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更新日:2019.06.18 / 掲載日:2018.06.04
【トヨタ】低燃費や走りやすさを追求し設計されたトヨタの空力性能とは

グーネット編集チーム
低燃費エンジンの開発や、ガソリンエンジンと電気モーターの組み合わせによるハイブリッド車の技術が進歩しており、トヨタのプリウスはその代表格です。
低燃費を実現するには、空気抵抗を少しでも減らす必要があります。
つまり、ボディデザインから車体底部など、さまざまな箇所で空力性能の向上が求められます。
今回は、燃費や走りの良さを追求した、トヨタの空力性能を紹介します。
空力性能を示す「CD値」 空気抵抗係数とは
CD値とは、どのくらいスムーズに空気が流れるかという空気抵抗係数を表しています。
CD値が小さければ小さいほど、空気抵抗が少ないことを意味します。
ボディの形状は、スポーツカーのような流線型のスタイルが有利で、ボディ後端は切り落とした形状よりも、なだらかに下がっている方が良いとされています。
また、CD値が小さくても、前面投影面積の大きい車種の場合は空気抵抗が大きくなり、逆にCDが大きくても、軽自動車のように小さなボディの場合は、空気抵抗は小さくなります。
無駄のないフォルム 空力性能に優れたプリウス
現行モデルである4代目プリウスは、先代プリウスよりも、ルーフ頂点からリヤへと流れるような滑らかな形状にしたことで、より流線型のスタイルになりました。
空気の流れがよりスムーズになったことで、CD値0.24(トヨタ社内測定値)を実現しています。
フロントの空気抵抗を減らす工夫はもちろんですが、特に、後方への空気の流れを重視し、リヤバンパーやリアコンビネーションランプの形状を工夫しました。
また、ドアミラーやルーフアンテナも空力性能とデザイン性を両立したデザインを採用しています。
参考までに、フェラーリ458スペチアーレのCD値は0.35、日産GT-RのCD値は0.26なので、プリウスのCD値は、スポーツカーをも凌ぐ空力性能です。
シャシー底部の空気の流れにも注目するトヨタ
空気抵抗を減らし、燃費効率を高める努力が必要なのは、ボディだけではありません。
車体の底部の整流効果改善も重要です。
4代目プリウスでは、エンジンアンダーカバーとフロアカバーの範囲を拡大させると共に、カバーの穴を極力少なくフラットにすることで、床下の整流効果を大幅に向上させました。
また、タイヤ前にはスパッツを設置し、タイヤへの空気抵抗を減らしています。
正面から風を受けるフロントバンパー下部には、自動開閉するグリルシャッターを設けました。
走行状態やエンジンの暖まり具合に応じて、冷却不要時にはシャッターを閉じ、空気の流れを積極的に床下に導き、床下の整流効果を高めています。
同時に、エンジンの暖機時にはエンジンが暖まりやすくなる効果もあります。