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更新日:2026.09.02 / 掲載日:2026.09.02
ついに実車公開!新型パジェロの出来栄えは?復活の背景とスペックを解説【工藤貴宏】

国民的クロカンモデルがいよいよ復活!
パッジェーロ! パッジェーロ!
……高視聴率だったバラエティ番組のダーツゲームコーナーで、観客がそんな掛け声をしていたことを覚えている人はおそらく30代後半以上でしょうかね。
なぜ「パッジェーロ!」という掛け声だったかといえば、ダーツでもらえる賞品のトップが「パジェロ」だったから。気になって調べてみたら、その番組でダーツの賞品がパジェロだったのは2010年の春までだったようです。ちなみに番組(正確にいえばその前身)が始まったのは1993年春からとか。

実は1990年代、パジェロという車名は国民的知名度だったんですよね。RVブームやスキーブームを背景に、またパリ・ダカールラリーでの活躍もあって2代目パジェロは爆発的なヒット商品に。しかし2000年に入るとブームは終焉を迎えて販売は落ち着き、1999年に3代目へ、2006年に4代目へモデルチェンジしたものの人気は回復せず。2019年には国内向けを販売終了、2021年夏には製造を終えていました。
なぜいまパジェロなのか

そんなパジェロが満を持して復活します。スタイルや概要が発表されたのに続き、2026年度中に生産拠点であるタイを皮切りとし日本やオーストラリアへ投入。三菱自動車によるとその後世界100ヵ国へ展開していく予定といいます。
日本においては7年ぶりの復活であり、20年ぶりのモデルチェンジです。

ところでなぜ、いま、パジェロ復活なのか?
そこにはふたつの大きな理由があります。ひとつはSUVブームの高まり。いま、日本も含めて世界各地でSUVが増加し、乗用車の中心的存在となってます。その流れのひとつでフレーム付きSUVや本格オフローダーの人気も上昇中。日本でもトヨタの「ランドクルーザー」シリーズやスズキ「ジムニー」の販売が好調です。パジェロもその波に乗ろうというわけ。

もうひとつは三菱自動車のブランドイメージ構築。これからの自動車産業は、ブランドイメージを高めることが欠かせません。勢力を拡大している中国勢との差別化を図るためです。そのためには、パジェロのブランド力を活用することが三菱自動車にとってイメージ向上につながる。そういった判断もパジェロの復活を後押ししたのです(だからこそ本家パジェロに加えて、ブランドイメージを活用しつつ車体が小さなパジェロシリーズの展開がアナウンスされているのです)。

というわけで新型パジェロ。国内仕様の正式発表はもう少し先なので価格はお預けですが、初公開に合わせて概要が明らかになりました。
三菱 新型パジェロ 主要諸元
| 全長×全幅×全高 | 4,920×1,925×1,910mm |
| ホイールベース | 2,870mm |
| トレッド(前/後) | 1,630/1,630mm |
| 室内(長×幅×高) | 2,775×1,575×1,235mm |
| 車両重量 | 2,460kg |
| 最低地上高 | 230mm |
| サスペンション(前/後) | ダブルウィッシュボーン/5リンク式リジッド |
| ブレーキ(前/後) | ベンチレーテッドディスク |
| タイヤ(前/後) | 255/55 R20 |
「室内の広さはクラストップレベル」

まずボディは5ドアロングのみ。シートは3列で商品企画担当者いわく「広さはライバル勢の中でトップクラス」なのだとか。ちなみに新型はパジェロの伝統だった車体後部に背負うスペアタイヤをやめています。そのぶん室内長が拡大したと言っていいでしょう。

プラットフォームはピックアップトラックの「トライトン」と同じタイプを、ホイールベースを短縮したほか高張力鋼板の採用を拡大するなど強靭さを増したうえで採用。つまり3世代ぶりにラダーフレームとなるのです。サスペンションはフロントがダブルウイッシュボーン、リヤが5リンクリジッドですね。
パワートレインは排気量2.4Lのディーゼルターボエンジン(トライトン用をベースとしてターボなどを変更)に、8速ATを組み合わせて搭載。最高出力は150kWで最大トルクは480Nmといいます。
三菱新型パジェロ エンジンスペック
| エンジン | 2.4Lクリーンディーゼル4N16 |
| 総排気量 | 2,439cc |
| 最高出力(kW/rpm) | 150kW/3,500rpm |
| 最大トルク(Nm/rpm) | 480Nm/1,750-2,500rpm |
| トランスミッション | 8速スポーツモードAT |

駆動方式は走行シーンに応じて2H(後輪駆動)、4H(フルタイム4WD)、4HLc(センターデフロック)、そして4LLC(ローギヤ+センターデフロック)と4つの駆動モードを選択できる「SS4-Ⅱ(スーパーセレクト4-Ⅱ)」。オンロードでの操縦性とオフロードでの走破性を両立しているというわけです。さらに車両運動統合制御システム「S-AWC」や7つのドライブモード(ノーマル/エコ/グラベル/スノー/マッド/サンド/ロック)を搭載するなどハイテク化が進んだのが、これまでのパジェロとの大きな違いと言えるでしょう。

「パジェロは三菱らしさをもっとも具現化したモデル」というのは、商品開発責任者を務めた三菱自動車の板垣邦俊さん。新たな世代となったパジェロが、どんなストーリーを生み出すか非常に楽しみですね。
文●工藤貴宏 写真●三菱