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更新日:2018.11.06 / 掲載日:2018.07.26
メルセデス・ベンツ、新型「Cクラス」を発表

メルセデス・ベンツ日本は7月25日、新型「Cクラス」を発表し、日本での注文受付を開始した。納車は9月より順次予定。今回のフルモデルチェンジでは、セダン、ステーションワゴン、クーペ、カブリオレの4車種が同時に刷新となった。
近未来的なデザインのエクステリア&一体感のあるインテリア
新型Cクラスは、フロントやリアバンパーのデザインを刷新し、よりダイナミックなスタイルに生まれ変わった。「LEDハイパフォーマンスヘッドライト」は、ヘッドライト内部にマルチチャンバーリフレクターが上下4列ずつ立体的に並び、近未来的なイメージに仕上げている。「マルチビームLEDヘッドライト」は、EクラスやSクラスと同様のシステムで、片側84個のLED光源を瞬時に個別に制御することにより、前走車や対向車のドライバーを幻惑することなく、広い範囲を明るく照射する。雨天の照り返しを抑えるモードや、高速道路モードなど様々な状況に対応し、最長650m先まで照射するウルトラハイビームも搭載する。
「AMGラインエクステリア」は、フロントに「ダイヤモンドグリル」を採用。左右のエアインテーク部に2本のフィンを装着する。フロントバンパー左右に設けられたエアカーテンは、バンパーやフロントタイヤ周辺の空力性能を向上する効果があるという。新設計の「18インチAMG5ツインスポークアルミホイール」は、外周部にプレートを備えるなど、空力性能を追求したデザインを採用する。
C-Class Coupe / Cabriolet

新しいパワートレインを採用
「C 200 アバンギャルド」は、新開発の1.5リッター直列4気筒ターボエンジン「M264」と、「BSG(ベルトドリブン・スターター・ジェネレーター)」、「48V(ボルト)電気システム」などの新技術を採用。効率性、快適性、高性能化を実現したパワートレインを搭載する。
「M264」エンジンは、単体で最高出力184PS(135kW)、最大トルク280Nmを発生。ターボチャージャーにはツインスクロールシステムを採用し、可変バルブタイミングを実現する「カムトロニック」も搭載。エンジン内部の摩擦低減対策として、「CONICSHAPE加工」を採用。これは、シリンダーウォールをフォームホーニング加工する際に、シリンダーウォールを底部に向けてやや広がる形とすることで、ピストンスカート部に発生する摩擦を低減する技術になる。
「BSG(ベルトドリブン・スターター・ジェネレーター)」と「48V(ボルト)電気システム」は、回生ブレーキ等により発電した48Vの電気を1kWhのリチウムイオン電池に蓄電し、必要な際に最高出力14PS(10kW)、最大トルク160Nmを発生して動力を補助する。このモーターはギアシフト時にも使用され、エンジンが理想的回転数に達するまでの時間を最小限に抑えるためのアシストも行う。
ウォーターポンプが電動化され、冷却能力を必要に応じて最適に調整することができるほか、エンジンを止めた状態で走行するコースティングの実現や、エンジンの始動の際の低騒音、低振動を実現する。
「C 220 d アバンギャルド」は、最高出力143kW(194PS)、最大トルク400N・mを発生する2.0リッター直列4気筒BlueTECエンジンを搭載。従来型のクリーンディーゼルエンジンより高出力化され、振動や騒音が低減されいる。シリンダーブロックと、ピストンに熱膨張率の異なる素材の採用や、表面コーティングNANOSLIDEを導入することで、摩擦を低減して効率を上げている。排出ガス浄化経路の短縮やsDPF(選択触媒還元法コーティング付粒子状物質除去フィルター)を採用するなど、排気の浄化にも配慮され、欧州において導入されているRDE(実路走行試験)規制に適合したエンジンとなる。
C-Class Sedan

進化したインテリジェントドライブ
今回は、特に高速道路での渋滞の際に、運転支援機能によりドライバーにかかる負担を大きく軽減するシステムが特徴だ。システム起動時に高速道路上で自動停止した場合、30秒以内であれば自動再発進が可能となり、渋滞時のドライバーの疲労を低減する。また、先行車との車間距離だけでなく、周囲の交通状況(車両、車線、ガードレールなど平行な物体)を常に監視して、従来よりもステアリングアシストが作動する状況が拡大する。
「アクティブレーンチェンジングアシスト」は、ドライバーがウインカーを点滅させた場合、行き先の車線に車両がいないことを確認して、自動で車線を変更。走行中にドライバーが気を失うなど万が一の場合には、自動的に車線を維持しながら緩やかに減速・停止する「アクティブエマージェンシーストップアシスト」も搭載する。
テレマティクスサービス「Mercedes me connect」は、全モデルに標準装備。「24時間緊急通報サービス」などを、最長10年間無償で提供する「安心安全サービス」、「リモートドアロック&アンロック」などを3年間無償で提供する「快適サービス」、「メルセデス・ベンツ 24時間コンシェルジュサービス」を1年間無償で提供する「おもてなしサービス」の3つのサービスカテゴリーで構成される。

インテリアは、ダッシュボードからドア、シートまで流れるような一体感を表現。スポーティなデザインコンセプトを継承。ダッシュボード中央は、ナビゲーションやエンターテインメントシステムの表示画面「高精細10.25インチワイドディスプレイ」を装備。「コックピットディスプレイ」は、インストゥルメントクラスターの機能を持ち、高精細12.3インチのCクラス専用デザインを採用。速度計や回転計、ナビゲーションや安全運転支援システムなどの情報を表示するほか、「クラシック」、「スポーツ」、「プログレッシブ」の3種類のデザインから選択できる。
ステアリングホイールは、Sクラスと同じデザインとなる新世代のステアリングホイールを採用。手を放さずに、ナビゲーションの操作や車両の設定などが行える「タッチコントロールボタン」や、「アクティブディスタンスアシスト・ディストロニック(自動再発進機能付)」を設定するスイッチも備える。カラーがゆっくりと変化し続ける「マルチカラーアニメーション」を搭載した「アンビエントライト」を装備する。

「アドバンスドサウンドシステム」は、総出力225Wで、9スピーカーを搭載。「Burmesterサラウンドサウンドシステム」も選択が可能となる。Burmesterサラウンドサウンドシステムは、ハイエンドオーディオ専門メーカー「ブルメスター社」と共同開発をした2つのFront Bassスピーカー を含む13個のハイパフォーマンススピーカー(総出力590W)、9チャンネルのアンプなどを搭載し、高精細なナチュラルサウンドを実現する。
AMG C-Class

メルセデスAMGもリニューアル
メルセデスAMGが専用開発した高出力V6エンジンや、パフォーマンス志向の四輪駆動システム「AMG 4MATIC」を備えた「メルセデスAMG 43シリーズ」と、トップパフォーマンスモデル「メルセデスAMG 63シリーズ」をラインナップ。
メルセデスAMG 43シリーズは、ターボの大型化と制御の改良により従来モデルより23PS(17kW)パワーアップして、最高出力390PS(287kW)を発生する。四輪駆動システム「AMG 4MATIC」を搭載し、31:69とリア寄りのトルク配分により、スポーツ走行時などで強力なトラクションと安定感あるハンドリングを両立させる。エクステリアは、イリジウムシルバーマットに塗装されたツインルーバー「AMGラジエターグリル」を採用。リアには左右それぞれ「ツインラウンドテールパイプ」を装備する。新設計のフロント/リアエプロンは、空力性能の向上に貢献。インテリアは、スポーティなデザインの「AMGパフォーマンスステアリング」を採用する。
メルセデスAMG 63シリーズは、「AMGパナメリカーナグリル」を採用。新デザインのフロントスポイラー内のフィンは、空力性能を向上させ、ワイドでスポーティなエクステリアを演出する。インテリアは、最新のAMGデザインのステアリングホイールを採用。Sモデルには、ステアリングホイールから手を離さずに走行モードを変更することができる「AMGドライブコントロールスイッチ」を装備。右側のスポークの根元に位置するボタンは、ダイナミックセレクトの走行モードが選択でき、左側はエグゾースト、サスペンション、マニュアルモード、ESPなどの調整を行うことができる。トランスミッションは、新たに9速の「AMGスピードシフトMCT」を採用。
メーカー希望小売価格は、449万円~1483万円(税込)