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更新日:2020.09.03 / 掲載日:2020.07.15

シビックの狙い目グレードや特徴と価格相場を紹介

ホンダ シビック

スポーティなイメージで愛され続けているホンダのシビックに関して、今回はグレード別に紹介していきます。「それぞれどのような特徴があるの?」「中古で購入する場合に目安となる予算はどれくらい?」といった実際に購入を検討されている方に必要な情報を掲載していますので確認してみてください。

ホンダ シビックの歴史

ホンダの世界戦略の基幹を担い、同社を代表する車種のひとつとしてその名が知られているのがシビックです。

そのデビューは意外と古く、初代モデルが誕生したのは1972年のことでした。以降、シビックはモデルチェンジを繰り返しながら進化し続けていますが、前輪駆動を基本とした駆動方式・直列4気筒エンジンを搭載する点などは、歴代モデルに共通する特徴です。

排ガス浄化技術として名高いCVCCエンジンやATの先駆けであるホンダマチック、ホンダの高性能エンジンの代表であるVTECなど、それぞれの時代に対応した最新技術が投入されています。歴代モデルは3ドアや5ドアのハッチバックを中心としたボディ構成となっていますが、モデルによっては4ドアセダンが設定された世代も。また、クーペやワゴンなどの派生車種もあり、豊富なバリエーションを誇っています。

2代目から7代目までのシビックには「○○シビック」という愛称がついていましたが、これも万人から愛されている証拠といえるでしょう。特に3代目の通称「ワンダーシビック」や4代目モデルの「グランドシビック」は、中古車市場でも高い人気を誇りました。

また、シビックは歴代のモデルにさまざまなスポーツグレードの設定があります。今やホンダの高性能スポーツモデルの代名詞となった「タイプR」をはじめ「Si」や「SiR・SiR2」などが特に有名です。これらのモデルに搭載されるエンジンはいずれも高回転域まで気持ちよく吹け上がるのが特徴で、ホンダ車のスポーティなイメージを定着させました。いずれのスポーツモデルも、エンジン性能だけでなく「クルマを操る楽しみ」をドライバーに与えるサスペンション設定など、ホンダの開発技術が施されています。

初代が出た当初は5ナンバーサイズの小型車でしたが、他メーカーの車種と同様、シビックもそのボディがモデルチェンジごとに拡大しました。現行モデルは全長4500mm、全幅1800mm超えのビッグサイズです。歴代のシビックに採用された自然吸気(NA)エンジンは、その自然な加速感が特徴的でしたが、現行モデルはターボエンジンを採用することにより、豊かなトルクで使い勝手が向上しています。

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シビック タイプ R

シビック タイプ R

高いスポーツ性を実現させた「シビック タイプR」

タイプRはホンダのスポーツモデルとして設定されているグレードの名前ですが、シビックのタイプRもその名にふさわしいグレードといえます。実用性に優れたシビックをベースに、究極のパフォーマンスを求めFF最速を目指して開発されました。

エンジンやサスペンションに専用のチューニングを施すことによって、高いスポーツ性を実現させています。また、タイプR専用装備の空力パーツやシート、ステアリングなどが、レーシーな雰囲気を醸し出しているのが特徴です。

中古で購入する際の目安となる予算

シビック タイプRを中古で購入する際の目安となる予算をご紹介します。

<年式:予算目安>
2016年式:281万円~400万円
2017年式:360万円~430万円
2018年式:378万円~480万円
2019年式:398万円~452万円

純粋な中古車としての予算の目安は上記のとおりですが、なかには未走行のものや限定車などが流通することもあります。中古車情報サイトで確認できたものでは未走行車両462万円、限定車で500万円のものがあり、通常の中古車相場を大きく上回っているようです。

先代モデルとの比較

第1世代:1997年~2001年
シビック タイプRの初代が、EK9型とよばれるモデルです。年式としては20年以上前のモデルになるので、中古車も走行距離10万kmオーバーのものがほとんど。また、スポーツモデルとしてシートやサスペンションなどが交換されたものが多いため、ノーマル状態のものを探すのは難しいでしょう。エンジンは1.6L直列4気筒最高出力185ps。ボディサイズは全長4180mm×全幅1695mm×全高1360mmとなっています。

第2世代:2001年~2005年
フルモデルチェンジで登場したEP3型は、エンジンの排気量が上がりパワーアップされています。年式や走行距離によって価格は異なりますが、100万円を切る価格で購入できるものもあるようです。エンジンは2L直列4気筒最高出力215ps。ボディサイズは全長4135mm×全幅1695mm×全高1430mmとなっています。

第3世代:2007年~2010年
先代から期間をおいて登場した第3世代のFD2型は、初めて3ナンバー化されたのが大きな特徴です。このモデルも人気が高く、年式や走行距離の割に中古車価格は高め。エンジンは2L直列4気筒最高出力225ps。ボディサイズは全長4540mm×全幅1770mm×全高1430mmとなっています。

第4世代:2015年~2016年
FK2型と呼ばれる4代目は、これまでのモデルと違い初めてターボエンジンが搭載されています。中古車価格には多少ばらつきがありますが、走行距離や年式に相応した価格です。エンジンは2L直列4気筒最高出力ターボ最高出力310ps。ボディサイズは全長4390mm×全幅1880mm×全高1460mmとなっています。

第5世代(現行モデル)2017年~
FK8型という形式の現行モデルです。プラットフォームの開発時からタイプRを意識して設計されているので、高い走行性能を誇ります。現行モデルなので価格は高めですが、年式相応といえるでしょう。エンジンは2L直列4気筒ターボ最高出力320ps。ボディサイズは全長4560mm×全幅1875mm×全高1435mmとなっています。

人気のあるカラー

シビック タイプRは「ホワイト」の人気が圧倒的に高いです。ホワイトはどんな車種でも無難な選択として人気の高い色ですが、タイプRではホワイトがイメージカラーとして定着しています。

次に人気があるのは、レーシーな雰囲気をもつ「ブラック」です。また、流通量は少なくなるものの、シルバーやブルーの車体も中古車市場に出ていることがあります。

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シビック タイプ R ユーロ

イギリスから輸入された台数限定の「シビック タイプR ユーロ」

タイプRユーロは2009年~2010年に、台数限定でイギリスから輸入されました。ヨーロッパ仕様車として2007年~2012年に販売されたFN2型シビックの3ドアハッチバックをベースに、VTECエンジンや6速MT・トルク感応型ヘリカルLSDなどを搭載して走行性能を高めているモデルです。

また、質感を高めるエクステリアの加飾がなされています。アウトバーンやワインディングロードなど、ヨーロッパのさまざまな道路環境の下でも一体感と安心感をもち、洗練された速さを追求するという想いが「ユーロ」の名前に込められているのです。

中古で購入する際の目安となる予算

シビック タイプRユーロを中古で購入する際の目安となる予算をご紹介します。

<年式:予算目安>
2009年式:70万円~209万円
2010年式:69万円~188万円
2011年式:125万円~229万円
2012年式:98万円~180万円

タイプRユーロは、2009年モデルと2010年モデルのみの展開ですが、一部2011年以降に新規登録されたものもあります。販売される中古車は5万km~10万km以上走行した車両が多いですが、走行距離が2万km~3万km程度のものは比較的高値で取引されているようです。

先代モデルとの比較

第1世代:2009年~2010年
2009年~2010年にイギリスから台数限定で輸入されたタイプRユーロはその名のとおり、ヨーロッパ仕様のシビックをベースに走行性能を高めるチューニングがなされています。ヨーロッパのワインディングロードを走りきるためにボディ剛性がアップ、特にねじれ剛性が徹底的に強化されていたのが特徴です。また、ザックス製ショックアブソーバーの採用をはじめ、サスペンションも専用にセットアップされており、さらに空力性能も向上されているため高い操縦安定性を誇ります。

同年代のタイプRと比較するとより低回転域で最大トルクを発生するエンジンは、実用回転域での使い勝手が高いものになりました。走りへの情熱を募らせる車内空間も充実しており、ブラックを基調としたインテリアに施される赤のアクセントは、ドライビングに対する愛情を高めドライバーを心地よく包み込んでいます。また、専用開発されたシートは高いホールド性能をもつとともにアルカンタラ素材の高い質感も特徴的です。

2万km程度の走行距離のものから15万kmを超えて走行しているものまで、タイプRユーロの流通している中古車のコンディションは様々なので、価格も走行距離に比例して上下しています。エンジンは2L直列4気筒最高出力201ps。ボディサイズは全長4270mm×全幅1785mm×全高1445mmとなっています。

人気のあるカラー

シビック タイプRユーロで人気のボディカラーは3つあります。

・ホワイトカラー
・レッドカラー
・ブラックカラー

特に「ホワイト」はタイプRのイメージカラーともいえる色であり、どんな車種にでも合う無難な選択として人気が高い傾向にあるようです。また、タイプRユーロについては「レッドカラー」の中古車も比較的多く流通しています。

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シビック SI

「シビック SI」は高い走行性能を誇るグレード

シビック SIは、3代目のワンダーシビックや4代目のグランドシビックに設定されていたスポーツグレードです。当初は3ドアハッチバックのみに設定されていましたが、のちに4ドアセダンにもSIが設定されています。

名機と謳われた1.6L直列4気筒DOHCのZC型エンジンが搭載され、そこに電子制御式燃料噴射システムのPGM-FIが組み合わされることで、高い走行性能を誇りました。また、全日本ツーリングカー選手権でも用いられた車種として、若者や走りを追求するドライバーなどに人気の高かったモデルです。

中古で購入する際の目安となる予算

シビックSIの中古車は、世代が古いグレードであるという理由から2020年6月時点でほとんど市場には流通していません。中古車情報サイトを見ると、かろうじて以下の中古車情報が確認できました。

<年式:予算目安>
1991年式:87万円(セダン)
1988年式:88万円(ハッチバック)
1991年式:87万円
1989年式:118万円
1985年式:150万円
1985年式:195万円

世代が古いグレードのため、中古車市場でシビックSIを探すのは至難の業といえます。

先代モデルとの比較

第1世代:1984年~1987年
SIの第1世代モデルに用意されたインテリアは実にシンプルなデザイン。当時のホンダ車に多く採用されたトレー上のインパネは、現代の車種と比べると質素な印象を受けますが、それがかえってスパルタンでスポーティな雰囲気を醸し出しています。昭和時代に新車販売されていた車種のため、現在流通している中古車ほとんどありません。その分、状態の悪い車両は淘汰されていますが、こまめにメンテナンスをしながら乗るという前提で購入する必要があります。エンジンは1.6L直列4気筒最高出力135ps。ボディサイズは全長3810mm×全幅1630mm×全高1340mmとなっています。

第2世代:1987年~1989年
4代目の「グランドシビック」にも、スポーツモデルであるSIグレードが用意されていました。低めのドライビングポジションがもたらすスポーティな運転スタイルが特徴です。また、ダブルウィッシュボーン式のサスペンションが採用され、高いコーナリング性能を誇ります。
1989年にシビックがマイナーチェンジを受けた際、搭載エンジンの変更とともにグレード名も「SiR」に変わったため、SIの名称は消滅しました。30年以上前のモデルのため、中古車の走行距離は10万kmを大きく超えているものが多いです。旧車ならではのトラブル・部品の入手性も考え、購入の際は十分な車両チェックが求められます。エンジンは1.6L直列4気筒最高出力120ps。ボディサイズは全長3965mm×全幅1680mm×全高1335mmとなっています。

人気のあるカラー

シビックSIは30年以上前の第1~2世代で販売されていたグレードのため、設定されていたボディカラーの正確な情報を確認することができませんでした。

確認できたカラーは以下になります。
・ホワイト
・ブラック
・USブラウン

中古車市場でもほとんど流通しておらず、人気色の傾向はつかめない状況です。

シビック 25X

どっしりとした印象と安定感を与えるデザインの「シビック 25X」

シビック25Xは、グランドシビックとして有名な4台目のEF型シビックに用意されたグレードです。ツインキャブレターの点火方式を採用しており、グレード名にはその証として「X」が冠せられています。

25Xのボディタイプは、当時のスタンダードだった3ドアハッチバックです。ワイド&ローを基調とするスタイリッシュなデザインは、どっしりとした印象と安定感を与えるものでした。グランドシビックの売れ筋グレードとして、当時は高い人気を誇っています。

中古で購入する際の目安となる予算

シビック 25Xは30年以上前に販売されたグレードです。そのため、シビック 25Xの中古車は現在ほとんど流通していません。2020年6月時点において、中古車情報サイトで確認することができた25Xは1988年式のたった1台だけでした。

<年式:予算目安>
1988年式:100万円

シビックSI同様、世代が古いグレードのため、中古車市場で条件に合う25Xを見つけるのはなかなか難しいでしょう。

先代モデルとの比較

第1世代:1987年~1991年
シビック 25Xは、通称「グランドシビック」と呼ばれていた4台目シビックにのみ用意されていたグレードです。純粋なスポーティグレードとは一線を画しますが、グランドシビックの特徴である薄型のヘッドランプが、スポーティかつ知的な印象を醸し出しています。

搭載されるエンジンは、1.5L直列4気筒SOHCのD15B型。同時期に発売されていたSIグレードと比べるとおとなしい印象ですが、それでもその最高出力は100psを誇ります。また、新採用のダブルウィッシュボーン式サスペンションや910kgの軽量ボディとあいまって、その走行性能はなかなかあなどれません。組み合わされるトランスミッションは5速MTに加え、電子制御ロックアップ機能付4速ATの2種類が用意されていました。

装備は可倒式リモコンドアミラーやパワーウィンドウなど、当時販売されていた車種と同程度のものでしたが、当時は画期的だったサンルーフやパワーステアリングをオプションで装着できました。

新車が販売されていた当時は売れ筋グレードとされていましたが、生産終了から30年以上経った現在、その中古車はほとんどありません。見つけることができても、ボディのサビやエンジンのコンディションなど、通常の中古車以上にチェックすべきポイントは多いです。

エンジンは1.5L直列34気筒最高出力100ps(AT)~105ps(MT)。ボディサイズは全長3995mm×全幅1680mm×全高1335mmとなっています。

人気のあるカラー

シビック 25Xは30年以上前の第1世代のみで販売されていたグレードです。そのため、現在ではシビック 25Xに設定されていたボディカラーの正確な情報を確認することはできません。中古車情報サイトで確認できる車両も「ホワイト」のみですので、このグレードの人気色の傾向は現在不明となっています。

※本記事は、2020年6月時点の情報になります。現在の相場価格と異なる可能性がございます。

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グーネットマガジン編集部

ライタープロフィール

グーネットマガジン編集部

1977年の中古車情報誌GOOの創刊以来、中古車関連記事・最新ニュース・人気車の試乗インプレなど様々な記事を制作している、中古車に関してのプロ集団です。
グーネットでは軽自動車から高級輸入車まで中古車購入に関する、おすすめの情報を幅広く掲載しておりますので、皆さまの中古車の選び方や購入に関する不安を長年の実績や知見で解消していきたいと考えております。

また、最新情報としてトヨタなどのメーカー発表やBMWなどの海外メーカーのプレス発表を翻訳してお届けします。
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