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更新日:2024.02.26 / 掲載日:2021.07.05

ジープ ラングラー|語り継がれる名車の系譜 vol.7|

語り継がれる名車の系譜 ジープ ラングラーのメインカット

文●ユニット・コンパス 写真●ジープ
※中古車参考価格はすべてグーネット2021年6月調べ。
※写真は一部本国仕様の場合があります。
(掲載されている内容はグーワールド本誌2021年8月号の内容です)

SUV専門ブランドであるジープ。その代名詞というべきラングラーが誕生した経緯と歴史について紹介します。

卓越した歴史と走破性を誇るリアルオフローダー

2ヵ月という短期間で開発されたプロトタイプ

 どこかユーモラスな表情をしながら、いざとなれば他のどのクルマよりも頼もしい存在。それがジープ。
 ラングラーは、SUVとクロスカントリービークル専門ブランドであるジープの看板モデル。その歴史は第二次世界大戦にまでさかのぼります。時は1940年、アメリカ陸軍はオートバイのように軽快で、頑丈で悪路に強い小型四輪駆動車の開発を自動車メーカーに命じた。
 わずか2ヵ月あまりという短期間でプロトタイプモデルが開発され、それをベースに3社による試作車が実戦投入された。トライアルを勝ち抜いたのはウィリス社のMAで、これを改良したMBが正式採用された。
その後、MBは大活躍し、いつしか「ジープ」という愛称で呼ばれるようになった。その由来には諸説あるが、「ジェネラル・パーパス」の頭文字からというのが有力だ。ジープの名は、その後ブランド名称にまで発展し、現在ステランティスが所有する。だが、ジープといえばMBの形を思い浮かべるという人は、いまでも世界中にいるだろう。
 戦後、MBは民間モデル(CJ)として年々改良を受けながら生産を続け、1987年のフルモデルチェンジを期に名称をラングラー(YJ)として再出発する。
 その後のラングラーの人気ぶりは皆さんご存知のとおり。本格オフローダーの性能とSUVの使いやすさを両立させたジープを象徴する1台として愛されている。

ラングラーはこんなクルマ

  • ラングラーの外観

  • ラングラーのインテリア

 本格オフローダーとしての歴史を持つラングラー。現行モデルが日本で販売開始されたのは2018年11月のこと。日本仕様は先代で圧倒的な人気を誇った4ドアオンリーとなり、インフォテインメントや先進装備も充実。

  • ラングラーのACC(ストップ機能付き)機能のイメージ

    緊急自動ブレーキやブラインドスポットモニターといった先進安全装備を搭載。前走車に追従するACC(ストップ機能付き)は便利な機能だ。

  • ラングラーの幌+ソフトトップのイメージ

    ウィリス時代からの伝統だった「幌+ソフトトップ」を受け継ぎ、現行型もルーフが脱着可能。前席側は工具も要らず爽快感を楽しめる。

[ラングラーが名車になった理由]卓越した走破性とタフネス、そして扱いやすさ

  • ラングラーの軍用車イメージ

    世界各国で道無き道を走った軍用車がルーツ

     1940年代に兵士たちをサポートする軍用車ウィリスが誕生。シンプルで故障しにくく、整備も簡単。小型軽量であるため、ウィリスは悪路走破性が抜群だった。平和な時代となってからも民生用として人気は受け継がれた。

  • ラングラーの悪路走破性イメージ

    伝統のコースで鍛えられた悪路走破性

     圧倒的な走破性こそラングラーの真骨頂。軍用車をルーツに持つだけに、道ではない場所ですら、ラングラーなら走破してしまう。ジープでは、ルビコントレイルという過酷なオフロードコースを使い、その性能を鍛え上げている。

  • 7スロットグリル

    誰が見てもジープだとわかる7スロットグリル

     ラングラーのデザイン的象徴として歴代モデルに受け継がれているのが、ヘッドライトの間に挟まれた7スロットグリル。丸目ヘッドライトとの組み合わせで、誰が見ても「ジープ」だとわかるデザインとなっている。

  • ラングラーの走行イメージ

    行動の幅を広げてくれる多用途性能

     アウトドア趣味を楽しむ人にとって、ラングラーの走破性は大きな魅力。ステージを選ばず、自由に移動できる頼もしさがある。また現行モデルでは、日常での快適性もさらにアップ。まさに無敵のオールラウンダーだ。

  • ラングラーのラゲッジルームに荷物を積んでいるところ

    冒険の相棒として役に立つラゲッジルーム

     スクエアなボディが生み出す使いやすいラゲッジルームもラングラーの魅力。床面積はそれほど広くないが、高さ方向の余裕があるため、想像以上にたくさんの荷物を飲み込んでくれる。横開きのテールゲートも使いやすい。

  • 4ドアのラングラー アンリミテッド

    4ドアモデルのアンリミテッド登場で人気はさらに上昇

     ラングラーの人気をオフロード車好きから大きく広げたのが3代目から登場している4ドアのラングラー アンリミテッド。使い勝手が大幅によくなり、SUV的な使い方をしたい多くのユーザー層を獲得することとなった。

いま買いの中古車たち

ラングラー アンリミテッド

ラングラー アンリミテッド

 現行モデルでは、4ドアのアンリミテッドのみとなったラングラー。現在中古車市場に出まわっているのは、走行距離の少ないデモカーなどの車両がメイン。今年は初の車検を迎えるため、今後の活性化に期待だ。
中古車参考価格帯:460万円~650万円(18年~21年 全グレード)

ラングラー アンリミテッド アルティチュード(3代目)

ラングラー アンリミテッド アルティチュード(3代目)

 3代目のラストイヤーに販売されたグレード。パワーバルジ付きボンネットなど専用装備が多数。
中古車参考価格帯:390万円~440万円(18年 ラングラー アンリミテッド アルティチュードのみ)

ラングラー アンリミテッド(3代目)

ラングラー アンリミテッド(3代目)

 中古車市場で中心的存在となっているのが、先代の4ドアモデル。人気を反映し中古車相場も高め。
中古車参考価格帯:240万円~430万円(07年~18年 全グレード)

ラングラー(3代目)

ラングラー(3代目)

 アンリミテッド人気に押され、2ドアは希少に。それゆえ中古車価格は高く、200万円台後半が中心。
中古車参考価格帯:190万円~370万円(07年~18年 全グレード)

ラングラー(2代目)

ラングラー(2代目)

 生産中止から時間が経つが人気モデルだけに流通量もまだまだ豊富。状態のいいものは強気の価格。
中古車参考価格帯:100万円~220万円(96年~07年 全グレード)

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グーネットマガジン編集部

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1977年の中古車情報誌GOOの創刊以来、中古車関連記事・最新ニュース・人気車の試乗インプレなど様々な記事を制作している、中古車に関してのプロ集団です。
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また、最新情報としてトヨタなどのメーカー発表やBMWなどの海外メーカーのプレス発表を翻訳してお届けします。
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