輸入車
更新日:2026.04.24 / 掲載日:2026.04.24
ノイエクラッセ世代に進化! 新型7シリーズはフルモデルチェンジ級のアップデート

文●内田俊一 写真●ユニット・コンパス
BMWは、北京、ニューヨークに続き新型7シリーズを日本でもお披露目した。導入は本年秋になる見込みだ。
日本と7シリーズとの共通点

ドイツ BMW 本社 営業部門 アジア太平洋、東ヨーロッパ、中東、アフリカ地域担当シニア・ヴァイス・プレジデントのリトゥ・チャンディ氏によると、「7シリーズのグローバルローンチのひとつに日本を選んだのは、7シリーズと日本とで様々な共通性を見出すことができたから」という。
それは、「匠の技、知性、そして革新です。また、ラグジュアリーに対して独自の期待をよせる、洗練された顧客がいる市場でもあるから」と説明し、日本市場に大きな期待を寄せていることを示唆。

また、今回新たにビー・エム・ダブリュー株式会社の代表取締役社長に就任した上野金太郎氏は、この7シリーズについて、「ノイエ・クラッセテクノロジーと新しいデザイン言語の採用により、ラグジュアリークラスの新しい姿を体現します。これはBMWグループの歴史の中で最大規模のアップデートです」と紹介。

特に渋滞ハンズオフアシストの対応速度が従来の2倍以上になったこと。そして、500以上の組み合わせから選べるツートーンカラーの2つを強調。展示車は上部がメタリック、ボディ中央から下はフローズンカラー(マットカラー)という新しい塗り分けであった。
ノイエ・クラッセテクノロジーを採用
ビー・エム・ダブリューBMWブランド・マネジメント・ディビジョンプロダクト・マーケティングプロダクト・マネージャーのケビン・プリュボ氏は、今回の改良について、ポイントを4つ挙げる。
ひとつはデザインのアップデートだ。特に変更されたフロントフェイスに関しては、これまでは繋がっていたキドニーグリルを分けたほか、新たなデザイン言語によってヘッドライト下側などはシンプルな面構成になった。
本国から発表会のために来日したドイツ BMW 本社 開発部門先進デザイン、デザイン・ワークス、デザイン・アイデンティティ部ヴァイス・プレジデントのアンダース・ワーミング氏はノイエ・クラッセテクノロジーを強調。
「これは複数のテクノロジーをひとつに統合する新しいアプローチです」と述べる。特にインテリアでは、「ステアリングの前にディスプレイがないでしょう。これはパノラミックビジョンにすべて集約。それがノイエ・クラッセテクノロジーです」と説明。
つまりいくつかの機能を一つに集約し、ミニマルにする概念を指すのがノイエ・クラッセテクノロジーなのだ。従ってそれはデザインにも及ぶ。

例えば新型7シリーズはキドニーグリル内にセンサーを配置している。ワーミング氏は、「キドニーグリルの機能はエアインテークでしたがそこを閉めてしまって、代わりにセンサーを置きました」と記号性と機能を融合していることを説明。
さらに、「これまでより高い位置になりますのでポジション的にも良いんです。なぜならセンサーの高さが高いほど視野が広がりますから」とメリットを説く。ではエアインテークをどうするか。それはこれまでセンサーのあったナンバープレート付近にレイアウトされた。
マイナーチェンジの域を超えた大幅改良

ケビン氏がいう2つ目はインテリアだ。次世代インターフェイスを内包するBMWパノラミックアイドライブを初採用。ドライバーやパッセンジャーが本当に必要としている情報だけをそれぞれ一番適切な位置に配置するミニマルなコンセプトを実現している。
また、標準装備となるBMWパッセンジャースクリーンは助手席用のディスプレイとして、同乗者が自由にエンターテイメントを楽しめる一方、ドライバーの集中を一切妨げないようにレイアウトしている。こういったディスプレイだけでなくステアリングなども新設計となる。

そして3つ目はEVのプラットフォームだ。改良前からプラットフォームを入れ替え、iX3と同じ第6世代のものを採用。従ってバッテリーもiX3に使われている円筒形のバッテリーセルとなるとともに航続距離だけでなくパフォーマンスも大幅に向上しているという。

最後は上野氏と同様、ラグジュアリーの象徴だというツートーンカラーを推す。
これまでツートーンカラーのルーフ側はブラックまたはオキサイドグレーに限られていた。そこから新型では、「(展示車は)デュアルフィニッシュと呼ぶメタリックとマット塗装の組み合わせにより、ルーフは光の当たり方によってその表情を変える美しいタンザナイトブルーメタリック。ボンネットより下はマットカラーのフローズンタンザナイトブルーで、美しいコーチラインがアクセントカラーとしてその両者をつなぎ、まるで宝石のような輝きを放ちます」と新たな取り組みを明かす。当然バリエーションも増えている。

「スペースシルバーをはじめこれまでの選択肢になかったカラーやフローズンペイントもルーフカラーとして選択可能です。これらの組み合わせによって500以上のパターンが実現可能で、豊富なカラーバリエーション、ツートーン、フローズンペイント、そしてBMWインディビジュアルの世界が実現しました。さらにメリノレザーやカシミアウールのインテリアとともに、内装はウッド、カーボン、アルカンターラ。そしてホイールは20インチから22インチまで複数のデザインなど、あなただけの7シリーズを作れる、かつてない自由を提供します」と豊富な選択肢を強調した。
エグゼクティブのための機能と空間を

7シリーズの顧客層である現代のビジネスリーダーにとって、車内は貴重な自分だけの時間。新型7シリーズはその時間の質を変えるという。
特に新設計のBMWシアタースクリーンは、「テレビや映画などのエンターテイメントはもちろん、ビデオ会議機能も搭載し、移動中も世界とシームレスにつながることができるよう進化しました。多忙なエグゼクティブに新型BMW7シリーズは、重要な意思決定を可能とする空間を提供します」と述べ、カシミアウールとメリノレザーの組み合わせや、エグゼクティブラウンジシート、リラックスポジション、リラクゼーション機能、個別温度調整可能な4ゾーンオートマチックエアコンなど、「次のビジネスに向けて集中するための移動する書斎、あるいは1日の終わりにリセットするための移動する空間を実現します」とケビン氏は説明した。

本国では、直列6気筒48Vハイブリッドシステム搭載の高効率ガソリンエンジンとともに、ディーゼルエンジン、さらに完全電動のi7がラインナップ。欧州仕様の参考値では、700kmを優に超える航続距離を実現している。日本仕様については未定とされた。
BMW史上最大規模のアップデートと称される今回の7シリーズの改良。キープコンセプトに見えつつも、インテリアや特にi7に関してはモデルチェンジ級の手が加えられていた。秋ごろに日本投入されるので、その頃には日本仕様の詳細も語られることだろう。


