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更新日:2021.08.18 / 掲載日:2021.08.18

メルセデス・ベンツ EQCの燃費や税金など気になる維持費を紹介

メルセデス・ベンツ EQC

2019年に日本での販売が開始されたばかりのメルセデス・ベンツ EQCについて、気になるポイントを紹介していきます。

「燃費やボディサイズは?」「税金や車検代などの維持費はいくらかかる?」といった実際に購入を検討されている方に必要な情報を掲載していますので確認してみてください。

EQCについて

メルセデス・ベンツ EQCは2018年に発表され、2019年から日本への輸入が開始された電気自動車です。

エクステリアには、マルチビームLEDヘッドライトとフロントグリルの大型ブラックパネルが採用されました。インテリアは、EQモデル独特のデザインが特徴的です。

EQCはエンジンを一切使わずモーターのみで走行しており、CO2を排出しないため地球環境に優しい車種だといわれています。その一方でモーターならではの力強い加速感も特徴で、前後のモーターに4マチックとよばれる四輪駆動を組み合わせることで、従来のエンジン車にはなかった新しい走りを実現しました。

日本に輸入されるのは「EQC400 4マチック」のモノグレードですが、先進的なエクステリア・そこにメルセデスならではの上質感を加えたインテリアなどが、EQCの高い個性を表しています。また、EQCは登場間もないため、メルセデス・ベンツ最新の安全機能が搭載されているのも特徴です。

EQCは2019年に輸入が開始されたばかりで、電気自動車の未来を占うモデルとしても今後の展開が期待されています。

EQCのボディサイズ

まだフルモデルチェンジが行われていない1代のみのEQCは、比較する対象がありません。ここでは、EQC400 4マチックのボディサイズを確認しておきましょう。

<世代:グレード:ボディサイズ>
初代
EQC400 4マチック
全長4770mm×全幅1885mm×全高1625mm

EQCのボディサイズは、日本で使うにはやや大きめのサイズ感です。全長は特に長すぎて取り扱いが大変ということはありませんが、1885mmという全幅は多少乗りにくさを感じることがあるかもしれません。特に慣れないドライバーにとっては、峠道でのすれ違いや狭い路地の通行で気を遣うこともあるでしょう。

日本にある多くのコインパーキングは、長さ4800mm~5000mm×幅2400mm~2500mm程度といわれています。ドアの開閉もあるため、車の全幅は狭い方がより駐車しやすいですが、全幅の広いEQCのユーザーは駐車する際に少し注意が必要です。

1625mmというEQCの全高では、全高1550mmまでしか対応しない日本の立体駐車場には駐車することができません。最近は全高2000mmまで対応する立体駐車場も増えてはいますが、まだ多いとは言えないため、他の車種よりは少し立体駐車場探しに苦労する可能性はあるでしょう。

EQCの安全装備

EQCはさまざまな最新技術が随所に搭載された電気自動車ですが、もちろん安全性能にも優れており、Sクラスと同等の世界最高水準を誇っているのが特徴です。

特にインテリジェントドライブ機能は、ステレオカメラと最先端のセンサーシステムが車両や歩行者を検知することで、数々の安全機能が事故の回避や被害軽減を図ります。

代表的なものとしては衝突軽減ブレーキであるアクティブブレーキアシストがあり、前方の車両や歩行者だけでなく右折時の対向車との危険察知にも対応することが可能です。

そのほかにも、緊急時のステアリング回避をアシストする緊急回避補助システム、片側24個のLEDを制御して広範囲な視界を確保してくれるマルチビームLEDヘッドライトなど、EQCには安全な運転をサポートしてくれる機能が充実しています。

また、EQCという車種ならではの安全技術としては、電気自動車の特性に着目した安全基準を採用しているのが特徴です。そのため、万が一の緊急時には高電圧回路を保護し、遮断することで高電圧バッテリーを安全に利用するための制御も万全となっています。

これらのことから、EQCの乗員だけでなく救助にあたる人の安全も確保されているのが特徴です。

EQCの走行性能

EQCは電気自動車として、バッテリーからの電力でモーターを駆動しています。

フロントアクスルとリヤアクスルにモーターを搭載し、負荷の低いときは前輪のみを、追い越し時などモアパワーが欲しいときは後輪も駆動する四輪駆動には「4マチック」という名がつけられているのです。

フロントとリヤのモーターを合わせた最高出力は300kW(408ps)、最大トルクは765Nmに及びます。特にエンジンのような回転数に左右されないモーター出力では、スタートから豊かなトルクを発生させるため、静粛性と強烈な加速感を実現させているのです。

また、EQCはサスペンション方式も個性的で、フロントにはアルミを多用した4リンク式のAGILITY CONTROLサスペンションが、リヤにはセルフレベリング機能がついたエアサスペンションが採用されました。

特にエアサスペンションが乗車人数・荷物の量による車体姿勢の変化を自動補正することで、安定したハンドリング性能を確保しています。さらに耐振動性にも優れたボディとともに、乗員に対し快適な乗り心地ももたらしているのが特徴です。

トランクルーム・ラゲッジスペースの広さ

EQCのトランクルームの広さをご紹介します。

<世代:容量>
初代:500L

EQCのボディタイプはクロスオーバーSUVで、ラゲッジスペースの広さや高い使い勝手を強みとしています。

リヤのラゲッジスペースはシートを立てた状態でも500Lあり、このクラスの4ドアセダンの約400Lというトランクルームより大容量で、普段の買い物などの日常使いには十分な大きさです。この場合だと、ゴルフバッグは2個まで余裕で積むことができます。

EQCのリヤシートは40:20:40の分割可倒式になっており、荷物の積載量が増えても乗車人数に応じて必要な分だけシートバックを倒すことで容量を拡大することが可能です。この場合では、ゴルフバッグは最大3個まで積めるでしょう。

また、リヤシート全体を倒すとラゲッジスペースは1460Lまで大きくなります。そのため、週末のショッピングやレジャーなど幅広い場面での活躍が期待できるでしょう。

EQCの燃費

そもそも電気自動車はエンジンを搭載していないため、燃費性能は一般的な○○km/Lという表記ができません。その代わり、EQCでは一充電走行距離で走行可能距離が示されています。このことから、ガソリン車でも広く使われるWLTCモードでは、400kmの走行が可能というデータが公表されているのです。

実際の走行条件とは多少異なること、また乗車時はエアコンやナビなどの電気製品も併せて使用するため、実際の走行可能距離は公表値よりも短くなります。ガソリン車と単純比較はできませんが、EQCと同程度の大きさの車種の場合、条件がよければ満タンの状態から500~600km以上は余裕で走れることを考えると、EQCの走行距離は短めかもしれません。

また、電気自動車はバッテリーの充電時間が給油時間よりかかること、充電のインフラ整備が現時点では十分でないことなども考えると、EQCを全国で乗り回すにはまだ不便な環境といえるでしょう。

EQCの税金

現在の日本での自動車に関する税金としては、購入時の消費税や自動車税環境割に加えて、毎年納める自動車税、車検の都度支払う自動車重量税などがあります。このうち自動車税は排気量ごとに額が決まっていますが、初回登録から13年経過すると、税額が15%程度割増になります。

EQCは電気自動車であり、エンジンがないため、排気量ゼロの区分は1,000cc以下という扱いとなり、本来であれば年額25,000円の自動車税がかかってしまうのです。しかし、EQCはグリーン化特例の対象になるため、初回登録の翌年度のみ税額が75%減税されます。

自動車税は初回登録から13年を経過すると税額が割増になりますが、EQCは登場して間もないことと電気自動車であることからこれに該当せず、割増の適用は受けません。

都道府県税である自動車税は、自治体によって独自の優遇措置をとっているところもあるので、居住する自治体に確認しておくようにしましょう。

次にEQCの重量税を見ていきましょう。

EQCはエコカー減税の対象となるため、2回目の車検までは全額免除されます。また、2,470kgという車重のEQCは3回目以降の車検で本来41,000円の重量税がかかるところ、エコカー減税により25,000円に減額されるのです。

年式が古くなると、ガソリン車やディーゼル車は重量税が割増されますが、電気自動車であるEQCはこの適用を受けません。

従来あった自動車取得税は2020年10月に廃止され、新たに自動車税環境割が導入されました。これは燃費基準や環境性能に応じて税額が変わるものですが、エコカー減税の対象となるEQCは非課税の扱いになります。

ほかに10%の消費税が課税されるので、これらの税金のことも考えた上で購入するのがおすすめです。

自賠責保険や任意保険料

続いてEQCの、自賠責保険や任意保険料の額を紹介します。

自賠責保険料は車種による違いはなく、白ナンバーの登録車の場合24か月分20,010円で、車検時に2年分まとめて支払うことになります。任意保険も、契約条件や保険会社、補償内容により保険料が大きく異なるため、保険料の正確な相場は出すことができません。

その保険料を算定する目安となるのが「型式別料率クラス」です。これは、型式ごとの事故実績に基づき決定され、それぞれの数字が低いほどリスクが低いことを示しているため、保険料は安くなるという仕組みです。

ここでは、損害保険料算出機構のホームページで確認できた初代の料率クラスを確認しておきましょう。
※いずれも保険始期2021年1月1日~12月31日の場合です。

初代
EQC400 4マチック
対人賠償責任保険6・対物賠償責任保険7・搭乗者傷害保険7・車両保険17

※料率クラスは損害保険料算出機構のサイトで算出しました。

EQCの車検代

EQCの車検時にかかる経費としては、大きく分けて法定費用と整備点検費用があります。法定費用は国産車と輸入車による違いはなく、排気量や車重で決められているのです。

初代のEQC 400 4マチックで見た場合、以下の費用がかかります。

・重量税:2年分で25,000円
・自賠責保険料:24か月で20,010円
・印紙代:1,200円

また、車検整備はディーラーや整備工場などに依頼するのが一般的です。この際、整備点検費用が法定費用のほかに必要ですが、整備と修理の内容によって工賃は異なります。あくまで一例ですが、法定費用と合算して15万円プラスアルファを目安にするといいかもしれません。

車検を業者に依頼した場合は、車検手続きの代行手数料もかかります。金額はディーラーや工場ごとに設定されるため、あらかじめ確認しておくようにしましょう。

EQCの維持費

前述した項目を含め、EQCの中古車を購入した場合の維持費についてまとめてみましょう。

使用場所や目的による差もありますが、年額に換算したおおよその目安として、初代のEQC 400 4マチックの年間維持費は以下のとおりです。

・自動車税:25,000円
・重量税:12,500円(2年分÷2)
・自賠責保険:10,005円(24か月分÷2)
・任意保険:約50,000円
・ガソリン代(年間1万km走行時):電気自動車のため算出不可
・駐車場代:約96,000円(全国平均)

ほかにバッテリー充電のための電気代がかかりますが、これはどこで充電するのかによっても額が違ってきます。

EQCは電気自動車のためエンジンやトランスミッションの故障を心配せずに済みますが、電気自動車で最もパーツ代がかかるのはバッテリーです。将来的に劣化で交換する際、場合によっては十万単位の費用を要することも予想されることを覚悟しておきましょう。

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※本記事は、2021年8月時点の情報になります。現在の相場価格と異なる可能性がございます。

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