車のエンタメ
更新日:2018.11.08 / 掲載日:2016.09.23
フランスらしいユーモアで燃費のよさを見せるルノー「メガーヌ」のCM

近年、クルマの性能のなかでも「環境性能」が重視されるようになっていますよね。燃費のよさって、数十秒のCMでは表現するのはなかなか難しかったりするんですが、ルノーはユーモアたっぷりに見せてくれました。
2014年に制作された「メガーヌ」のコマーシャルで、タイトルは「Catch me if you can」。女性の賢さとかわいさがある作品で、「つかまえられるかしら?」ぐらいの軽妙さが感じられます。

事の発端はカフェでのデート。スマートフォンをいじってばかりの彼に業を煮やした彼女は、メガーヌのキーをつかんで立ち上がります。

声を浴びせるでもなく、ひっぱたくでもなく、襟元をつかんで乱暴にキスをして突き飛ばすようにして置き去りにするあたりがフランスっぽい!(注:筆者の偏ったイメージです)

驚いた彼は慌てて追いかけますが、間に合いません。


タクシーをつかまえて後を追うものの、なんとガス欠!

タイヤを蹴っ飛ばして悔しがりますが、彼女は待ってはくれません。

悠々逃げ切られたか思ったら、こんどはどうやって調達したのかトラックで追いかけます。

しかし再びガス欠。



次のクルマも、その次のクルマもガス欠。そのたんびに癇癪を起してタイヤやバンパーを蹴っ飛ばすんですが、オーナーさんに失礼ですよねぇ……。

バイクで追いかけても、やっぱりガス欠。ところが、バイクが停まるのをバックミラーで確認した彼女は、メガーヌを停めて笑顔で降りて行きます。よく考えてみれば、ここで彼が追いつけたのも彼女が本気で逃げ切ろうとしていなかったからですよね。そうでなければ、次のクルマを探してるあいだのビハインドを詰められるわけがありません。「どう? いい加減ちょっとは反省したかしら?」って感じなんでしょうか。

彼も反省して「ごめんよ、俺が悪かった」って、彼女を抱きしめる……かと思いきや、彼女を押しのけるようにしてメガーヌに乗り込みます。ちょっとちょっと、いくらなんでもそれはないんじゃないのーーー?

さすがの彼女も泣き出すか怒り出すだろうとドキドキしましたが、いやー、器が大きかった。キーをヒラヒラさせて、笑顔で彼を見つめます。全部お見通し、なんですね。
懐が深くて、チャーミングで、賢い女性が、どうして彼と付き合っているのか不思議でなりません。彼女の懐の深さと、彼のこどもっぽさは、かえってバランスがいいのかな? でも、彼女には「こんな男とは別れたほうがいい」とアドバイスしたい気もします(笑)。
ちなみにメガーヌは、1回満タンにすると約1700km走れるそうです。1700kmというと、東京-広島往復できるくらいですから、ふつうのクルマやバイクでは到底追い切れるもんじゃないですよね。
ん……? ということは、もしかして、こんなに彼を振り回した彼女のほうが一枚上手の悪女なのかも!?