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更新日:2026.05.13 / 掲載日:2026.05.13

スタッドレスタイヤの価値を追求したミシュラン X-ICE SNOW+発表

文と写真●内田俊一

 日本ミシュランタイヤはスタッドレスタイヤの新製品、X-ICE SNOW+を発表。8月1日より順次販売を開始する。16インチから22インチまで全97サイズをラインナップし、価格はオープンとされた。

スタッドレスタイヤの真の価値とは

日本ミシュランタイヤ代表取締役社長の須藤元氏

 日本ミシュランタイヤ代表取締役社長の須藤元氏は、発表会冒頭、「日本ミシュランタイヤは1982年、日本にスタッドレスタイヤを導入。それ以来40年以上にわたり、日本の冬道と真摯に向き合いながら性能を磨き続けてきた。冬のドライブは、アイス・スノー路面での高い安全性に加え、ドライ・ウェット路面での安定した走行性能、そして快適性、環境性能。これらが高いレベルでバランスしてこそ、スタッドレスタイヤの真の価値をお届けできる」とミシュランタイヤの考えを披露。

 そのうえでX-ICE SNOW+は、「ミシュランタイヤが掲げるこのトータルパフォーマンスをさらに進化させた最新モデルだ。アイス・スノー性能に加え、ドライ・ウェット性能、耐摩耗性能、そして低燃費性能といった複数の性能を高い次元でバランスよく発揮。さらに全てを持続可能にという企業理念の下、新品時の性能だけではなく、摩耗後もその性能が最後まで長く続くことを目指した。今日も安心して走れる、その状態が長く続くこと。それこそがミシュランタイヤが考える本当の安全性であり、私たちのタイヤ作りの哲学だ」とコメントし、X-ICE SNOW+がその哲学のもとに開発されたことを強調した。

オールシーズンタイヤはスタッドレスタイヤの代替品にあらず

 現在日本の冬タイヤ市場ではスタッドレスタイヤとともにオールシーズンタイヤが台頭してきている。

 しかしミシュランタイヤとしては、スタッドレスタイヤは日常的に積雪凍結路面を走行する地域、具体的には北海道、東北そして本州の日本海側といった降雪地域において冬の安全に特化した製品と位置付ける。

 同時に非降雪地帯においても雪道性能を強く求めるユーザーもターゲットだ。そのうえでスタッドレスタイヤユーザーが雪道性能を求めるために妥協して来た、ウェットやドライ性能、耐摩耗性などの環境性能などを向上させたのがこの新製品、X-ICE SNOW+とされた。

 製品コンセプトも“X-ICE史上最高の環境性能とさらなるロングライフ。氷も雪も、全ての冬道に。より安心感が長く続く環境性能を磨き上げたスタッドレスタイヤ”だ。

これまでの弱点を克服して

 X-ICE SNOW+の特徴だが、まずは冬のあらゆる路面での安全性能の進化だ。

 現行のX-ICE SNOWの高いアイス・スノー性能はそのままに、スタッドレスタイヤの弱点とされてきたウェット性能を大幅に向上。

 「雨や雪解けによる路面でもしっかり止まり、しっかり曲がる。そして刻一刻と変化する日本の冬道全てで、より高い安心感を届けるタイヤに仕上がった」と説明するのは日本ミシュランタイヤマーケティング部戦略マネージャーの秋山孝之氏だ。

 具体的には、X-ICE SNOWと比較し、ウェット性能は約7.3%、耐摩耗性能は約25%、低燃費性能は約5.6%向上しているという。そこに使われた技術のひとつがフレックスアイス3.0トレッドコンパウンドテクノロジーだ。「フレックスアイスと名付けられているように、多くの物質が凍ってしまう非常に低温な状況においても、ゴムのしなやかさを失わず、氷や雪の路面をしっかりとしたグリップを発揮する」と説明するのは日本ミシュランタイヤ研究開発本部新製品開発部の池田聡氏だ。

 また、全ての冬道で安心感がより長く続くように、耐摩耗性能を大幅に向上。

 「スタッドレスタイヤは寿命が短いというこれまでの常識を覆し、交換頻度を減らすことでユーザーのコスト負担を軽減するとともに、廃棄タイヤの削減による環境負荷の低減にも貢献している」と秋山氏。池田氏もこのコンパウンドテクノロジーは、「転がり抵抗のような環境性能を改善し、燃費性能にも貢献している」と池田氏はいう。

 そして、このコンパウンドのおかげで、「より長いシーズン、ゴムのしなやかさが続くとともに、最初の1キロから最後の1キロまで安心感が持続できるコンパウンドだ」と述べる。

 同時にMAXタッチコンストラクション技術も採用。これは内部構造を最適化することで接地面を最大化し、トレッド面に均一な接地圧を実現。加速時やブレーキング時、コーナーリング時においても接地面の安定性が高まり偏摩耗を抑制することになり、「長いシーズン、安心して使える製品になった」と池田氏。

静粛性や操安性も向上

 また、スタッドレスタイヤにおいて重要度が低くされがちだった静粛性についても、X-ICE SNOW+はピアノ・アコースティック・テクノロジーを採用し、ノイズを低減。冬道であっても車内での会話や音楽を自然に楽しめる静かで快適なドライブの時間を実現したという。

 走行性能も向上した。X-ICE SNOW+は16インチ以上の主要サイズで速度記号Hを達成。速度記号Hは最高時速210kmまで対応する高速安定性能を意味しており、これまでスタッドレスタイヤで不安を感じやすかった高速道路での走行時のふらつきを抑制し、冬の高速道路で安心感だけでなく安定した走りそのものを楽しめる時間をもたらすものとなった。

 最後に新しいサイドウォールのデザインを紹介しよう。雪の結晶のモチーフにした洗練したデザインによって高級感を演出。また、ユーザーが適切にタイヤを選択できるようにミシュランタイヤでは、スタッドレスタイヤには通常のスノーフレークマークに加えて、アイスグリップシンボルが配された。これはオールシーズンタイヤとスタッドレスタイヤの明確な区別をするためで、オールシーズンタイヤではスノーフレークマークのみとなる。

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