【試乗レポート BMW 4シリーズ クーペ】毎日乗れるオールラウンダーな「M」の記事詳細

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輸入車 [2021.02.26 UP]

【試乗レポート BMW 4シリーズ クーペ】毎日乗れるオールラウンダーな「M」

BMW 新型4シリーズ クーペ

BMW 新型4シリーズ クーペ

文●大音安弘 写真●ユニット・コンパス

 新しい4シリーズクーペと初対面した際、あるクルマの記憶が蘇った。それはR30型スカイラインである。ジャパンの後を受けて、1981年に登場したモデルで、映画俳優にしてレーシングドライバーであったポール・ニューマンをイメージキャラクターに起用。そのため、ニューマン・スカイラインとも呼ばれた。そのスカイラインには、スポーツモデル「RS」シリーズが投入され、モータースポーツシーンでも活躍。80年代のパワーウォーズの中でスカイラインの名を再び輝かせることになる。そのRSには、特別なマスクが与えられた。とくに後期型のRSには、標準車とは異なるデザインのマスクが与えられ、差別化。ファンは、そのクールなデザインから「鉄仮面」の愛称を与えた。前置きが長くなったが、かつてスカイラインは「RS」に特別な意味を与えるために、マスクを変えた。その戦略は、新型4シリーズと重なったのである。

3シリーズとは明確に異なる特別感のあるフロントマスク

新型4シリーズ クーペ エクステリア

新型4シリーズ クーペ エクステリア

 4シリーズは、元々、3シリーズクーペの後継であるが、セダンやワゴンと比べると、よりハイエンドよりの存在であり、スポーツというよりもスペシャルティの色が強く、価格も上位に位置づけられていた。そのモデル本来のスペシャルティな世界観を強調させるべく、3シリーズクーペが2013年に独立。4ドアクーペの「グランクーペ」を新たに追加し、独自のクーペモデル群へと発展を遂げた。その一方で、3シリーズとの共通性の高いデザインが、単なるボディ違いという印象を引きずってしまっていた。そこで独立性を高めるべく、独自のフロントマスクを採用したということなのだろう。流麗なクーペのシルエットは、歴代3シリーズクーペと同様に優雅さを感じさせる。しかし、そのアヴァンギャルドなマスクが観るものに強烈なインパクトを与え、視線を外させない。それはまるで謎めいた「鉄仮面」を纏った美女のような引き込まれるような魔性を放つのだ。

  • 新型4シリーズ クーペ エクステリア

    新型4シリーズ クーペ エクステリア

  • 新型4シリーズ クーペ エクステリア

    新型4シリーズ クーペ エクステリア

前席だけでなく後席においても実用性は十分確保されている

新型4シリーズ クーペ インテリア

新型4シリーズ クーペ インテリア

 インテリアは、上級パーソナルクーペに相応しい贅沢なもの。エクステリアと異なり、インテリアデザインは、3シリーズのものを踏襲するが、大型ドアの持つ伸びやかなトリムデザインやクーペルーフによる流麗なキャビンが、スペシャルな雰囲気を高めている。前席がゆとりに溢れるのは、当然だが、4シリーズサイズとなると後席も実用性が高まり、4人乗りとしての機能性も高い。単に手荷物を放り込むラゲッジスペースに終わらない。試乗車は、4シリーズの「Mパフォーマンスモデル」である「M440i xDrive」なので、吊るしのままでもフル装備。近年は、先進機能も標準化されたので、主なメーカーオプションは、カラーやトリムなどの仕様違い程度となっている。

  • 新型4シリーズ クーペ フロントシート

    新型4シリーズ クーペ フロントシート

  • 新型4シリーズ クーペ リアシート

    新型4シリーズ クーペ リアシート

  • 新型4シリーズ クーペ メーター

    新型4シリーズ クーペ メーター

  • 新型4シリーズ クーペ ラゲッジルーム

    新型4シリーズ クーペ ラゲッジルーム

M440iでは高出力を路面に伝えるべく電子制御式4WDが標準となる

新型4シリーズ クーペ パワートレイン

新型4シリーズ クーペ パワートレイン

 パワートレインは、BMW伝統の3L直列6気筒ターボを搭載。最高出力387馬力/5800rpm、最大トルク500Nm/1800〜5000rpmを発揮する。トランスミッションには、8速ATを組み合わせる。先代440iと比べ、出力で+61馬力、トルクで50Nmも向上。そのパワーをしっかりと伝達すべく、新たに4WDシステム「xDrive」も標準化。さらに走りの武器として、電子制御サスペンション「アダプティブMサスペンション」と電子デフ「Mスポーツディファレンシャル」を備える。Mの文字を冠するだけあり、スポーツカーとしても期待できる素性を十分備えているのだ。

日常での快適性と非日常的なハイパフォーマンスが同居する

市街地での乗り心地は洗練されたが、一方でスポーツ走行時のパフォーマンスは先代を大きく超える

市街地での乗り心地は洗練されたが、一方でスポーツ走行時のパフォーマンスは先代を大きく超える

 それでは、M440iが過激なスポーツモデルかといえば、その想像は良い意味で裏切られる。市街地を流すと恐ろしく従順なのだ。先代440iに垣間見えるじゃじゃ馬さは影を潜め、調教された馬車馬のように、ドライバーに従順なのだ。乗り心地もすこぶる快適で、前後異形の40/35の低扁平タイヤを意識させないほど。しかし、そこはMの名を持つ3Lターボだ。実力を試してやろうと、アクセルを強く踏み込んだ瞬間に、強烈な加速に見舞われる。公道でアクセルをベタ踏みすることなど許されない現実を思い知らされる。その凄みが瞬間的に味わえるのも4WDとMデフの恩恵といえよう。

「M」の名にふさわしい高性能を日常の相棒として乗れる凄さ

BMW 4シリーズ M440i xDrive クーペ

BMW 4シリーズ M440i xDrive クーペ

 Mパフォーマンスモデルの上には、Mハイパフォーマンスモデルが存在する。4シリーズでは、それが「M4」となる。その事実だけを捉えると、M440iを「なんちゃってM」と見くびる人もいるかもしれないが、それは大きな過ちだ。Mハイパフォーマンスモデルこそ、オールラウンダーとして躾けられた毎日乗れる「M」なのだ。過激すぎない見た目とここぞというときに発揮させるポテンシャルは、まさに欧州のビジネスエキスプレスらしい。そう考えれば、性能と装備の向上を図り、Mの名も持つM440iは先代440iよりもコスパはかなり良くなったと言える。その一方で、今やシルキー6を手にするには、1000万円を越える対価が必要という現実を、6気筒好きの筆者は、少し切なくも感じているのであった。

BMW 4シリーズ M440i xDrive クーペ

■全長×全幅×全高:4775×1850×1395mm
■ホイールベース:2850mm
■トレッド前/後:1580/1590mm
■車両重量:1740kg
■エンジン:直6DOHCターボ
■総排気量:2997cc
■最高出力:387ps/5800rpm
■最大トルク:51.0kgm/1800-5000rpm
■サスペンション前/後:ストラット/マルチリンク
■ブレーキ前後:Vディスク
■タイヤ前・後:225/40R19・255/35R19

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