中古車購入ガイド
更新日:2026.07.04 / 掲載日:2026.07.04
メルセデス・ベンツ GLC (X253) 前期と後期でどう違う?|輸入車の前期後期を比較

すでに10年以上も続いてきた世界的なSUVムーブメント。セダンやワゴンの代わりにSUVがクルマのスタンダードなスタイルになりつつある。その波に乗って生まれたのがメルセデスのGLCだ。Cクラスをベースとしながら独自の価値を提供し、現在ではメルセデスの重要な稼ぎ柱のひとつとなっている。今年、初代GLCの登場から10年を迎え、中古車市場も熟成してきた。今回は初代GLC(X253)の前期と後期を比較しつつ、中古車動向を探っていこう。
メルセデス・ベンツ GLC(X253)ってどんなクルマ?

2016年2月に発表されたメルセデスの新型SUVが「GLC」。Cクラスの先進性を踏襲しつつ、都会的でスポーティなデザインに仕立てられたのが特徴である。全長4660mm、全幅1890mm、全高1645mmのサイズは日本の道路事情でも扱いやすいサイズ。流麗なフォルムは、従来型(GLK)よりも空力に優れ、Cd値0.31を実現した。大きく切れるステアリングにより最小回転半径は5.7mを達成し、取り回しも悪くない。また、一般的なSUVのほかよりスタイリッシュなGLC クーペも設定。こちらはよりパーソナルでスポーティなユーザーに訴求している。

インテリアは、Cクラスと共通項の多い機能的かつ上質なデザイン。発売当初は8.4インチディスプレイを備えた「COMANDシステム」を採用。COMANDコントローラーに加え、タッチパッドを採用することで使い勝手が高められている。室内はGLKと比べて前後席ともに広くなっており、特に後席のレッグルームは57mmも拡大。さらに足元スペースは34mm拡大され、乗降時の快適性が大きく改善した。また、ラゲッジルームは550Lという大容量を確保し、後席バックレストを倒すことで最大1600Lまで拡大可能。ワンタッチ操作でテールゲートが開閉し、開口角度を調整できる「EASY-PACK自動開閉テールゲート」も標準装備。

パワートレインは、発売当初は2.0L 4気筒ターボ+4WD(GLC 250 4MATIC)を設定。最高出力は211馬力、最大トルクは35.7kgmを発揮する。トランスミッションは9速AT(9Gトロニック)。JC08モード燃費は13.4km/Lを実現した。なお、同年9月にはPHEVの「GLC 350 e 4MATIC」、高性能バージョンの「メルセデスAMG GLC 43 4MATIC」を追加。2017年2月には、2.0L 4気筒ターボのFRモデル「GLC 200」、2.2L 4気筒ディーゼルターボの「GLC 220 d 4MATIC」、2018年1月には「メルセデスAMG GLC 63 4MATIC+」も加わっている。
| グレード | 駆動方式 | エンジン | 特徴 |
| GLC 200 | FR | 2.0L 直4 ターボ | 2WDのエントリーモデル(前期型のみ) |
| GLC 220 d 4MATIC | 4WD | 2.0L 直4 ディーゼルターボ | クリーンディーゼル |
| GLC 250 4MATIC GLC 300 4MATIC | 4WD | 2.0L 直4 ターボ | 4WDのスタンダードモデル。2019年からGLC 300に表記が変更 |
| GLC 350 e 4MATIC | 4WD | 2.0L 直4 ターボ | プラグインハイブリッド |
| AMG GLC 43 4MATIC | 4WD | 3.0L V6ツインターボ | メルセデスAMGの高性能バージョン |
| AMG GLC 63 4MATIC+ AMG GLC 63 S 4MATIC+ | 4WD | 4.0L V8ツインターボ | メルセデスAMGのハイエンドモデル |
メルセデス・ベンツ GLC(X253)の前期と後期はどこで区別されるの?

GLC(X253)は2016年2月に日本に導入され、2代目GLCが登場する2023年までの間、およそ7年間販売された。今回はその主な変遷を振り返ってみよう。
メルセデス・ベンツ GLC(X253)の改良遍歴
2016年9月:「GLC 350 e 4MATIC スポーツ」「GLC 43 4MATIC」を追加
2017年2月:「GLC 200」「GLC 220 d 4MATIC」を追加
2017年7月:一部改良
2018年1月:「GLC 63 4MATIC+」「GLC 63S 4MATIC+」を追加
2019年10月:マイナーチェンジ ⇦ ここが分かれ目!
2021年12月:一部改良
2023年3月:2代目にフルモデルチェンジ
GLC(X253)は、2019年10月にマイナーチェンジを実施。内外装デザインを一新したほか、エンジンスペックを一部変更。さらに対話型インフォテインメント「MBUX」やテレマティックサービス「Mercedes me connect」を搭載。この改良以前のモデル(2016年2月〜2019年10月)を前期型、以降フルモデルチェンジまで(2023年3月)を後期型と呼ぶ。
フロントまわりのデザインを比較すると?


マイナーチェンジでフロントまわりが大きく変更された。フロントグリルのデザインが変更され、特に写真のAMGラインでは標準仕様と異なる台形型グリルを採用。ダイヤモンドグリルにはシングルルーバーが組み合わされ、エレガントな雰囲気をアップ。ヘッドライト形状も変更され、凛々しいフロントフェイスに。さらにフロントバンパーも新しくなり、AMGラインでは左右2本のフィン、シルバークロームのフロントエプロンを装着してスポーティさを強調した。
リアデザインを比較すると?


フロントほどドラスティックに変わっていないが、リアビューもいくつか変更点がある。フルLEDのリアコンビランプはメルセデスのほかのSUVと同じくブロックデザイン(角が丸い四角形)となり、特別なライトシグニチャーを生み出している。また、リアバンパーとエキゾーストエンドまわりの意匠も変更され、躍動感を高めた。
インテリアを比較すると?


インテリアは、スポーティかつ上質なデザインを継承しつつ細部をブラッシュアップ。ダッシュボード中央にはナビゲーションやエンターテインメントシステムを表示する高精細10.25インチワイドディスプレイを新たに装着。視認性や操作性が格段に向上している。これに加え、ステアリングホイールはSクラスと同じデザインの最新世代(当時)のものを採用。手を離さずに操作や車両の設定が可能なタッチコントロールボタン、アクティブディスタンスアシスト・ディストロニックを設定するスイッチも備わり、操作性が高められた。また、カラーがゆっくりと変化し続けるマルチカラーアニメーションを搭載したアンビエントライト(64色)も装備。さらに、対話型インフォテインメント「MBUX」が与えられ、さらに使いやすくなったことも特徴だ。

パワートレインの変更点は?

パワートレインは、後期型から2.0Lガソリンターボ(FR)のエントリーモデル「GLC 200」を廃止。2.0Lガソリンターボ(4WD)の「GLC 250 4MATIC」は「GLC 300 4MATIC」に名称が変更され、最高出力は47馬力高い258馬力、最大トルクは37.7kgmに高められた。クリーンディーゼルの「GLC 220 d 4MATIC」は170馬力から194馬力に高められ、従来型よりも振動や騒音を軽減している。
前期/後期で中古車相場の違い

最後に中古車相場を見ていこう。メルセデス・ベンツ GLC(X253)の中古車価格帯と中古車平均価格を比較すると次のようになる。
| 中古車価格帯 | 中古車平均価格 | 物件掲載台数 | |
| 前期型(2016年~2019年) | 190万円〜390万円 | 300万円 | 約250台 |
| 後期型(2019年~2023年) | 300万円〜630万円 | 453万円 | 約210台 |
前期と後期を比較すると、流通量はほぼ同じ程度。ただし平均価格は150万円ほど異なり、後期型の価格の下限は300万円と現在でもやや高めとなっている。身近な価格で狙うなら100万円台後半の予算から探せる前期型がおすすめ。特にディーゼルの「GLC 220 d 4MATIC」の掲載台数が多く探しやすい。一方、プラグインハイブリッドの「GLC 350 e 4MATIC」は限られており探しにくい状況だ。

