車のエンタメ
更新日:2021.05.28 / 掲載日:2021.05.28
カウンタックから始まった、ランボルギーニデザインのDNA 1本の縦線がつなぐ歴史
今年50周年を迎えた伝説のモデル、ランボルギーニ・カウンタック。独特で現代的なラインは、その後のアヴェンタドール、ウラカン、シアン、そしてウルスなど、今日までのランボルギーニのすべてのモデルのデザインを形成してきた。ランボルギーニのデザインDNAともいえるクルマについて、デザイン責任者が語った。
ランボルギーニデザインDNA1
ランボルギーニデザイン責任者 ミチャ・ボルカート
「いつの時代にも通用する芸術作品がある。カウンタックのフォルムはその一つだ」。ランボルギーニのデザイン責任者であるミチャ・ボルカートは、この自動車のアイコンであるカウンタックのスタイルをそう表現した。「そのデザインは、完璧なプロポーションで構成されており、非常に純粋で本質的なアプローチを特徴としている」とボルカートは付け加える。その特徴は、フロントとリアを視覚的につなぐ1本の縦線だ。スタイルの観点から見ると、このラインは完璧なインスピレーションを与えてくれる。というのも、他の部分が変更されても、このラインは過去と現在を視覚的に連続させる要素となるからだ。これは、ランボルギーニのすべてのデザインにおけるDNA、つまり、起源から今日までのスタイル言語の伝統の縮図なのだ。
カウンタックLP400 サイド
低くて広いカウンタックのフロントビューは、ボンネット上の斜めのラインが特徴的で、このラインはエンジンコンパートメントにも繰り返されており、遠くから見ても一目でそれとわかるようになっている。低くて四角いパッセンジャーコンパートメントの形状は、フロントガラスの典型的な傾斜と相まって、カウンタックの後に続くさまざまなモデルのデザインに影響を与えてきた。長い年月の間、変わらないこれらの形状は、サイドウィンドウの特徴的なカットとともに、ランボルギーニを一目で見分けることを可能にしている。
カウンタックLP400 フロント
カウンタックLP400 リア
ランボルギーニデザインDNA2
カウンタックは、1970年代に時代に先駆けて未来的なスタイルを導入した。この時代は、爆発的な創造性の時代であり、デザインにとって最も重要な時期のひとつである。この時代は、社会的に重要な功績を残した年であり、世界中のデザイナーやクリエイターにインスピレーションを与えるような大きな変化に反映されている。宇宙開発競争、現代的なコンピューターの開発によるハイテクの到来、幾何学的なパターンや贅沢な選択、鮮やかな色の爆発に関連するファッションのトレンド、個人主義とジェット時代の到来など、これらすべての要素がカウンタックのデザイナー、マルチェロ・ガンディーニのスタイル選択に影響を与えた。
カウンタックはまた、フェルッチョ・ランボルギーニのビジョンによるものでもある。フェルッチョ・ランボルギーニは、最初からこの革命的なプロジェクトを信じており、今日でも将来のランボルギーニのモデルのスタイルに影響を与えている。
ランボルギーニの設計基準