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更新日:2024.10.31 / 掲載日:2024.10.31
ロールス・ロイス、ゴールドの「ファントム」で映画「007」名作の60周年祝う

ロールス・ロイス・モーター・カーズは現地時間の10月25日、1964年の映画「007/ゴールドフィンガー」の公開から60年を祝う一台として、「ファントム・エクステンデッド・ゴールドフィンガー」を発表した。

1台限りで発売される「ファントム・エクステンデッド・ゴールドフィンガー」は、劇中の悪役オーリック・ゴールドフィンガーが所有する1937年型の「ファントムIII セダンカ・ド・ヴィル」にインスピレーションを受けたビスポークモデル。
これまで同社が手掛けてきた1台限り作品の中でも最も高度に設計されたビスポーク仕様が盛り込まれ、不朽の名作のプロットや象徴的な要素にちなんだ精巧で創意工夫に富んだデザインにより、映画のストーリーを巧みに反映している。

エクステリアでは、映画で使用された「ファントムIII セダンカ・ド・ヴィル」のエクステリアカラーのイエローを正確に再現。ブラックのペイントが、ゆったりとしたコーチワークをひと続きのグラフィックとして包み込む、独自の「ロングサイド」ツートン・デザインも開発された。

ブラック仕上げの21インチのディスクホイールには、シルバーの「フローティング」ハブキャップを装着。
また、劇中でオーリック・ゴールドフィンガーがファントムのボディパネル内に金塊を潜ませ密輸していたシーンにちなみ、スピリット・オブ・エクスタシー像をシルバーで覆って純金の本体を隠しているかのように、一部に金をのぞかせるような加工を施し、「ゴールド・リビール(露出する金)」効果を実現している。

インテリアには、映画「007/ゴールドフィンガー」に敬意を表し、18金と24金を用いた極めて精巧なディテールや仕様が施された。
その一つが、フロントシートの間のセンターコンソールに用意された保管庫。これは、ファントムの「スピードフォーム(車体デザインを示すミニチュアの型)」で成形された、イルミネーションで照らされる18金の輝く金塊を収められるようデザインされている。

さらに、フロントとリアのセンターコンソールのベース部分にもグローブボックスの内側と同様に、洗練されたゴールド仕上げを採用。
グローブボックスの内側のリッドには、ゴールドフィンガーの象徴的な台詞「This is Gold, Mr Bond. All my life, I have been in love with its colour, its brilliance, its divine heaviness.(これが金ですよ、ボンドさん。私は生涯にわたってこの色、この輝かしさ、そしてこの神聖な重厚感に心奪われてきました。)」があしらわれている。

また、車内全体のエアベントと「オルガン・ストップ」にも、光沢のあるゴールド仕上げが施されている。スピーカーフレットも同じゴールド仕上げで、映画のタイトルを刻印。
トレッドプレートは映画に登場するゴールドバーを模したデザインを採用し、1964年に映画のために作成されたフォントがあしらわれている。24金メッキが施されたVINプレートには、特別に取得された車両識別番号が刻まれており、その末尾は「007」となっている。

フロントフェイシアの全幅に渡るギャラリーに配されたビスポークのアートワークは、フルカ峠の等高線地図を精密かつ芸術的に表現している。
このアートワークに使用されているステンレススチールのダークな色合いは、PVD加工(物理的蒸着法)で実現。フルカ峠も、下の金メッキ仕上げの層が露出するようにステンレススチールの層から切り出されて表現された。

フルカ峠を表現したこのアートワークの中央に配された、ビスポークのクロック・サラウンドは「007 ドクター・ノオ/007は殺しの番号(1962年)」以降のすべてのジェームズ・ボンド映画で使用されている、瞬時に007作品だと識別できる「ガンバレル・シークエンス」にインスピレーションを得ている。

フルカ峠のオマージュはこれだけにとどまらず、スターライトヘッドライナーにも採用。映画の撮影最終日(1964年7月11日)にフルカ峠の上空に広がっていた星空を再現している。すべての星を手作業で配置し、719個の星を8個の流れ星が取り囲むようにデザインされた。

また、ロイヤルウォールナットのピクニックテーブルには、奥行きわずか0.1mmの22金インレイが施されたフォートノックス金塊保管庫の架空の地図を描写。

インテリアの配色は、オリジナルにインスピレーションを得たゴールドのディテールが映えるように選ばれたエレガントで洗練されたネイビーのレザーとロイヤルウォールナットのウッドパネルで仕立てられている。
リアスイートには、リクライニングセレニティシートが用意され、ゴールドのステッチとパイピング上部の金色の「銃弾」、ゴールドの「RR」のモノグラムがあしらわれたヘッドレストがさりげなく装飾された。

トランクリッドの裏側には、劇中でジェームズ・ボンドとゴールドフィンガーが初対面した際のゴルフ勝負で、ゴールドフィンガーが使用した金のパターを再現。
パターには、ゴールドフィンガーが身に着けていたシグネットリングの刻印にインスピレーションを得て特別にデザインされた「AG」のモノグラムがあしらわれている。

そのほか、リアドアには劇中で使用されるハーレクイン柄(レッド、ブルー、グリーン、イエローの配色)の傘や007のロゴを投影する装置により重要なシーンを演出。また、映画で使用されていた英国の希少な「AU1」のナンバープレートを使用するなど多くのオマージュが施されている。

ロールス・ロイス 公式HP:
https://www.rolls-roycemotorcars.com/ja_JP/home.html
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