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更新日:2026.07.28 / 掲載日:2026.07.28

【BMW iX3】ノイエクラッセがEV新時代の扉を開ける【九島辰也】

文●九島辰也 写真●BMW

 BMWから次世代のモデルが発表されました。iX3と呼ばれるBEVです。注目はそのデザインとパワーソース。彼らの最新テクノロジーが搭載されます。

 BMWがBEVにこだわりを持っているのはご承知の通りです。i3それとi8といった印象的なモデルをどこよりも早くローンチしたメーカーです。そのためにカーボンファイバーに長けている会社を買収したほどですからチカラの入り具合がわかります。重いバッテリーを積むBEVにとって軽量化は重要項目ですから。それに当時まだ聞きなれない「ワンペダル」という言葉や「レンジエクステンダー」というシステムもこの2台がメジャーにしました。その意味ではBEVにおけるマイルストーンと言えるでしょう。そして今回のiX3ですから満を持してとなります。

BMW i8

 それじゃ現在日本で販売されているプレミアムBEVマーケットはどうなっているのか。直近のそれを見てみると、トップはやはりテスラが君臨します。モデル3やモデルY、それと今年追加されたモデルY Lが人気のようです。扱いやすいサイズに3列シートを装備したのですから魅力的。Lサイズミニバンを買うよりずっとインテリジェンスがあります。2位はレクサス、3位はボルボ、続いてメルセデス・ベンツ、MINIが顔を連ねます。ポルシェやアウディはその後です。

 BMWはまさにこれからという感じです。iXやi7などがありますが、それは数を見込むものではなくステイタス的な存在。なのでラインアップにあることが大事です。それじゃ量販を見込めるiX1やiX2はというと、デザインが一つ前になります。見た目からの新しさはあまり感じられません。

BMW iX3

 そこでBMWが主張するのが、“ノイエ・クラッセ”。これはドイツ語で、英語で言うところの“ニュークラス”となります。1960年代経営危機に陥ったBMWを救った新しいデザインのことです。今回、BMWが行ったのはそれの復活。かつての“ノイエ・クラッセ”を現代的に解釈し直し、それを表現しました。

 具体的にはセダン系とSUV系に分けられます。前者はi3、後者は今回のiX3と次に登場するであろうiX5です。その違いは明確で、SUV系はこれまで通りキドニーグリルが定位置にありますが、セダン系はさらにキドニーグリルを左右に広げ、その中にヘッドライトユニットを置きました。その姿はすでにBMWジャパンのホームページでご覧いただけるので、まだの方はお確かめください。かなり新鮮かつ斬新です。この線を描いたデザイナーもデザイナーですが、それを許諾したボードメンバーは英断だったでしょう。まさに新世代の幕開けといった印象です。

BMW i3

 ではiX3のパワーソースを見てみましょう。そこに積まれるのは第6世代となる電動駆動ユニットです。名前はBMW eDriveのGen6。新設計の高電圧バッテリーと800Vアーキテクチャーで構成されます。高電圧バッテリーはセルを直接パックに組み込むのが特徴ですが、その形状が個性的。バッテリーセルは円筒形で、それを車両の床下に敷きつけます。これでバッテリー容量109.1kWhを確保。WLTCモードでの一充電距離は906kmに達します。800Vアーキテクチャーは充電時間の短縮に貢献。東名高速海老名サービスエリアに設置が予定される最大出力350kWの急速充電を利用すると、わずか15分で最大約420km走行相当の電力量を得られるとか。350kWの急速充電は今後どんどん増える計画ですから、期待ですね。

BMW iX3

 そんなiX3は外部給電機能を備えているのも見逃してはなりません。つまり、車両から住宅への給電ができるので、停電時のバックアップ電源として扱うことができます。すでに国産メーカーのBEVはそこを強くアピールしているので内容はお分かりいただけると思います。今どきのBEVは走ることのできる蓄電池とも呼べるものになりました。

 といったiX3の走りはどうなのか。もちろんまだ試乗していないので、どんな走りをするのか分かりません。ですが、内燃機関のX3がカテゴライズされるこのクラスは最大マーケット。よって失敗するわけにはいきません。きっとBMWらしい軽快な走りを見せてくれることでしょう。床下のバッテリーの重さを感じさせない機敏なフットワークを期待したいですね。BEVになっても「駆けぬける歓び」が変わらないことを願っています。

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九島辰也(くしま たつや)

ライタープロフィール

九島辰也(くしま たつや)

外資系広告会社から転身、自動車雑誌業界へ。「Car EX(世界文化社 刊)」副編集長、「アメリカンSUV(エイ出版社 刊)」編集長などを経験しフリーランスへ。その後メンズ誌「LEON(主婦と生活社 刊)」副編集長なども経験する。現在はモータージャーナリスト活動を中心に、ファッション、旅、サーフィンといった分野のコラムなどを執筆。また、クリエイティブプロデューサーとしても様々な商品にも関わっている。趣味はサーフィンとゴルフの”サーフ&ターフ”。 東京・自由が丘出身。

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外資系広告会社から転身、自動車雑誌業界へ。「Car EX(世界文化社 刊)」副編集長、「アメリカンSUV(エイ出版社 刊)」編集長などを経験しフリーランスへ。その後メンズ誌「LEON(主婦と生活社 刊)」副編集長なども経験する。現在はモータージャーナリスト活動を中心に、ファッション、旅、サーフィンといった分野のコラムなどを執筆。また、クリエイティブプロデューサーとしても様々な商品にも関わっている。趣味はサーフィンとゴルフの”サーフ&ターフ”。 東京・自由が丘出身。

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