自動車保険
更新日:2023.07.14 / 掲載日:2015.02.12
車を乗り換えると自動車保険の等級はどうなるのか
goo-net編集チーム
自家用車など車を持っていれば、任意で自動車保険に加入すると思います。
任意保険は、いざという時のために、入っておくべき保険ですよね。
その自動車保険ですが、必ず「等級」というものがあり、
“あなたは〇〇等級ですので…”と、保険会社の担当者から言われたり、
保険の証券を見て、“自分は〇〇等級か”と、納得したこともあるかもしれません。
この、自動車保険の「等級制度」ですが、詳しく説明できますか?
自分の等級は知っていても、
「等級制度」について理解している方は少ないかもしれません。
自動車保険の「等級(等級制度)」と、
それに関わる疑問などについて紹介していきます。
等級制度(ノンフリート等級別料金制度)とは
「等級制度」とは、自動車保険の契約者の、
事故歴に応じた保険料金の「割引」「割増」の基準となる制度です。
等級は1等級~20等級まで20段階あり、はじめての契約は、
6等級からのスタート(7等級からの場合もある)となります。
たいていは、1年間事故がなく保険の補償を受けなかった場合、
次の年度の契約は等級が1つ上がることになります。
無事故で14年経つと20等級となり、その後も無事故が続くと、
長期優良割引などの割引がついて、保険料が安くなる仕組みです。
逆に、事故により保険を利用すれば、次の年度の等級は下がります。
下がる等級は、事故の規模により保険会社で決められており、
1度の事故で等級が3等級下がったりします。
また、3等級下がっても次年度の契約から通常の等級アップになっていくわけではなく、
たとえば3等級下がった事故ならば、次年度の契約から3年間「事故あり」の等級となり、
「等級」は上がっても、保険料金は「事故無」より高くなります。
つまり「事故あり」適用期間です。
「事故あり」の期間にさらに事故を起こすと、
事故有割引率の適用期間が積算されます(上限6年)。
等級が高くなるほど(20等級に近づくほど)、
保険料金の割引率が大きくなり、料金が安くなります。
対して、事故などで等級が下がれば割引率は小さくなり、
結果、1等級の保険料金が一番高くなります。
また、同じ等級の保険料金であっても、
「事故あり」の人と「無事故」の人とでは、
「事故あり」の方の保険料金が高くなります。
※ノンフリートとは、契約者が所有する自動車の台数が9代以下の契約のことで、
個人で契約すると「ノンフリート契約」になります。
対して、10台以上の自動車の契約を「フリート契約」といい、企業などはこの契約が多くなります。
車の乗り換えによる保険の切り替え…「等級」の疑問あれこれ
保険を切り替えても「等級」は引き継がれるの?
原則として、車の乗り換えで保険を切り替えても、
以前の「等級」がそのまま引き継がれることとなります。
これは、たとえ保険会社を変えたとしても同じで、
以前の「等級」がそのまま使われ、保険料金に反映されます。
そのため、「事故歴」も消えませんが、「無事故歴」も消えないことなります。
長年「無事故」で等級が上がった人が、
車の乗り換えで保険を切り替えたとしても、保険会社を変えたとしても、
「等級」はそのまま引き継がれることになり「損」はしません。
ただし、「等級」の引き継ぎには有効期限があり、
「前契約満了日の翌日から、数えて7日以内」と定められています(一般的に見て)。
“せっかく長い年月をかけて等級を上げたのに、契約が遅れて6等級からやりなおしに…”
なんてことになったら、泣くに泣けないですからね。
「事故あり」適用期間も引き継がれるの?
保険を切り替えても、保険会社を変えたとしても、
「等級」とともに「事故あり」適用期間も引き継がれることになります。
ただし、新等級制度を導入していない一部の保険会社では、
同じようにはいきませんので、確認が必要です。
長期間車に乗らない場合、「等級」はどうなるの?
車に乗らないのに、“「等級」を下げたくない”だけで、
保険料金を支払うのは意味がありません。
しかし、せっかく上げた等級が下がってしまうのは納得がいきませんよね。
そんな時は、保険会社に「中断手続き」を申請しましょう。
そうすると、前の等級を10年間にわたり引き継ぐことができます。
海外への転勤などには便利な制度ですね。
しかし、この「中断手続き」には、車の廃車や譲渡などが条件なので、
自分の条件に合っているか確認してみましょう。
