
基本はやはりバッテリーを良好な状態に保っておくこと。充電量などをチェックしておこう。
【トラブル回避術2】 冷却水

積雪地域以外の人もスキーなどの際には注意が必要。冷却水の性能はしっかり確保したい
最近のクルマに採用されている冷却水はスーパーLLC(ロングライフクーラント)と呼ばれるもので、16万km無交換で使用できたりする。つまり気温などは気にせずに使えるのだが、それ以前の一般的なLLCは車検毎の交換が必要だったりする。交換する際には水で希釈して入れ替えるのだが、濃度によって凍結温度が変わってくるのだ。もちろん交換時期を過ぎて、劣化していると凍結しやすくなるので注意したい。
【トラブル回避術3】 ワイパー&ウォッシャー液
ワイパー
ウォッシャー液
雪国の方やスキーによく行く方はご存じかと思うが、雪道ではウォッシャー液の使用頻度は高い。もちろんワイパーも同時に動かすので、こちらへの負担も大きい。両方をしっかりと点検しつつ、不具合があれば事前に交換や補充をするのだが、ウォッシャー液の補充で気を付けたいのが濃度。薄いと凍結温度が上がり、タンクや配管の破裂などトラブルの原因になることも。ボトルの説明を見て正しく使用したい。
ちょっとポイント
ちょっとポイント
撥水剤は雨だけでなく、雪や氷の付着にも効果を発揮するので、事前に塗っておこう
寒冷地仕様ってなにが違う?
カタログを見ると寒冷地仕様という項目がある。これは寒い地域向けの特別仕様なのだが、その内容はというと、バッテリーやヒーターの大型化、シートヒーターの装着など。また、ボディの下まわりに防錆処理が施されることもある。