カーライフ
更新日:2026.06.02 / 掲載日:2026.06.02
ジャガーのかたわらに揃えたくなるもの。夢の六輪生活【九島辰也】

文と写真●九島辰也
気候がだいぶ良くなってきました。気温は20度台前半で過ごしやすい日が続きます。空気が乾燥しているので朝夕はヨーロッパに近い感覚を得ます。まぁ、それもあと少しの間かもしれませんが。ご存知のように春と秋が短くなっています。すぐに酷暑が来そうな気配がありますね。
なぜ気候の話をしているかというと、先日バイクに乗ったから。JAIA(日本自動車輸入組合)が主催する二輪の試乗会でした。今まさにバイクを走らせるのが気持ちの良い季節です。

毎年2月に四輪、5月に二輪の試乗会が行われます。四輪は寒くても大丈夫ですが二輪はそうはいきません。寒い中無理して乗っても各モデルの魅力は感じませんよね。2月より3月、3月より4月、そして5月となります。6月になると梅雨ですからこの辺が適切でしょう。
なんて話はともかく、昨年に続いて今年もたくさんのモデルを試しました。個々の試乗会へ行く機会が少ないので、ここで一気に乗りまくります。参加するブランドを知れば、そんな気持ちになるのはお分かりいただけると思います。ハーレーにドゥカティ、トライアンフ、BMWモトラッド、ロイヤルエンフィールド、モトグッチ、インディアン……、とそうそうたるブランドが軒を連ねます。

このイベントにメディアとして参加した理由はいくつかありますが、その中に「憧れの6輪生活」があります。これまで幾度かこのコラムでも取り上げてきましたが、四輪と二輪を併せ持つライフスタイルです。こだわりの二台をガレージに並べる。メンズとしては妄想が尽きません。
それを鑑み、今年は愛車ジャガーXKRで会場に参上しました。ブリティッシュレーシンググリーンのコテコテの英国車です。で、その横に置きたかったのは英国の雄トライアンフ。中でもボンネビルシリーズで一際異彩を放つボバー(Bobber)です。

ボバーはそもそもカスタムバイクから誕生したモデルです。デコラティブな装備を削ぎ落としシンプルな構造にしたのがそれで、今ではメーカーが最初からそのスタイリングをラインナップします。AIによるとその語源はボブ(Bob)であり、馬の尻尾を切り落とした状態を指すそうです。確かに、フェンダーを短くカットするのはそれに似ているかも知れません。きっと髪型のボブも同じ語源でしょう。

ちなみにボンネビル(Bonneville)はトライアンフが1956年に時速214マイル、メートル法では時速約344.9キロを叩き出したエリアを指します。アメリカのユタ州で、ソルトレイクシティからクルマで二時間弱行ったボンネビル・ソルトフラッツが具体的な場所です。バイクメーカーはもちろん自動車メーカーやユーザーなどが最高速アタックをすることで知られていますよね。

ジャガーとトライアンフを実際に並べてみた感想はすごくハマっていました。伝統的な英国感が強くなります。遊び道具がたくさん詰まったウッドガレージが似合いそう。大人の隠れ家と言った雰囲気を想像します。
それにどちらも少し不良っぽさを感じます。優等生といったニュアンスはありません。そこがちょっと憧れ。ミッドセンチュリーのモッズ(Mods)に近いかな。カムデンのアレとは違いますが。
同じ国同士で並べるのがベストとは言いませんが、同じグループという意味では、ランボルギーニとドゥカティをガレージに並べるのはアリでしょう。なんたって本社が近い。
サンタアガタ・ボロニェーゼとボルゴ・パニガーレはともにボローニャ近郊にあり、いわゆるモーターヴァレーに属します。クルマで20、30分くらいだとか。それにコラボモデルもありました。その名は“パニガーレV4ランボルギーニ”。シリアルナンバー付きの世界限定モデルです。まぁ、このクラスになるとガレージに納めるというよりアート展示みたいですけど。入場料がとれそうです。

もちろん、クルマもバイクも嗜好品ですから気に入ったものを並べるがベスト。国籍を問わなくてもOKですし、偶然マッチすることもあるでしょう。いずれにせよ思うのは、好きな二台を並べるとずっと眺めていられる。カーガイであり、バイカーである皆さまは共感していただけるはず。「憧れの6輪生活」への妄想はまだまだ続きます。