中古車購入
更新日:2022.07.14 / 掲載日:2021.07.07

はじめての車選び! 「ローンとリースの違い」

はじめて車を検討するとき、まわりに詳しい方がいないと一体何からはじめれば良いのかわからないですよね。車種やグレード、オプションに諸費用…呪文のような言葉ばかりですが、この記事では皆さんに伝わるように本当に大事な部分を絞ってお伝えしますのでご安心ください。車の買い方というと、現金一括払いか、分割払い(ローンまたはクレジット)が有名ですが、近年は借りる(リース)という選択肢も一般の方に注目されるようになってきました。今回はローンとリースの違いを中心に、はじめて車選びをする方にもわかりやすく解説します。

マイカーローンとは

みなさん一度はマイカーローンという言葉を聞いたことがあるのではないかと思います。●●クレジットという名前がついている場合もありますが、どちらも車を分割で購入する方法です。金融機関に借り入れたお金を購入代金に充て、月々設定した金額を返済していく仕組みで、少しずつ支払えるのでまとまった資金がなくても購入できるメリットがあります。一方、借り入れなので金利も発生し、現金購入よりも総額が高くなります。なお金利は車種にもよりますが、2021年現在では1%から6%までが多く、車種やメーカー、販売店によっても金利が異なります。また、新車より中古車の方が金利が高く設定されていることが多く、月々の支払額だけでなく金利が何パーセントなのかも要チェックです。マイカーローンは大まかに2種類あり、ディーラーで申し込めるディーラー系ローン、それから銀行などの金融機関で申し込める銀行系ローンがあります。

ディーラー系ローン

ディーラーで申し込めるローンで、●●クレジットという名前がついていることが多いです。特徴としては、手続きが簡単で審査結果が早く出るところで、多くの方がこちらのローンを利用しています。金利が通常よりも優遇された低金利キャンペーンなどが実施されている場合がありますが、対象は一部車種に限る場合が多く、全ての車種が対象だと思い込んでしまうケースも珍しくありません。広告で訴求力を出すためにあまり現実的ではない支払いプランになっている場合もありますので注意が必要です。なお、契約後は車の所有者欄が販売店やクレジット会社の名義になっている場合が多く、支払いが終わると自分の名義に戻せます。

銀行系ローン

販売店で作成した見積もりを持って、銀行などの金融機関で申し込むローンです。ディーラー系ローンよりも金利は低めの傾向ですが、申し込んだ方によって金利が変動する特徴があります。審査がやや厳しいと言われていて、何度も銀行に足を運ぶ必要があるなど、申し込みから融資を受けるまでとても時間がかかります。手続きはなるべく簡単な方が良い方はディーラー系ローンを、少しでも低い金利をご希望でしたら銀行系ローンも一緒に検討すると良さそうです。なお、この買い方では銀行からお金を借りてはいるものの、販売店に対しては現金一括で支払うことになり、車の所有者は自分になる場合がほとんどです。車検証の所有者欄が自分になっていて欲しい方は銀行系ローンをおすすめします。

金利と支払期間について

金利は少しの差でも総支払額は大きな差となります。車種やメーカー、銀行などによっても金利が異なりますが、なるべく低いところで申し込みたいところですよね。お店によって交渉で金利が下がる場合もありますので、見積もりを作成してもらう際にお店の方に確認しましょう。ローンの支払い期間は人それぞれですが、5年(60回)払いと設定する方が多いようです。2回目の車検(5年)で支払いが終わるように設定するとわかりやすく、またその頃になると車が古くなり、ローンの支払意欲が薄くなってくるから、などと言われています。金利の面を考えると、利息がつかないように短めに組んだ方がお得ですが、そうすると今度は月々の支払額が大きくなってしまうので契約時は支払いの計画性が必要になります。

カーリースとは

カーリース会社から長期間車を借りて、毎月一定のリース料を支払う仕組みです。自分の乗りたい車種やグレード、ボディカラーなどを選ぶとカーリース会社がディーラーから車を調達します。リース料金には車の購入費用(本体価格、オプション、諸費用)だけでなく車検、タイヤ交換、定期点検などの費用が含まれている場合もあり、毎年5月に請求がくる自動車税を支払う必要もありません。また、契約満了時に残るであろう車の価値を設定し、その金額を差し引いてリース料を算定するため、一般的なマイカーローンよりも月々の支払いが抑えられるメリットもあります。では、次の項目でカーリースの特徴をひとつずつ確認していきましょう。

出費が一定

車を所有していると、車検などで10~20万円のお金がまとまって消えることが多々あります。一方、カーリースは出費が一定で安定しているという特徴があります。月々のリース料の他に、ガソリンや駐車場、自動車保険などの費用はかかりますが、車検などの大きな出費がないため、お金の管理がしやすくなるというメリットがあります。特に会社や自営業などの場合、会計上リース料は全額経費になるため、営業車両として使っている方は節税効果が高く、経理処理も楽になるなど大きなメリットがあります。

レンタカーとの違い

レンタカーはお店が有料で貸し出す車のことで、各お店に用意してある在庫から希望車種を選んで借りて、当日や翌日などに返す仕組みです。必要なときだけ気軽に借りられ、任意保険も料金に含まれていますが、当日返却でも5千円~1万円の料金がかかります。また、借りる車なので、原則借りた店舗に減った分のガソリンを入れて返さなくてはなりません。一方、カーリースは自分の好きな車種やグレードを選ぶことができ、新車の時から乗ることができます。また、比較的長く乗ることを前提としていて、最長10年まで借りられるため、自分の車のように使用できます。またナンバープレートもレンタカーのような「わ」や「れ」ではないため、見た目も現金やローンでの購入したものと違いはありません。

走行距離の設定

カーリースは契約時に月間走行距離を設定する必要があります。その距離を基に、リース満了時にどれだけ車の価値が残るかを設定し、月々の料金が決定されるので、非常に重要な項目です。返却時に設定した走行距離より大幅に上回る使い方をしていたら、契約満了時に追加料金を請求される場合があるので注意が必要です。ちなみに、平日は往復30kmの会社に通勤して、土日は近所のスーパーに買い物へ行き、時々遠出する程度でしたら月間走行距離は1千kmの範囲内に収まります。はじめて検討する方は距離のイメージがつかみにくいと思いますが、この機会に電卓を叩いてみてはいかがでしょうか。

最後は返却

ここがカーリースの大きな特徴で、あくまで借りる車なのでリース期間が終了したら現状復帰をして返却する必要があります。普通に取り扱っていれば問題はありませんが、ぶつけたまま修理しないなど極端に劣化していて、当初想定した価値を下回ってしまうと、追加で料金を支払う必要が出てくるかもしれないので注意が必要です。逆にどんなに状態が良くてもキャッシュバックはなく、思い入れがあったとしても返却する必要があります。リース会社やプランによっては再度リースを組み直して乗り続けたり、現金を支払って買い取れる場合や、他の車に乗り換えるプランもあります。しかし、このような選択肢が無い会社も多いため、基本的には返却するものだと考えていた方が無難です。

途中解約できない

基本的に契約期間の途中で解約できないようになっています。車の購入費用やメンテナンス費用、税金などをリース会社が立て替えていて、リース期間から月々のリース料を割り出しているため、期間の途中で解約となると資金が回収できなくなってしまうためです。ただし、やむを得ない事情がある場合は「中途解約金」を支払うことで解約できるケースがあります。やむを得ない事情の具体的な例としては・契約者が病気になった・契約者が死亡した・事故で車が使えなくなった・免許停止や取り消しになった・転勤などでライフスタイルが変化したなどがあります。中途解約金という大きな出費を避けるためにも、契約期間は将来的なライフスタイルの変化も考えながら決めるようにしましょう。

ローンとリースの違いとは

マイカーローンもカーリースも、契約した期間で毎月一定額支払うというところは同じです。また、どちらの場合でも車の外観に違いはなく、他人には全く判別できません。しかし、このふたつは買うと借りる、契約形態が全く異なります。費用の出方、契約期間後の車の扱い、など異なる箇所が多々あります。ここではローンとリースの違いをわかりやすくポイントを絞って解説していきます。

費用の出方

どちらも毎月支払うというところは同じですが、ローンはリースに比べて出費に変化が出やすい特徴があります。ローンはボーナス払いを設定した場合、毎年2回は大きな出費があります。また車検や点検費用、自動車税の支払いや、タイヤ・バッテリーの交換など、車を維持していく中で必要な金額が発生します。ローンはあくまで自分の車として買う手段、車の管理は自分でしなくてはなりません。一方、リースは借りている車なので、税金やメンテナンス費用は月々のリース料に含まれています。タイヤやバッテリー交換の費用も含まれたプランもありますので、毎月一定の出費となり車の管理も楽になります。また、会社や個人事業主ではリース料は経費計上できるため、大きなメリットとなります。

頭金の有無

頭金とは、はじめに自己資金から現金で支払うお金のことです。ローンでは、申し込み時に頭金が必要になることが多々あります。頭金を入れることで審査に通りやすくなったり、月々の支払いが押さえられるなどのメリットがあります。いくら以上入れなくてはならないという決まりはないものの、総額の20~30%が相場と言われています。頭金は納車までに用意すれば大丈夫なケースが多いですが、販売店によっては最初に諸費用分(20~30万円)だけでも先に入金して欲しいという場合がありますので資金を準備するタイミングに注意が必要です。一方、リースには頭金が不要なのでまとまった資金がなくても検討できるメリットがあります。

所有者

所有権とは、車の名義(持ち主)のことで、現金一括であればもちろん自分となりますが、ローンでは支払いが終わるまで販売店や信販会社の所有権がついている場合が多くあります。支払いが完了すれば自分のものになり、その手続きを所有権解除といいます。なお、銀行ローンの場合、販売店にとっては現金一括と同じ扱いになりますので、最初から自分が所有者となります。一方、リースはあくまで借り物で、所有者はリース会社になります。プランによってはリース期間後に買い取ることもできますが、最初からマイカーにこだわる方はローンの選択をおすすめします。

車両の返却

契約期間が終わるとリースは返却する必要があります。リースでは返却の際、元の状態に戻す必要があります。自分でステッカーや用品の取り付けなどカスタマイズしていた場合は取り外さなければなりません。元に戻すために整備費用がかかったり、戻さなくても良い場合でも取り付けたパーツはそのまま回収されてしまいます。また、走行距離が設定した距離より多すぎたり、ぶつけていたりと状態が悪すぎる場合は、追加で費用が発生することがありますので注意が必要です。どんなに状態よく乗っていても返却時の特典はありませんので、細かいことを気にせず車を自由に扱いたいという方はローンがおすすめです。

支払期間と支払金額に気を付けよう

はじめて車を検討する方は、どうしても「今」の生活で月々の支払額が払えるかどうかで考えてしまいがちです。しかし、ローンやリースは何年も先までの契約で、途中で変更や解約ができないことがほとんど。その期間のライフスタイルの変化などをよく考慮せず契約すると後で大変なことになりかねません。契約期間はなるべく短めに、支払金額は無理のない範囲で、気を付けながら設定するようにしましょう。

支払い期間

支払い期間は長くすればするほど月々の支払いが軽くなり、より検討しやすくなります。しかし、期間が長くなればその間に生活環境に変化が発生する可能性が大きくなってきます。たとえば、独身時代に購入したものの、7年後には結婚して子供が生まれたため、結婚式費用や引っ越し費用が発生したり、スライドドアの車に買い換えが必要になるかもしれません。ローンでは支払い途中の買い換えは次の車の支払いが大きくなってしまいますし、リースにおいては原則的に契約満了まで解約できず、また解約できても中途解約金が発生するなど、デメリットが大きすぎます。ライフスタイルが変化しない程度の計画期間にすることをおすすめします。

支払い金額

はじめて車を検討する方は、任意保険に加入したり駐車場を借りなければならないことを忘れているケースも多いので注意が必要です。車種やお住まいの地域によって異なりますが、月々の支払いに大体1万~5万円が上乗せされる形となりますので注意が必要です。その他に月々の走行に比例してガソリン代もかかります。毎月3万円なら余裕があると計算していても、保険料や駐車場代、ガソリン代が上乗せされて予想以上に費用がかかってしまうケースはよくあります。また、ローンでは自動車税や車検費用がかかることも忘れてはなりません。収入面でも、会社の売り上げが下がってボーナスがカットされることもあるかもしれません。ローンでボーナス払いを設定していた場合、一気に貯蓄が減ってしまいます。月々の支払いが厳しくなれば車を手放さなければならなくなったり、支払いが滞ればブラックリスト入りとなってしまうこともあります。車は検討時に気が付けば予算オーバーとなることが多いです。自分の貯蓄と収入を考慮して、十分に余裕を持たせた予算金額を設定するようにしましょう。

まとめ

ローンとリースの違いを解説してきましたが、いかがでしたでしょうか。ここまでの記事を簡単にまとめると以下のようになります。 【ローンに向いている方】 1.自分の車が欲しい方 2.カスタマイズしたい方 3.走行距離が多い方(月2,000km以上) 【リースが向いている方】 1.所有権にこだわりがない方 2.費用を一定化したい方 3.定期的に乗り換えたい方 4.車の管理が面倒な方 5.法人や個人事業主の方 どちらがより合っているかは価値観や生活スタイルなどによって異なってきます。車は住宅の次に高い商品と言われています。ローンかリースか、この記事がより良い選択の一助となれば幸いです。
『おすすめカーリース』

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グーネットマガジン編集部

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1977年の中古車情報誌GOOの創刊以来、中古車関連記事・最新ニュース・人気車の試乗インプレなど様々な記事を制作している、中古車に関してのプロ集団です。
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また、最新情報としてトヨタなどのメーカー発表やBMWなどの海外メーカーのプレス発表を翻訳してお届けします。
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