故障・修理
更新日:2018.08.29 / 掲載日:2018.08.29
オーバーフェンダーの塗装方法と塗装の際の注意点
オーバーフェンダーをこすって傷つけてしまった場合や新しく取付ける場合は、車体の色に合わせて塗装するのが一般的です。塗装は車の安全性に関わるわけではなく、やり直しもきくので自分でやってみたいと思う人も多いのではないでしょうか。ここでは、オーバーフェンダーの塗装方法と併せて、塗装によって得られる効果や塗装時の注意点について見ていきたいと思います。
オーバーフェンダーを塗装するメリット・デメリットは?

オーバーフェンダーを塗装するメリットとしては、塗装することによって経年劣化を遅らせる効果があることが挙げられます。また、丁寧に塗装することによって見映えも良くなり、満足のいくドレスアップ効果が得られると言えます。きちんと塗装されている限りデメリットはほとんどありません。強いてあげるとすれば、きれいに仕上げてあればあるほど、その後についてしまう汚れが気になることぐらいではないでしょうか。
オーバーフェンダーの塗装方法・手順とは?
では、実際にオーバーフェンダーを塗装する際は、どのような方法で行えば良いのでしょうか?冒頭でも述べたように、塗装は車の安全性に関わるものではないため、塗装は自分でも行うことが可能です。オーバーフェンダーは、FRP(繊維強化プラスチック)でできていることが多いので、ここではFRP製のオーバーフェンダーの塗装方法について説明しましょう。
マスキング
塗料が他の部分に付着しないように、マスキングを行います。マスキングの程度で塗装自体の仕上がりも大きく変わりますので、慎重に作業を行いましょう。
サンドペーパーで「足付け」
「足付け」というのは塗料がよく密着するように塗装面をざらつかせることを言います。サンドペーパーは#600程度のものを使います。
塗装面を「脱脂」する
脱脂剤を使用して、塗装面の油分や足付けをしたときのカスなどを丁寧に取り除きます。
プラサフ塗装
サビの防止や上塗りする塗料との密着性を良くする効果があるプラサフを下塗りします。乾かしながら、3回くらいに分けて丁寧に塗ると、塗装面を厚くして平滑性を高めることができます。
厚付けパテで気になる部分を補修
プラサフ塗装の段階で表面をよくチェックすると、巣穴と呼ばれる空気がたまっていた穴などによって塗装ムラができていたりします。これを厚付けパテなどで修復し、サンドペーパーで削って面を合わせて、再度プラサフを塗って塗装ムラをなくします。
カラー塗装
耐水サンドペーパー(#1000)を使って、プラサフのザラついた表面を滑らかに磨いて下準備をしてからカラー塗装します。数回に分けて重ね塗りをするときれいに仕上がります。
クリアー塗装
カラー塗装をしてから5分ほどおいて、最後にクリアーで塗装して仕上げます。一度に厚塗りせず、数回に分けて塗り重ねるようにすると、きれいなツヤが出て仕上がりが良くなります。
オーバーフェンダーを塗装する際の注意点は?
オーバーフェンダーを塗装する際は、以下のような点に注意する必要があります。
気温の低い日や天候の悪い日は道具の準備や乾燥場所の確保をしっかり行う
寒い時期は、塗料のスプレーが出にくくなっている可能性もあります。そのような場合はスプレー缶を、お湯で湯煎してから使用すると安定した吹き付けができます。また、気温や天候によって乾燥時間が早くなったり遅くなったりするので、乾燥させる際は一定の気温や湿度を保てる場所で行いましょう。
下準備をしっかり行う
オーバーフェンダーの表面に汚れや油分がついていると、下地の密着が弱くなり塗装もきれいにできないため、「足付け」や「脱脂」などの下準備を丁寧に行う必要があります。
塗装はホコリがたたない環境で行う
オーバーフェンダーの表面にホコリやゴミがついてしまうと、塗装後にその部分が目立ってしまうため、塗装はホコリがたたない場所で換気を十分にして行うようにしてください。
しっかり乾燥させる
塗装後はしっかりと乾燥させてから(1週間程度)装着するようにしてください。乾燥が不十分なままオーバーフェンダーを装着してしまうと、塗装が剥がれる恐れがあります。
オーバーフェンダーの塗装を自分で行うことは簡単ですが、車の他の部分と色を合わせたり、塗装を美しくムラなく仕上げるのは、かなり大変な作業です。初めて塗装にチャレンジする場合は、多少失敗することは覚悟しておいたほうが良いかもしれません。