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更新日:2021.09.08 / 掲載日:2021.09.08

BMW コンセプトカー「iビジョン サーキュラー」発表 サステナブル追求したコンパクトカー

BMW iビジョン サーキュラー

BMW iビジョン サーキュラー

 BMWは9月6日、ドイツ・ミュンヘンで開催中の「IAA Mobility 2021」において、コンセプトカー「BMW iビジョン サーキュラー」(BMW i Vision Circular)を発表した。

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サーキュラー・エコノミー(循環型社会)の4原則を取り入れたデザイン

 今回発表された「BMW iビジョン サーキュラー」はEV仕様のコンパクトカーで、全長約4000mmのサイズながら広い室内空間を確保、さらにサーキュラー・エコノミー(循環型社会)の原則に基づいて設計され、BMWが掲げる持続可能性の指針を示すモデルとなっている。
 BMW AGの取締役会長であるオリバー・ジプセ氏は「BMW iビジョン サーキュラーは、持続可能なモビリティに関する当社の包括的で綿密な考え方を示しており、循環型経済の発展における先駆者となるという当社の野心を象徴しています。私たちは “ノイエ・クラッセ”モデルで、この実現に向けて次の大きな一歩を踏み出します。多くのBMWファンが“ノイエ・クラッセ”の到来を待ち望んでいることは承知していますが、BMW iビジョン サーキュラーはそれではありません。しかし、持続可能性のレベルでは、“ノイエ・クラッセ”は、BMW iビジョン サーキュラーと同じ考え方で開発されていることをお約束します」と、今回のコンセプトカーの重要性を説く。
 BMWではサーキュラー・エコノミーの4原則(「RE:THINK」「RE:DUCE」「RE:USE」「RE:CYCLE」)に基づいたデザイン・アプローチに「サーキュラー・デザイン」と名付け、BMW iビジョン サーキュラーでそれを具現化した。

クラシックなアイコンの再解釈と革新性で形作られたエクステリア

  • BMW iビジョン サーキュラー フロントマスク

  • BMW iビジョン サーキュラー タイヤ

 エクステリアデザインはサーキュラー・デザインに基づき、持続可能性と革新性を兼ね備えたものに。

 フロントエンドはパーツの数を最大限まで減らしてシンプルなものとしつつも、デジタルサーフェスを取り入れて先進性を強調、キドニー・サーフェスはフロント・エンドの幅全体に広がり、ヘッドライトとグリルを融合させて“ダブル・アイコン”を形成する。
 キドニー・サーフェスの表面はグラフィック・インターフェースになっており、将来的にライトやバンパーなどといった幾何学的なバリエーションを不要にし、パーツ構成の減少化に効果をもたらすものとしている。
 ブランドロゴはフロントマスクに刻印され、グレードエンブレムはレーザー・エッチング。
 バンパー部分は再生プラスチック製で、マーブル柄を施した。

 車体はアルミを使用し、ボディカラーは塗装せずライトゴールドのアルマイト処理を施した。
 このボディカラーも、塗装を必要としない表面処理による、将来的なプロセスの可能性を示した要素の一つとなっている。

 “ビビッド・ブルー・ラバー”タイヤは天然ゴム製で、タイヤのコンパウンドには再生ゴム粒子を加えてテラゾ(人工大理石)効果を生むとともに、リサイクル素材を意図的に使用したことを強調する。
 ホイールもパーツ数を最小限に抑えて製造、透過性の高いリムセンターでブレーキの冷却効率を高めた。

 リアエンドはフロントマスク同様、ダークガラス製のテールゲートに表示面や照明機能を収め、エンジンがOFFの状態時にはBMWロゴが表出する仕様。
 また、リアバンパーも再生プラスチック製となっている。

サステナブルとラグジュアリーを兼ね備えたモダンなインテリア

 インテリアは循環性に重きを置いた素材や生産プロセスを採用し、サステナブルとラグジュアリーを兼ね備えたものに仕上げた。

 キャビンの基本的なカラースキームはトープ(灰褐色)を採用し、フロアとサイドトリムパネルにはライトミントグリーンのシェード(モノクローム・ミント)を使用。
 そしてシートにはトープ/バイオレット色の“モノクローム・トープ”を採用、随所にゴールドブロンズメタルのアクセントを施し、モダンでアットホームな雰囲気の内装を演出した。

 フロントシートはヘッドレスト付きの独立型とし、センターコンソールを排除したレイアウトによって足元の広さを拡大するなど、広い室内空間を実現。
 さらに天井にはガラスルーフ、フロントガラスのヘッダーを後方に配置し、視覚的な広さを演出した。

 インストルメントパネルはデジタル装備の採用とコンポーネントを減らして機能を集約することで、“フィジタル・エクスペリエンス(フィジカル+デジタル)”を実現。
 インターフェースはV字型の彫刻のようなデザインで、その中心に3Dプリントされた結晶体が据えられる。
 この結晶体は神経のような構造を走らせ、車両の思考を視覚化、ユーザーは作業中のインテリジェンスを目視で確認できるようになるという。
 また、フロントガラス下部には、ヘッドアップディスプレイの進化形とも言えるドライビング・ディスプレイとエンターテイメント機能を兼ね備えたシステムを搭載、フロントガラス下部に様々な情報を直接投影できるようにすることで、ディスプレイを集約させた。
 投影されたコンテンツはステアリングホイールのインタラクションパッドで操作でき、モバイル機器の接続も可能とする。
 ステアリングホイールも3Dプリンタで作られ、インストルメントパネルと同様のバックライトとディスプレイを備えた、もうひとつのクリスタル・インターフェース・エリアが組み込まれる。
 これらはドライバーがステアリングを握った際、親指が届く位置に配されており、ドライバーは親指を近づけたり触れたりすることで操作可能としている。

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グーネットマガジン編集部

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1977年の中古車情報誌GOOの創刊以来、中古車関連記事・最新ニュース・人気車の試乗インプレなど様々な記事を制作している、中古車に関してのプロ集団です。
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