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更新日:2025.06.27 / 掲載日:2025.06.27
第3世代e-POWER、いよいよデビュー!「キャシュカイ」導入で明かされた驚きの性能とは

日産は26日、第3世代となる日産のハイブリットシステム「e-POWER」を搭載した「キャシュカイ(Qashqai)」を欧州で発表した。同モデルは英国サンダーランド工場で生産され、2025年9月より欧州市場で発売予定。その後、アフリカおよびオセアニア市場にも順次展開される予定。
最大航続距離1200km! ディーゼル車並みの利便性+EVライクな静粛性

e-POWERは日産独自の電動パワートレインで、エンジンを発電専用とし、駆動はすべて電気モーターのみで行うシリーズハイブリッドシステム。電気モーターのみで駆動するため、力強くレスポンスの良い加速と高い静粛性が特徴で、他のハイブリッドシステムと比較してより滑らかでEVのような運転体験を提供すると自負する。
EVと同じように、回生ブレーキによって減速エネルギーを電気に変換し、バッテリーに戻すことが可能。第3世代「e-POWER」ではこのコンセプトをさらに進化させ、高い走行性能や、スムースで気持ちの良い運転体験を損なうことなく、燃費性能と静粛性を向上させた。

具体的には、燃費性能を4.5L/100km(WLTP)に向上。最大航続距離はセグメントトップクラスの1200kmを実現し、ディーゼル車並みの利便性を獲得した。CO2排出量においても、第2世代の116g/kmから102g/kmへ12%削減を達成。静粛性は第2世代と比べて最大5.6dB低減した。また、走りにおいてはスポーツモード選択時に10kW出力上げるモードを採用し、よりスポーティーな走行体験を楽しめるようになっている。
完全新設計のe-POWER専用エンジンを搭載

新世代の「e-POWER」は、モジュール化された新開発の5-in-1 e-POWERパワートレインユニットを採用。モーター、発電機、インバーター、減速機、増速機といった5つの主要部品をコンパクトで軽量な一つのケースに統合し、軽量化や小型化など基本性能の向上と主要部品の共用化によるコスト削減の両立を図っているのが特徴だ。
これによってモーターの最高出力は11kW向上し151kW、バッテリー容量は2.1kWhと従来と同様のスペックを維持しながら、ユニット自体の高剛性化と軸構造の最適化により、走行時の音や振動を大幅に低減した。

同ユニットに組み合わされるエンジンは、e-POWER専用に完全新設計された1.5リッター3気筒のターボエンジンを採用。日産独自技術であるSTARC燃焼コンセプトを採用したことで、シリンダー内燃焼の安定化を実現し、熱効率42%を達成。これによって、低速時でも静かで効率的な運転を可能とするという。このほか、オイルメンテナンスの距離が15,000kmから20,000kmに延長された点も特色としている。
日本市場では新型「エルグランド」でデビュー

第3世代「e-POWER」は、日本市場においては2026年度の発売を予定している新型「エルグランド」に搭載される。また北米市場においては2026年度中に発表予定の新型「ローグ」に搭載する計画となっている。
欧州戦略車「キャシュカイ」

キャシュカイは、日産が欧州戦略車に位置付けするコンパクトSUVで、初代は2006年デビュー。日本国内においては「デュアリス」の名称で、2007年~2014年まで販売されていた。

現行型は3代目を数え、2024年の改良によって欧州の日産車では初めてインフォテインメントシステムにグーグルを導入。グーグルマップやグーグルアシスタントといった機能も利用可能となった。
デザインにおいては、侍の甲冑からインスピレーションを得たというグリルを採用するなど、日本の伝統美を取り入れたスタイルが特色となっている。


日産 公式HP:
https://www.nissan.co.jp/
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