中古車購入
更新日:2024.11.19 / 掲載日:2020.10.09
マセラティ レヴァンテの狙い目グレードや特徴と価格相場を紹介

マセラティブランド初のSUVとして誕生したレヴァンテに関して、今回はグレード別に紹介していきます。「それぞれどのような特徴があるのか」「中古で購入する場合に目安となる予算はどれくらいなのか」といった実際に購入を検討されている方に必要な情報を掲載していますので確認してみてください。
マセラティ レヴァンテの歴史
レヴァンテはイタリアの自動車メーカーであるマセラティが製造・販売をしているSUVです。1914年の創業から100年を超える歴史を持つマセラティ史上、初のSUVモデルとして2016年に登場しました。マセラティには、フランス南東部に吹く地方風の「ミストラル」や、地中海地方に吹き込むホコリを含んだ熱風の「ギブリ」などといった風の名を持つモデルが多くラインナップされています。「レヴァンテ」も地中海西部に吹きつける東風のことです。この風は普段は穏やかですが、ときに暴風となる2面性を持ちます。レヴァンテの快適さと力強い走りに通じるネーミングとなっています。
レヴァンテは同社のミディアムセダンであるギブリをベースとして開発されており、全長は約5000mmとギブリ譲りの大柄な車体が特徴です。また、路面が滑りやすいときでも、マセラティが誇る後輪駆動ならではのドライブフィールを体感できるQ4 インテリジェント AWDシステムも採用されています。
また、サスペンションには、スカイフックサスペンションと呼ばれるアクティブサスペンションを搭載しました。これにより、路面状況に応じて瞬時に減衰力を調整し、さまざまな路面とドライビングスタイルに対応します。その他、車高調整機能も備えているので、悪路走破性と高速安定性を両立させました。
ダッシュボードの中央には、マセラティ・タッチ・コントロール・プラスを搭載します。これは、インパネ中央にセットされたタッチパネルであり、ここで車のさまざまな装備のコントロールを一括で行えるようにした機能のことです。
さらに、最新の「マセラティ・インテリジェント・アシスタント(MIA)」システムにより、フレームレスの8.4インチタッチスクリーンを通じて多彩な機能にアクセスが可能です。Apple CarPlayとAndroid Autoにも対応しており、iPhoneユーザーであればSiriを介して装備コントロールも可能となります。これらの装備で走行性と快適性、利便性を併せ持つレヴァンテは1000万円を超える車両価格ながら、発売開始後約15ヶ月で全世界2万5千台を売り上げる大ヒット作となりました。
その後、2018年にはマセラティ史上もっともパワフルなエンジンである3.8L ツインターボ V8エンジンを搭載したSUVとして、「ニューレヴァンテGTS」と「ニュー レヴァンテ トロフェオ」を発売。最上位グレードであるニュー レヴァンテ トロフェオは、0-100 km/hをわずか3.9秒で加速。最高速度は300km/hにも上り、圧倒的なパフォーマンスを誇ります。さらに、2021年12月からはハイブリッドSUVである「レヴァンテ GT ハイブリッド」も登場しました。
レヴァンテ S
ベースグレードより1ランク上の充実した装備の「レヴァンテ S」
エンジンは3.0Lターボエンジンとなり、ベースグレードと同じエンジンとなりますが、レヴァンテ Sでは、より高出力化されているのが特徴です。トランスミッションはZF製の8ATが搭載されました。
また、ホイールは19インチが採用され、その他の装備面でもベースグレードに対して、差別化が図られています。
中古で購入する際の目安となる予算
<年式:予算目安>
2016年式:408.8万円〜659.8万円
2017年式:368万円〜631.7万円
2018年式:493.1万円〜668.3万円
2019年式:546万円〜717.4万円
2020年式:1078.2万円前後
2021年式:流通量希少により算出不可
2022年式:1097.5万円前後
レヴァンテ Sは高価格帯のプレミアムSUVとなるため、流通量は決して多くはありません。しかしながら、2016~2018年式のものに関しては比較的流通量もあるため、この年式であればいくつかの中古車を比較し、検討することも可能でしょう。
先代モデルとの比較
2016年より設定されるレヴァンテ Sは、レヴァンテ ベースグレードのひとつ上のグレードで、発売当初は最上位グレードでした。また、レヴァンテと並び、売れ筋のグレードとなります。
エンジンはV6 3.0Lツインターボエンジンを搭載。これはフェラーリのマラネロ工場にあるマセラティ専用ラインで製造されるエンジンです。しかし、ECU(エンジンコントロールユニット)のセッティングの違いで350ps/5500rpm・430ps/5750rpmと出力に差が付けられています。また、エンジンサウンドはこだわりを持ったものとなっており、エグゾーストパイプにはバイパスラインが設けられ、スポーツモードを選択すれば排気経路が最短に。これによりエンジンパフォーマンスが最適化され、同時に迫力あるエンジンサウンドが響き渡ります。
インテリアでは、アップグレード・インテリアが標準採用されました。これは4色のインテリアレザーとステッチの組み合わせを8種のパターンから選択できるパッケージのことです。また、シートヒーター、電動ステアリングチルト、電動リフトゲートなども標準装備されています。
もともと高価格な車のため、中古車市場に流通している台数も少なくなっており、取引されている価格も高めです。
エンジンは3.0L V型6気筒ターボ最高出力430ps。ボディサイズは全長5005mm×全幅1981mm×全高1693mmです。
人気のあるカラー
ソリッドカラー
・ネロ
・ビアンコ
メタリックカラー
・ネロ・リベーレ
・グリジオ
・グリジオ・マラテア
・ラーメ
・ブルー・パッシオーネ
・ブルー・エモツィオーネ
・ビアンコ
・ビアンコ アルピ
・ブルー・ノビレ
この中では、ソリッド系ホワイトの「ビアンコ」、次いでマイカ塗装をしたブラックの「ネロ・リベーレ」が人気です。
レヴァンテ S グランスポーツ
レヴァンテのハイパフォーマンスカーを印象づける「レヴァンテ S グランスポーツ」
エクステリアでは、フロントバンパーの意匠が変更され、よりスポーティーなものになる他、サイドスカート、リアスポイラーが装着されました。
インテリアでは、スポーツシートをはじめ、パドルシフト付きスポーツステアリング、スポーツペダルが装着されるなど、レヴァンテのハイパフォーマンスカーとしての側面を印象付けるグレードです。
中古で購入する際の目安となる予算
<年式:予算目安>
2017年式:729.1万円〜800万円
2018年式:459.8万円〜736.5万円
2019年式:550.5万円〜838.6万円
2020年式:703.8万円〜1078.2万円
2021年式:705.7万円〜830.2万円
2022年式:1097.5万円前後
このグレードは流通量が非常に少なくなっていますが、初期モデルでは価格的にこなれつつある状況となっています。また、最も古い年式でも2017年末の登録となる高年式車であるため、低走行かつ状態のよい個体が多いです。
先代モデルとの比較
レヴァンテ S グランスポーツは、2017年11月に発表されたグレードで、トリム・オプション「グランスポーツ」を装着したグレードです。また、このマイナーチェンジによりレヴァンテ Sグランスポーツ、レヴァンテ S グランルッソ、レヴァンテ Sに右ハンドル仕様が追加されました。
エクステリアではフロントバンパーのデザイン変更、サイドスカート、リアスポイラーを追加します。インテリアでは、よりスポーティーなものが選択可能となり、スポーツシート、スポーツステアリングなど、ハイパフォーマンスカーとしての側面を際立たせる装備となりました。
マイナーチェンジでは、先進運転支援システムがグレードアップされています。これにより、従来の機能のアップデートに加え、交通標識認識機能、車線逸脱警告機能、レーンキープアシスト機能が付与されました。他にも、アクティブブラインドスポットアシスト、ストップ&ゴー機能付アダプティブクルーズコントロールなどの機能により大幅に安全性能を高めています。
現行モデルとはなりますが、初期年度のものは価格もこなれてきました。とはいえ、他の車種と比べるともともとの価格が高いので、しっかりと見極めることが大切です。
エンジンは3.0L V型6気筒ターボ 最高出力430ps。ボディサイズは全長5005mm×全幅1981mm×全高1693mmです。
人気のあるカラー
ソリッドカラー
・ネロ
・ビアンコ
メタリックカラー
・ネロ・リベーレ
・グリジオ
・グリジオ・マラテア
・ラーメ
・ブルー・パッシオーネ
・ブルー・エモツィオーネ
・ビアンコ
・ビアンコ アルピ
・ブルー・ノビレ
この中では、ソリッド系ブラックの「ネロ」、マイカ塗装を施したブラックの「ネロ・リベーレ」が人気です。
レヴァンテ グランスポーツ
スポーツ性を強調した「レヴァンテ グランスポーツ」
このグレードは「エクステリア・インテリアのオプション装備」がセットとなったパッケージで、フロントグリルのトライデントなどにマセラティのブランドカラーといえるブルーを施しました。マセラティのレーシングヒストリーを背景とし、アグレッシブさとスポーツ性を高める装備が特徴です。
中古で購入する際の目安となる予算
<年式:予算目安>
2017年式:451.6万円〜629.4万円
2018年式:420.4万円〜588.8万円
2019年式:511.1万円〜806.5万円
2020年式:590万円〜1078.2万円
2021年式:669.5万円〜838万円
2022年式:830万円〜1097.5万円
レヴァンテ グランスポーツの中古車市場での流通量は極めて少ないことから、購入を考えたときに比較検討することは難しいでしょう。中古車の価格相場がほぼ同程度で、まだ流通量の確認できるレヴァンテ ベースグレードやレヴァンテ Sの購入を検討したほうが現実的といえます。
先代モデルとの比較
レヴァンテ グランスポーツは、トリム・オプション「グランスポーツ」を装着したグレードです。エンジンはレヴァンテ ベースグレード同様、3.0L・350PSのものが搭載され、駆動方式はQ4インテリジェントAWDシステムが採用されました。トランスミッションにはZF製8速ATを採用しました。また、燃費向上と環境に配慮したスタート&ストップシステムも組み込まれているのが特徴です。
サスペンションは、エアスプリングを備えたアクティブサスペンションを搭載。これは車高調整機能を持ち、高い車高ではオフロード走行時の路面クリアランスを確保する役割があり、低い車高では空気抵抗を低減し、同時に低重心化による運動性向上の役割を持ちます。
もともとレヴァンテという車種自体、中古車市場に流通している台数は少ないですが、レヴァンテ グランスポーツは極めて流通量が少ないグレードです。そのため、選べるほどの選択肢もないので、他のグレードを探したほうが賢明でしょう。
エンジンは3.0L V型6気筒ターボ 最高出力350ps。ボディサイズは全長5005mm×全幅1981mm×全高1693mmです。
人気のあるカラー
ソリッドカラー
・ネロ
・ビアンコ
メタリックカラー
・ネロ・リベーレ
・グリジオ
・グリジオ・マラテア
・ラーメ
・ブルー・パッシオーネ
・ブルー・エモツィオーネ
・ビアンコ
・ビアンコ アルピ
・ブルー・ノビレ
この中では、ソリッド系ホワイトの「ビアンコ」、メタリックグレーの「グリジオ」が人気です。
レヴァンテ グランルッソ
ラグジュアリー性を高めた「レヴァンテ グランルッソ」
これはエクステリア・インテリアのオプションをひとまとめにしたオプションパッケージのことで、クロムインサートを加えたフロントバンパー、サイドスカート、シルクを用いたインテリアなどを装備しています。これらの装備でレヴァンテのラグジュアリーな魅力を一段と高めたグレードです。
中古で購入する際の目安となる予算
それでもレヴァンテ グランルッソにこだわるのであれば、相当根気強く探さなければなりません。
先代モデルとの比較
レヴァンテ グランルッソは2017年11月に、レヴァンテ グランスポーツと同時に設定されたグレードです。トリム・オプション「グランルッソ」を装着し、エクステリアではフロントバンパーにクロムインサートが追加され、サイドスカートが装着されるに留まり、レヴァンテの本来のデザインを生かしたシンプルなものとなります。
インテリアでは、ウッドとレザーを組み合わせたステアリングをはじめ、14スピーカーを持つプレミアムサラウンドシステムを装備しました。さらにイタリア・ミラノに本拠を置く、世界的ファッションブランドである「エルメネジルド・ゼニア」製のシルクファブリックを使用した豪華なインテリアが最大の特徴です。これにより、ルッソの直訳である「贅沢」の名に恥じない仕上がりとなっています。
このグレードはレヴァンテの中でも、中古車市場に流通している台数は最も少なく、現在確認できたのはたった1台のみ。そのため、このグレードが欲しい場合には、時間をかけてじっくりと探す必要があります。
エンジンは3.0L V型6気筒ターボ 最高出力350ps。ボディサイズは全長5005mm×全幅1981mm×全高1693mmです。
人気のあるカラー
ソリッドカラー
・ネロ
・ビアンコ
メタリックカラー
・ネロ・リベーレ
・グリジオ
・グリジオ・マラテア
・ラーメ
・ブルー・パッシオーネ
・ブルー・エモツィオーネ
・ビアンコ
・ビアンコ アルピ
・ブルー・ノビレ
この中では、ソリッド系ホワイトの「ビアンコ」が人気です。
※本記事は、2024年10月時点の情報になります。現在の相場価格と異なる可能性がございます。