中古車購入ガイド
更新日:2022.03.03 / 掲載日:2022.03.03
スズキ スイフト(4代目/ZC33S)の中古車選びで知っておきたい特徴

2000年1月、スズキのリッターカーとして登場したスイフト。一部のボディパネルをスズキ Keiと共有し、軽自動車よりもひとまわり大きなコンパクトカーとしてデビューした。海外市場での展開も積極的で、イグニスの名称で販売された。安価で実用的なパッケージングは使いやすい一方、モータースポーツのベース車両として取り扱われることも多い。特にJWRC(ジュニア世界ラリー選手権)でも名を残している。2004年には2代目、2010年には3代目、2017年には4代目が登場。2代目以降は走りの質感を一段と高め、デザインも欧州のコンパクトカーにも負けない魅力的なボディをまとっている。今回は4代目(ZC33S)の改良遍歴とグレード別装備内容を紹介していこう。
スズキ スイフト(4代目/ZC33S)ってどんなクルマ?


2017年1月に発売された4代目スイフトは、全長3840mm、全幅1695mm、全高1500mmのコンパクトなボディを持つ。サイズは先代とほぼ同じで、ライバルのトヨタ ヤリスや日産ノートと比べてやや小さい。しかし躍動感のあるデザインは一段とスポーティなもので、元気のよい走りを予感させるものとなった。プラットフォームも一新され、「HEARTECT(ハーテクト)」を採用することで軽量化と高剛性化を両立させている。特にボディ、エンジン、足まわりなど車両全般にわたる軽量化により、先代モデルと比べて120kgのウェイトダウンを実現。また、可変ギアレシオのステアリング、新設計されたサスペンションにより、ハンドリング性能としなやかな乗り心地も特徴となっている。
デビュー当初のパワートレインは、1.0Lターボ、1.2L、1.2Lマイルドハイブリッドの3タイプ。注目なのは1.2Lマイルドハイブリッドで、ISGと専用のリチウムイオンバッテリーを組み合わせ、2WD車ではJC08モード燃費で27.4km/Lを実現する。トランスミッションは、1.0Lターボが6速AT、1.2Lが5速MTとCVT、1.2LマイルドハイブリッドがCVTと組み合わされる。安全面では、衝突被害軽減システム「デュアルセンサーブレーキサポート(DSBS)」、誤発進抑制機能、車線逸脱警報機能などがセットになった先進安全装備がオプション設定される。
改良遍歴は?
2017年9月、ホットモデルの「スポーツ」が登場。スイフト スポーツは初代スイフトから続く代表的なホットハッチで、4代目は1.4Lターボを搭載する。点火制御とターボ過給圧制御を専用チューニングし、幅広い回転域で鋭い加速を実現。最高出力は140馬力、最大トルクは23.4kgmを発揮する。エキゾーストサウンドにもチューニングを施し、スポーツモデルらしいサウンドを演出するのも大きな魅力。トランスミッションは、2速~5速がクロスレシオとなる6速MTまたは6速ATを組み合わせる。足まわりは、専用ハブベアリング、専用トーションビーム、モンローのフロントストラット、強化されたブレーキなど標準のスイフトから大きく進化しているのもトピックとなる。
2020年5月、一部改良を受けた。後退時ブレーキサポート、後方後発進抑制機能、リアパーキングセンサー、アダプティブクルーズコントロール、車線逸脱抑制機能、標識認識機能に加え、ブラインドスポットモニター、リアクロストラフィックアラートを全車標準装備。エクステリアは、新デザインのフロントメッキグリル、アルミホイールを採用。インテリアは、6スピーカー、オートライトシステムが標準装備となった。そのほか、「ハイブリッドSZ」が追加されると同時に、1.0Lターボの「RSt」が廃止されるなど、グレード体系が見直された。
スズキ スイフト(4代目/ZC33S)の主要グレード

グレードは、1.0Lターボの「RSt」、1.2Lの「XG」、「XL」、「RS」、1.2Lマイルドハイブリッドの「ハイブリッドML」、「ハイブリッドMG」、「ハイブリッドSZ」、「ハイブリッドRS」、1.4Lターボの「スポーツ」と豊富にラインアップされる。ここでは代表的なグレードの装備を見ていきたい。
1.2Lのベーシックグレード「XG」
2020年の改良以降、全車に安全装備が標準となるほか、キーレスエントリー、パワードアロック、フルオートエアコンなどの快適装備が備わっている。LEDヘッドランプ、LEDポジションランプはメーカーオプション。ただし、このグレードのみスズキセーフティサポート非装着の仕様が存在するため、中古車で購入する際は安全装備の有無をチェックしておきたい。
マイルドハイブリッドの「ハイブリッドMG」
装備内容は「XG」とほぼ共通だが、こちらにはハイブリッドに標準装備のステータスインフォメーションランプが備わる。タイヤサイズは「XG」と同じく175/65R15。燃費を重視するなら、このグレードがオススメだ。
ユーロチューンの足まわりを持つ「RS」/「ハイブリッドRS」
RS系の特徴は、欧州チューニングのショックアブソーバー、タイヤ、電動パワーステアリングが装備されること。また、4WD車にはリアスタビライザーも装着される。タイヤサイズは185/55R16(アルミホイール)。インテリアは、本革巻きステアリング、シルバーステッチのシフトブーツ&ファブリックシート表皮で上質感を演出。エクステリアは、エアロ形状のエクステリアに加え、フロントグリルにはレッドセンターガーニッシュが装着されるのも特徴。
RS系と同じエアロルックの「ハイブリッドSZ」
1.2Lマイルドハイブリッドのみに設定されるのがSZグレード。RS系と同じくエアロ形状のフロントバンパー、リアバンパー、サイドアンダースポイラー、ルーフエンドスポイラーが装着され、16インチアルミホイールも標準装備となる。ただしユーロチューンの足まわり、フロントグリルのレッドセンターガーニッシュは装着されない。
硬派なホットハッチ「スポーツ」
専用の1.4Lターボを搭載するスポーツモデル。エクステリアは標準モデルと大きく差別化され、195/45R17サイズのタイヤと専用アルミホイールを装着。専用チューニングサスペンション、強化ブレーキなど走行性能は大きく引き上げられている。6速MTも選べるため、より本格的な走りを楽しみたいならスイフト スポーツがベストチョイスだろう。
※上の記述は、2022年発売モデルについてまとめたもの。年式によって装備内容が異なる場合があります。
まとめ

安価で手頃なサイズのハッチバックが欲しいなら、スイフトは魅力的な選択肢。グレードは豊富で、パワートレインは4タイプ(スポーツを含む)用意される。燃費を重視するならマイルドハイブリッドがベター。また、スイフト スポーツは街乗りからサーキットまで幅広く楽しめる人気のスポーツ車。いずれも中古車が充実しており、価格も手頃ゆえこのクラスのクルマを探すなら検討したい1台だ。

ライタープロフィール
1977年の中古車情報誌GOOの創刊以来、中古車関連記事・最新ニュース・人気車の試乗インプレなど様々な記事を制作している、中古車に関してのプロ集団です。
グーネットでは軽自動車から高級輸入車まで中古車購入に関する、おすすめの情報を幅広く掲載しておりますので、皆さまの中古車の選び方や購入に関する不安を長年の実績や知見で解消していきたいと考えております。
また、最新情報としてトヨタなどのメーカー発表やBMWなどの海外メーカーのプレス発表を翻訳してお届けします。
誌面が主の時代から培った、豊富な中古車情報や中古車購入の知識・車そのものの知見を活かして、皆さまの快適なカーライフをサポートさせて頂きます。
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