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更新日:2021.02.05 / 掲載日:2021.02.05

ボルボ V70の狙い目グレードや特徴と価格相場を紹介

ボルボ V70

日本でも人気を博した850の後継モデルであるボルボ V70関して、今回はグレード別にご紹介していきます。

「それぞれどのような特徴があるの?」「中古で購入する場合に目安となる予算はどれくらい?」といった実際に購入を検討されている方に必要な情報を掲載していますので確認してみてください。

ボルボ V70の歴史

ボルボ V70は、850の後継モデルとして登場しました。安全性を重視した設計はもちろん、同じ輸入車でもメルセデス・ベンツやBMWをはじめとしたドイツ車とは一味違った印象を持つのがV70共通の特徴です。

1997年にV70の初代が登場します。国産ステーションワゴンに大きな影響を与えた850の後継モデルとして登場し、名称こそV70とつけられていますが、実質は完成度の高かった850のマイナーチェンジモデルです。

また、「走るレンガ」と呼ばれていたボルボのデザインを色濃く残しているという特徴もあります。このレンガの愛称は鈍重という意味ではなく、レンガのようにスクエアなデザインと車体の頑丈さからつけられたもので、レースで活躍した850などはフライング・ブリック(空飛ぶレンガ)と呼ばれていました。

1999年にフルモデルチェンジが行われ、2代目が登場します。V70では、これまでのボルボのスクエアなデザインから大きく変更されたのが特徴で、発表当時そのデザインは物議を醸すものとなりました。変更の理由のひとつには、乗員保護の観点から側面衝突時の安全性確保のためといった非常にボルボらしい理由があります。

また、ボディサイズも拡大されており、室内空間やラゲッジスペースの拡大とともにインテリアの質感も向上。インテリアパネルにソフトパッドが用いられるなど、豪華なつくりが特徴となっています。

2007年に3代目が登場。この世代は2代目よりさらにボディ寸法が拡大しました。同時にエクステリア・インテリアの質感も高められ、プレミアムエステートとして登場。エンジンも3.0Lターボと3.2Lが搭載され、上級感の強いモデルとなりました。

また、モデルの熟成が進むにつれ、環境性能も意識したダウンサイジングターボエンジンが採用されています。この他、安全装備として車線逸脱警報システムや死角に車やバイクが入った場合、警報を発するBLISといった先進安全システムの装備を充実させているのが特徴です。

2017年に後継車であるV90が発表されたことにより、生産終了となりました。

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V70 T4 クラシック

V70の最終モデルとなった「V70 T4 クラシック」

V70 T4 クラシックは2015年7月に登場し、生産終了となる2017年2月まで販売されたグレードです。

2011年に登場した「V70 ドライブe」のコンセプトを発展させ、新世代2.0L直噴ターボエンジンを採用しています。これまでのドライブeエンジンより排気量は大きくなっているものの、より高出力で、より低燃費の高効率エンジンへ進化しているのが特徴です。

また、ボルボのプレミアムエステートとしてふさわしい装備の数々や全方向に強化された先進安全装備や運転支援システムを標準装備しています。

中古で購入する際の目安となる予算

V70 T4 クラシックを中古で購入する際の目安となる予算をご紹介します。

<年式:予算目安>
2015年式:158万円~279万円
2016年式:227万円~299万円
2017年式:流通量希少により算出不可

V70 T4 クラシックは販売されていた期間が2年に満たない短期間であったため、中古車の流通数はごく少数となっています。また、V70では最終モデルとなることから価格相場も年式や走行距離の影響は少なく、安定しているようです。

先代モデルとの比較

第3世代:2015年~2017年
V70 T4 クラシックは、2015年7月のマイナーチェンジと同時に行われたラインナップ再編で登場したグレードです。

エンジンは、マイナーチェンジの際に新たに開発された2.0Lドライブeエンジンを搭載しています。このエンジンは従来のドライブeと比較して、排気量が拡大されたことによる出力の増加と燃費性能を向上させているのが特徴です。このことから2代目に設定されていた「V70 ドライブe」同様、当時のエコカー減税の対象車にも選ばれることになりました。

インテリアでは、スコットランド産の最高級レザーを使用したシートをはじめ、12スピーカーを備えるプレミアムサウンドシステムやウッドパネル、電動サンルーフなどが標準装備されています。また、アルミホイールには、シルバーの7インチアルミホイール「Pallene」を採用しました。

このグレードの中古車は現時点で9台流通しています。登場してから比較的新しいこともあり、車両状態はよいものが多いです。

エンジンは2.0L直列4気筒ターボ最高出力190ps。ボディサイズは全長4815mm×全幅1890mm×全高1545mmです。

人気のあるカラー

V70 T4 クラシックのボディカラーは、下記の11色が設定されています。

・ブラック
・オニキスブラックメタリック
・アイスホワイト
・トワイライトブロンズメタリック
・マジックブルーメタリック
・シーシェルメタリック
・サヴィルグレーメタリック
・ブライトシルバーメタリック
・エレクトリックシルバーメタリック
・パッションレッド
・クリスタルホワイトパール

この中では、漆黒の「オニキスブラックメタリック」と、パール塗装が施された白色の「クリスタルホワイトパール」が人気です。

ボルボ V70 T4 クラシックの中古車を探す

V70 T5 SE

3代目の中間グレード「V70 T5 SE」

V70 T5 SEは、2011年2月~2012年8月までと2014年12月~2015年7月までの2つの期間で販売されていたグレードです。

2011年に登場したV70 T5 SEでは、従来型の直列5気筒エンジン搭載グレードと入れ替わる形で登場した中間グレードでした。そのため、装備面でもレザーシートやクルーズコントロールなど充実した装備が特徴です。

2014年に登場したV70 T5 SEでは、エントリーグレードと上級グレードの間を埋める中間グレードとして再登場します。この年式のV70 T5 SEは、新世代エンジンを搭載しており、低回転のトルクと高い燃費性能が特徴です。

中古で購入する際の目安となる予算

V70 T5 SEを中古で購入する際の目安となる予算をご紹介します。

<年式:予算目安>
2011年式:45万円~118万円
2012年式:58万円~109万円
2013年式:設定なし
2014年式:流通量希少により算出不可
2015年式:229万円

V70 T5 SEは、3代目のV70では比較的長い期間販売されていたことと販売の主力グレードであったことから、ボルボとしてはそれなりに中古車流通量の多いグレードとなります。登場初期のものは年式の古さもあり、買いやすい価格相場となっているようです。

先代モデルとの比較

第3世代:2011年~2012年・2014年~2015年
2011年に登場したV70 T5 SEは、これまでの中間グレードの5気筒、2.5Lエンジン搭載グレードを代替する形で登場しました。エンジンは、排気量が縮小された2.0Lエンジンを採用。排気量は小さくなったものの、パワー・燃費ともに向上した高効率なエンジンが特徴です。装備面では、2.5Lグレードを引き継いでおり、レザーシートやクルーズコントロールなど充実した装備が施されています。

2014年に登場したV70 T5 SEは、V70ではいったん消滅していた中間グレードに新設されました。この年式にはXC60に先行搭載された2.0Lドライブeエンジンが搭載され、パワフルかつ低燃費が特徴となっています。また、組み合わされるトランスミッションには日本企業であるアイシン製の8ATを採用しました。

このグレードの中古車はある程度の台数が流通していますが、そのほとんどが2011年登場モデルです。2014年登場モデルは、現時点で1台だけ流通していました。そのため、2011年登場モデルであれば選択肢があるので、条件に合った車両を探すことができるでしょう。

エンジンは2.0L直列4気筒ターボ最高出力245ps。ボディサイズは全長4815mm×全幅1890mm×全高1545mmです。

人気のあるカラー

V70 T5 SEのボディカラーは、下記の12色が設定されています。

・ブラック
・ブラックサファイヤメタリック
・アイスホワイト
・トワイライトブロンズメタリック
・カスピアンブルーメタリック
・サヴィルグレーメタリック
・ブライトシルバーメタリック
・エレクトリックシルバーメタリック
・パッションレッド
・フラメンコレッドメタリック
・クリスタルホワイトパール
・シーシェルメタリック

この中では、パール塗装が施された黒色の「ブラックサファイヤメタリック」と、純白の「アイスホワイト」が人気です。

ボルボ V70 T5 SEの中古車を探す

V70 T6 AWD

エンジンも装備も充実した最上級グレード「V70 T6 AWD」

V70 T6 AWDは「T6 AWD TE」の後継グレードとして、2012年8月~2015年7月に行われたマイナーチェンジまで設定されていたグレードです。このV70 T6 AWDは、V70のグレードの中で搭載エンジンと装備面の全てが充実した最上級グレードとなっています。

搭載される3.0Lのエンジンは、ターボを組み合わせることで1.9tを超える車体を軽々と加速させるパワーを誇っているのが特徴です。また、インテリアではV70共通となるスカンジナビアンデザインを採用し、他の輸入車には見られない暖かなデザインとなっています。

中古で購入する際の目安となる予算

V70 T6 AWDを中古で購入する際の目安となる予算をご紹介したいところですが、こちらのグレードは現時点で中古車市場に1台も流通していませんでした。

設定されていた期間は4年ほどですが、特に台数限定で販売されていたグレードというわけでもないため、流通していない理由としては単純にV70 T6 AWDを保有しているユーザーがまだ手放していないことが考えられます。そのため、このグレードを手に入れるには流通されるのを気長に待つしかありません。

先代モデルとの比較

第3世代:2012年~2015年
V70 T6 AWDは3代目に設定されたグレードで、V70における最上級グレードとして設定されました。

エンジンは3.0Lの直列6気筒エンジンを搭載し、さらにターボで過給することで重量級の車体をらくらく引っ張るパワーと4気筒エンジンにはないシルキーなフィーリングを獲得しています。また、このエンジンをフロントに横置きするという世にも珍しいレイアウトを採用していますが、これは正面衝突時にエンジン自体を緩衝材とするためです。

安全装備については従来のものに加え、新装備としてRSI(ロードサインインフォメーション)、AHB(アクティブハイビーム)をセーフティーパッケージとして標準装備。

RSIは、道路標識をカメラで読み取り、メーター内のディスプレイに表示し、標識の内容を運転者に知らせる機能です。AHBは、対向車を感知してヘッドライトのHi/Loを自動で切り替える機能となり、予防安全性能が向上しました。

このグレードは現時点の中古車市場では1台も流通していないので、今の段階で手に入れることは難しいでしょう。

エンジンは3.0L直列6気筒ターボ最高出力304ps。ボディサイズは全長4825mm×全幅1890mm×全高1545mmです。

人気のあるカラー

V70 T6 AWDのボディカラーは、下記の12色が設定されています。

・ブラック
・ブラックサファイヤメタリック
・アイスホワイト
・トワイライトブロンズメタリック
・カスピアンブルーメタリック
・サヴィルグレーメタリック
・ブライトシルバーメタリック
・エレクトリックシルバーメタリック
・パッションレッド
・フラメンコレッドメタリック
・クリスタルホワイトパール
・シーシェルメタリック

この中では、純白の「アイスホワイト」が人気です。

V70 ドライブe

エコカー減税の対象車にも選ばれた「V70 ドライブe」

V70 ドライブeは、2011年2月に行われたV70のマイナーチェンジの際に設定され、翌年8月に登場したV70 T4グレードが登場するまで設定されていたグレードです。

このグレードの最大の特徴は、1.6L直列4気筒エンジンを搭載したことにあります。この1.6Lエンジンにターボを組み合わせることで、十分なパワーを発揮しました。

同時に小排気量エンジンの燃費のよさも併せ持っており、当時のエコカー減税の対象車にも選ばれたグレードでもあります。

中古で購入する際の目安となる予算

V70 ドライブeを中古で購入する際の目安となる予算をご紹介します。

<年式:予算目安>
2011年式:35万円~99万円
2012年式:49万円~78万円

V70 ドライブeは1年に満たない販売期間の短さと、車格に見合わない小さなエンジンが日本市場には受け入れられなかったのか、中古車の流通数はごく少数となっているようです。

年式の古さから状態の確認は必須なものの買いやすい価格になっています。しかし、その流通量の少なさから見つけることのほうが難しいかもしれません。

先代モデルとの比較

第3世代:2011年~2012年
V70 ドライブeは3代目に設定されたグレードで、この世代ではエントリーグレードに位置していました。

これまで2.5L、3.0Lの5気筒あるいは6気筒を搭載するプレミアムエステートである3代目としては、まさに異例といえる1.6Lの4気筒ターボエンジンを搭載しています。小さなエンジンにターボを組み合わせることで十分なパワーと環境性能を両立するこの高効率化技術は、当時フォルクスワーゲンなどでもすでに採用されていました。

搭載するエンジンを小さくしたことで、車体のフロント部分も大きく軽量化。環境性能と同時に、軽快なハンドリングも備えています。

また、安全運転システムについてもこれまでのものに加え、歩行者検知機能付き追突回避・軽減フルオートブレーキシステムである「ヒューマンセーフティ」が採用され、乗員だけではなく歩行者に対する安全性も向上しているのが特徴です。

このグレードの中古車は現時点で5台の流通を確認することができました。10年ほど前に設定されていたグレードなので、価格もかなり安くなっています。

エンジンは1.6L直列4気筒ターボ最高出力180ps。ボディサイズは全長4825mm×全幅1890mm×全高1545mmです。

人気のあるカラー

V70 ドライブeのボディカラーは、下記の15色が設定されています。

・ブラックサファイヤメタリック
・ブラック
・アイスホワイト
・ケイパーグリーンメタリック
・カスピアンブルーメタリック
・チタニウムグレーメタリック
・サヴィルグレーメタリック
・オイスターグレーメタリック
・シルバーメタリック
・エレクトリックシルバーメタリック
・パッションレッド
・フラメンコレッドメタリック
・ビアリッツブルーメタリック
・マジックブルーメタリック
・シーシェルメタリック

この中では、黒色の「ブラック」が人気です。

※本記事は、2021年1月時点の情報になります。現在の相場価格と異なる可能性がございます。

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グーネットマガジン編集部

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1977年の中古車情報誌GOOの創刊以来、中古車関連記事・最新ニュース・人気車の試乗インプレなど様々な記事を制作している、中古車に関してのプロ集団です。
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また、最新情報としてトヨタなどのメーカー発表やBMWなどの海外メーカーのプレス発表を翻訳してお届けします。
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