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更新日:2021.08.20 / 掲載日:2021.08.20
ランボルギーニ5つの過去の記録 マルツァル、ミウラ、史上初のスーパーSUVまで
ランボルギーニミウラ 組立ライン
オートモビリランボルギーニの歴史の中には、数々の記録や初の試みが存在した。ランボルギーニから今回ピックアップされた、5つのエピソード。あなたが知らなかったかもしれない歴史とは?
1.マルツァル:4.5平方メートル!最大のガラス面積を持つ車
マルツァル
4人乗りのグランドツアラーを目指して開発されたマルツァルは、マルチェロ・ガンディーニ氏がカロッツェリア・ベルトーネ氏のためにデザインしたもので、世界的なスタイルとデザインのアイコンとなった。
マルツァルのデザインを特別なものにしているのは、全体がシルバーカラーのレザーで張られたインテリアと、デザイン全体の中心テーマである六角形であり、ダッシュボードやリアウィンドウ、コンソールのカットアウトなど、可能な限り細部に渡ってそれが繰り返されている。しかし、何よりも目を引くのは、ガルウイングドアからルーフまで、4.5平方メートルにも及ぶ広大なガラス面だ。これにより、マルツァルは史上最大のガラス面を持つ、完全に稼働するショーカーとなった。
2.ミウラ:ランボルギーニ史上最年少、平均年齢29歳のチームがデザインした車
ランボルギーニミウラチーム(左からスタンザーニ、ガンディーニ、ダラーラ)
フェルッチオ・ランボルギーニ氏は起業した当初から、優秀な若者に十分な活躍の場を与えたいと考えており、ミウラプロジェクトはその代表例となった。
当時の競争に挑戦し、自分の会社を軌道に乗せるため、フェルッチオ氏は大学や自動車業界の若い専門家の中から選ばれた才能ある協力者を活用した。1966年、デザイナーのマルチェロ・ガンディーニ氏、テストドライバーのボブ・ウォレス氏(ともに28歳)、チーフエンジニアのジャン・パオロ・ダラーラ氏、アシスタントエンジニアのパオロ・スタンザーニ氏(ともに30歳)は、平均年齢29歳というブランド史上最年少のチームでミウラの開発に取り組んだ。これらの若者たちはその後、自動車業界のそれぞれの分野で絶対的な巨匠と呼ばれる存在になっている。
3. ミウラ:全高105.5cmの最も低い量産ロードカー
ランボルギーニミウラ
60年代、スポーツカーを開発するデザイナーにとって、低い車高としなやかな空力的フォルムが最も重要な要素であった。ランボルギーニ・ミウラは、全高105.5cmという史上最も低い量産車であり、この記録はランボルギーニのDNAの一部となっている。今日でもこのスタイリングの特徴は、ランボルギーニ車の形状に不可欠な要素である。
4.ランボルギーニ LM002:ウルスにつながる史上初のスーパーSUV
ランボルギーニLM002
軍用の高性能オフロード車を開発するプロジェクトとしてスタートしたLM002は、1986年のブリュッセル・モーターショーで発表されたのが最終モデルである。
当時のLM002は、ランボルギーニのスーパースポーツカーに匹敵するフォルムと性能を持ち、市販されている車とはまったく異なる最先端の車だった。450馬力/6800rpmの5167ccエンジンを搭載し、優れたオフロード性能と力強いラインを強調したデザインが特徴。1986年から1992年にかけて、300台が生産された。
アルミニウムとファイバーグラス製のボディに、四輪駆動、セントラル・ロッキング・ディファレンシャル付き2速トランスファー・ケースを搭載し、最大120%の傾斜にも対応する、史上初のスーパーSUVだった。この功績は、LM002の直接の後継車であり、量産された最初のスーパーSUVである現行のランボルギーニ ウルスによって再確認された。
5. カウンタック:シザードアを搭載した最初の車
ランボルギーニカウンタック
ランボルギーニの垂直方向に開くドアは「シザードア」とも呼ばれる。1971年にマルチェロ・ガンディーニ氏がデザインした革命的なカウンタックは、このタイプの垂直に開くドアを装備した最初の量産車であり、今日でもランボルギーニ車の特徴となっている。
この技術を採用したのは、美観だけではなく、上向きに開くことの実用性を考慮してのことだった。実際、この技術によって、ドライバーは後退時に体を傾けて車の後方を見やすくすることができ、後方視界の悪さや、長いドアを開けられないような狭いスペースでの駐車の問題を解決することができた。
カウンタックの後継モデルであるディアブロから始まり、ムルシエラゴ、レヴェントン、ヴェネーノ、センテナリオを経て、アヴェンタドールに至るまで、縦に開くドアはランボルギーニの12気筒モデルのDNAに欠かせない特徴となっている。