徹底分析中古車相場
更新日:2021.01.07 / 掲載日:2021.01.06

【日産 ノート】人気のe-POWERもそろそろ買い時! 先代の中古車動向を探ってみた

 2018年の新車販売台数で1位を獲得。2019年は2位になったものの、2020年上半期で5位となるなど、デビュー以来好調な売れ行きを見せているのが日産ノート。モデル末期でありながら、新車販売の勢いを落とすことなく人気が続いた。その大きな推進力となったのが、e-POWERだろう。エンジンを搭載するが、そのものを動力源とするのではなく、モーター駆動のための充電用として割り切った設計なのが特徴。基本的にすべてモーターで駆動するから、ドライブフィールは純粋な電気自動車に近いもの。日産はリーフで電動化社会の先鞭をつけたが、使い勝手が従来の内燃機関と変わらないノート e-POWERで、電動化モデルの普及をしっかりと実現してみせたのだ。

 そんななか、2020年11月にノートはフルモデルチェンジを受けた。リーフを彷彿とさせる現代的なデザイン、e-POWERのみに絞ったパワートレインなど、先代のよいところをさらに進化させている。そこで今回のテーマは、先代ノート。2019年2月に中古車動向を調査したが、その時点で非電動化モデルは平均価格が80万円と、かなり安くなっていた。e-POWERはその倍近い相場で、なかなか手が出しにくい状況だったのだ。あれからおよそ2年、中古車相場はどうなっているだろうか。年式別およびグレード別中古車平均価格から、買いのモデルを探っていきたい。

日産 ノートってどんなクルマ?

 日産の新しいコンパクトカー、ノートが誕生したのは2005年1月のこと。それまで日産のコンパクトといえばマーチが主力だったが、ホンダ フィットを皮切りに、ライバルは次々とスペース効率に優れたモデルをリリース。それに対する日産の回答が、ノートというわけだ。全長3990mm、全幅1690mm、全高1535mm(2WD)というサイズは、当時のマーチよりもひと回り大きい。そのおかげで室内も広々としており、より快適に使える実用車となった。エンジンは当初1.5L 直4が搭載されたが、後に1.6L 直4も追加されている。

 2012年9月には、今回のテーマである2代目ノートが発売された。ボディサイズはやや大型化され、全長4100mm、全幅1695mm、全高1525mm(2WD)となった。デザインはよりスポーティな佇まいになり、エンジンは1.2L 直3と同スーパーチャージャーが搭載された。また、5速MTを選べるスポーツモデル「NISMO」、先に述べた電動化モデル「e-POWER」シリーズを追加し、幅広いニーズに応えている。

日産 ノートの年式別中古車平均価格は?

 まずは、先代ノートの改良遍歴を振り返ってみたい。2012年9月発売時におけるラインアップは、自然吸気の「S」、「X」、スーパーチャージャー搭載の「S DIG-S」、「X DIG-S」、「メダリスト」だった。「X」には4WD仕様も選択可能で、価格帯は124万9500円~167万4750円。2013年12月には改良を受け、内外装のデザインを小変更。さらに、「S」、「DIG-S」を除く全グレードに、歩行者や車両を検知し、衝突の危険があると自動的にブレーキが作動する「エマージェンシーブレーキ」が標準装備されたことも見逃せない。2014年10月、フロントグリルとステアリングのデザインが見直されたほか、LEDヘッドライトを設定。また、「S」が廃止されたほか、スポーツ走行も楽しめる「NISMO」が追加されている。なお、2015年7月、この「エマージェンシーブレーキ」は全車標準装備となった。

 2016年11月、「e-POWER」シリーズが登場。グレード体系は従来の内燃機関モデルとほぼ同じで、「S」、「X」、「メダリスト」という構成。電気自動車のようにワンペダルで走れる新しいドライブフィールは、従来のコンパクトカーとは一線を画している。当時の新車価格は177万2280円~224万4240円。このタイミングで、内燃機関モデルを含め、内外装デザインがリニューアルされた。そして翌月には、「e-POWER」をベースとした「NISMO」も登場した。2017年9月、ノートは一部改良を受けた。「インテリジェント クルーズコントロール」や車線逸脱防止をサポートする「インテリジェントLI」が新たに加わった。それらを踏まえ、年式別中古車平均価格を見ていこう。

年式別中古車平均価格
年式中古車平均価格
 2012年式  45万円 
 2013年式  48万円 
 2014年式  60万円 
 2015年式  74万円 
 2016年式  91万円 
 2017年式  117万円 
 2018年式  124万円 
 2019年式  151万円 
 2020年式  169万円 
※中古車平均価格はグーネット2020年12月24日現在のデータによる。


物件が充実しており、どの年式も買いやすい状況

 平均価格は、「e-POWER」が登場した2017年式以降高くなっている。しかし、物件数が多いのも2017年式以降となっており、高年式かつ低走行な物件の割合が多い。内燃機関モデル(非e-POWER)を探すなら、5年~6年落ち(2015年式~2016年式)が、コンディションと価格のバランスがよい。ほとんどの物件が80万円前後となっており、50万円以下の物件もかなり目立つ。

 「e-POWER」シリーズをねらうなら、必然的に2016年式以降となる。データによると平均価格は110万円を超えているが、100万円以下の物件もそれなりに揃っているから、以前と比べて買いやすくなったと言えよう。なお、2019年式は全年式のなかで最も物件が多いゾーン。やや高めであるが、未使用に近い物件が多いので注目したい。

日産 ノートのグレード別中古車価格相場は?

 グレード構成は、エントリーモデルの「S」、スタンダードな「X」、専用外観と装備充実の上級グレード「メダリスト」の3モデルが基本。なお、パワートレイン別にスーパーチャージャー付きは「DIG-S」という表記が各グレードに付随する。「メダリスト」はスーパーチャージャー搭載車のみ。「e-POWER」シリーズも「S」、「X」、「メダリスト」という構成となっており、そのほか「NISMO」シリーズ、オーテック社が手がける「ライダー」シリーズや「アクシス」シリーズという特別仕様車も存在する。ここでは、物件数が特に多い主力グレードの平均価格を調査してみた。

グレード別中古車平均価格
グレード中古車平均価格
X80万円
X DIG-S64万円
メダリスト65万円
e-POWER メダリスト154万円
NISMO/NISMO S123万円
※中古車平均価格はグーネット2020年12月24日現在のデータによる。


最も豊富な「e-POWER X」が買いやすい

 上の表からも分かるとおり、「e-POWER」シリーズは、内燃機関モデルと比べて相場がおよそ2倍。価格重視で選ぶならスタンダードな「X」が物件豊富で選びやすいが、上級グレード「メダリスト」も視野に入れて選びたい。「e-POWER」シリーズでは、「e-POWER X」が最も充実しているのでオススメ。平均価格はやや高めだが、物件が多いため価格帯が広く、予算に応じたクルマ選びができる。一方、「NISMO」シリーズの平均価格は123万円と、こちらもお手頃価格。専用内外装やNISMO製パーツが盛り込まれており、スポーティなハッチバックがほしいなら、一度チェックしておきたい。

日産 ノートの中古車価格相場のまとめ

 2年前の調査と比べると、内燃機関モデル、「e-POWER」シリーズともに、平均価格は20万円ほど安くなっている。当時でもかなりお買い得だったが、今回はさらに安くなっていることが分かった。特に「e-POWER」シリーズは、前と比べてかなり買いやすくなっているので、積極的にねらいたいグレード。なお、新型ノートは全車e-POWERが採用されるので、先代モデルは今後さらに安くなる可能性が高い。新感覚ドライブフィールのノート e-POWERは、中古車選びで欠かせない選択肢と言えるだろう。

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グーネットマガジン編集部

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