モータースポーツ
更新日:2021.09.15 / 掲載日:2021.09.15
米国スバル 600馬力のWRX STIラリークロスカーで「ナイトロラリークロス」参戦発表
開幕戦では、シリーズの特徴である巨大な3段ジャンプ/トンネルセクションを備えたコースが披露される
スバルモータースポーツ USAは現地時間9月14日、ナイトロラリークロスへ参戦すると発表した。全米ラリー選手権で5度の優勝経験を持つトラビス・パストラーナ選手と、ラリークロス選手権で4度の優勝経験を持つスコット・スピード選手の2台体制。両者とも、スバルのテクニカルパートナーであるバーモント・スポーツカーが用意した600馬力のWRX STIラリークロスカーで参戦する。ナイトロラリークロスは9月24日、25日に開幕。巨大なジャンプやバンクのあるダートコーナーなど、まったく新しいコンセプトのラリークロスで、米国や世界のチームが参戦する。
“すぐにでもタイトル争いの只中に”
ナイトロラリークロスのコンセプトは、既存のラリークロスをより大きく、よりワイルドにしたもの。より大きなジャンプ、より多くのダートセクション、高度にバンクされたコーナーを備える
「ナイトロ・ラリークロスは、最初からスリルを味わうためにデザインされていました」と語るのはパストラーナ選手。「昨年、スバルのラリーにフルタイムで戻ってきたとき、私の大きな目標のひとつは、アメリカのラリークロスがどうあるべきかというアイデアを実現することでした。あれから世界は大きく変わりましたが、今は素晴らしいショーと素晴らしいレースをお届けするためのすべてのピースが揃っています。しかし、私とスコットは、スバルのために再びラリークロス・チャンピオンを獲得できると確信しています」。
「やっと戻ってこれて興奮しています!」とスピード選手。「長い間待っていましたが、再びレースカーに乗り込み、タイトルを争うことができるというのは最高の気分です。僕たちには速いマシンがあり、チームはこれから始まる新しいスタイルのコースに向けて開発に励んでいるので、僕とトラビスはすぐにでもタイトル争いの真ん中に立てると思っているよ」。
ラリークロスカー199号車 WRX STIでテスト走行の準備をするトラヴィス・パストラーナ選手
ラリークロスカー41号車 WRX STIで発進練習に臨むスコット・スピード選手
トラヴィス・パストラーナ選手は、ラリー、ラリークロス、スーパークロス、NASCAR、スタント、さらには2020年にジムカーナのフランチャイズを引き継ぐなど、自身の興味を引くあらゆるモータースポーツの限界に挑戦してきた。スタントを披露するリアリティーショー、ナイトロ・サーカスの創設者であり、ナイトロラリークロスのコンセプトを生み出した第一人者でもある彼は、単発イベントからフルチャンピオンシップシリーズへと成長したナイトロラリークロスのあらゆる側面に関わってきた。2020年にスバルのレースにフルタイムで復帰すると、8月にマウント・ワシントン・ヒルクライムで歴代最高記録を樹立し、アメリカン・ラリー・アソシエーションで4勝目を挙げて6回目の米国ラリー・タイトルを暫定的に獲得するなど、スリリングなレースを展開してきたが、ダートでのレースを得意とするパストラーナは自らが創設に関わったシリーズに参加を決めた。
約2年ぶりにラリークロスに復帰するスコット・スピード選手にとって、ユタ・モータースポーツキャンパスで開催されるシリーズ開幕戦は、同コースで開催された2019年のナイトロRXの単発イベントで背中を負傷した後の挽回のチャンスとなる。F1、NASCAR、カートを経験したベテランの彼は2015年から2018年まで4連覇を達成した、米国ラリークロスの不動の王者だ。2019年のアメリカラリークロス選手権を#41 WRX STIでリードした後、シーズンの残りを欠場した時のような勝利の形を取り戻したいと考えているという。2020年に集中的なリハビリテーションプログラムの一環としてマシンに復帰したスピードは、今年、ラリークロスというスポーツが提供する最高のドライバーたちを相手に、再び勝利に向け準備をしている。
2021年ナイトロラリークロス・チャンピオンシップ スケジュール
9月24日~25日
ユタ・モータースポーツ・キャンパス(ユタ州ソルトレイクシティ)
10月2日~3日
ERXモーターパーク(ミネソタ州ミネアポリス)
11月13~14日
ワイルド・ホース・パス・モータースポーツ・パーク(アリゾナ州フェニックス)
11月20日~21日
グレン・ヘレン・レースウェイ(カリフォルニア州サンバナディーノ)
12月4日~5日
ザ・ファーム(フロリダ州スターク)