徹底分析中古車相場
更新日:2020.05.15 / 掲載日:2020.05.15
【日産 セレナ】人気ミニバンが100万円台前半で購入可能!?買い時がいよいよやってきた

新車販売データを見ると、上位にランキングするのはコンパクトカーやミニバン。とくに5ナンバーサイズのファミリー向けミニバンは、今も昔も人気ジャンルなのは変わらず、好調な売れ行きを示している。なかでも日産セレナの人気ぶりは、現行型の発売からおよそ4年経った今でも不変で、月によっては強力なライバルであるトヨタ ヴォクシーやノアを引き離していることもしばしば。そこで今回は、日産セレナにスポットライトを当て、相場動向を分析していきたい。
日産 セレナってどんなクルマ?
バネットセレナという名称で1991年に登場したモデルが、セレナの歴史のはじまり。当時はミニバンブームの黎明期で、商用車「バネット」シリーズの名称を受け継いでいるものの、丸みを帯びたスタイルは当時垢抜けた存在だった。その後1999年には2代目、2005年には3代目が登場し、モデルチェンジを重ねるごとにデザインやパッケージングが洗練されていき、ファミリー向けミニバンとして使い勝手を高めていく。さらに2010年登場の4代目では、回生エネルギーを利用した「S-HYBRID」がモデルライフ途中で導入されるなど、ミニバンながらも低燃費を実現したのが話題となった。
そして、今回のテーマである5代目セレナが登場したのは2016年7月のこと。先代よりも一段とスポーティさを高めた外観は、Vモーショングリルにより日産ファミリーであることを強調。そして最大の目玉は、運転サポート機能である「プロパイロット」を初めて採用したことだろう。これは、高速道路や自動車専用道路において、前方車両や白線を認知し、アクセルやブレーキ、さらにはステアリング操作を自動で行う先進技術。そのほか、室内長を従来型から拡大して居住性を高めたほか、足を動かすだけで開閉できる「ハンズフリーオートドア」を採用するなど、ミニバンとしての使い勝手もさらに追求。エンジンは2.0L 直4を搭載し、CVTを組み合わせている。なお、デビュー当時の新車価格は243万5400円~385万200円。
日産 セレナの年式別中古車価格相場は?

まずは改良遍歴を振り返ってみよう。2016年7月発表時のグレード構成は、「B」、「S」、「X」、「G」、「ハイウェイスター」、「ハイウェイスターG」。プロパイロットはグレードごとに設定またはオプション設定とされた。パワートレーンは2.0L 直4が基本だが、アシスト用のモーターを組み合わせたモデルも選べる。駆動方式は2WDと4WDのチョイスが可能。2018年2月には、コンパクトカーのノートで初採用された「e-POWER」を新設定。発電用の1.2Lエンジンを搭載し、モーターで走行するシステムにより、JC08モード燃費26.2km/Lというすぐれた燃費性能を実現している。
2019年8月にはマイナーチェンジが行われ、ダブルVモーショングリルを強調したデザインに進化。e-POWERには新たに16インチホイールを装着するなど、より洗練された佇まいとなった。安全面では、「全方位運転支援システム」を標準装備としたほか、対向車がいてもハイビームを維持できる「アダプティブLEDヘッドライトシステム」を採用。さらにプロパイロットでは、下り坂での速度保持やスムーズな減速を行うブレーキ操作など、こちらも機能が向上している。それらを踏まえ、年式別中古車平均価格を見ていこう。
年式 | 中古車平均価格 |
2016年式 | 224万円 |
2017年式 | 226万円 |
2018年式 | 276万円 |
2019年式 | 274万円 |
物件数が豊富な2017年式が買いやすい
登場からおよそ4年が経ち、現行型の物件数は非常に充実した状態。とくに2016年~2017年式ならば200万円前半の物件が豊富で、探しやすくなっている。たとえば2017年式の中古車平均価格は226万円だが、探せば150万円前後の物件も流通しているのを確認できるはず。走行距離は5万km以下のものが中心となり、コンディションが良好なものがほとんど。新車時からの値落ち幅は決して大きくないものの、以前と比べて入手はしやすくなったのは間違いない。
日産 セレナのグレード別中古車価格相場は?

グレード構成は、外観別に標準モデル、ハイウェイスター、ライダーに分けられる。ハイウェイスターは押し出し感のあるフロントデザインやスポーティな内装が特徴。ライダーはオーテックが手がけた特別仕様車で、ダイナミックかつ豪華な内外装となっている。また、装備別には「B」、「S」、「X」、「XV」、「G」のように豊富なグレードが存在する。「B」は装備を簡略化したビジネスユースのグレード。上級グレードの「G」には、レザー調クロスがあしらわれたプレミアムインテリアが特徴となる。なお、スポーツバージョンとして「NISMO」も後に加わったが、ここでは割愛。今回は物件が豊富なグレードのみをピックアップし、それぞれの中古車平均価格を見ていこう。
グレード | 中古車平均価格 |
X | 194万円 |
XV | 270万円 |
ハイウェイスター | 226万円 |
ハイウェイスターG | 270万円 |
e-POWER ハイウェイスターV | 324万円 |
いちばん人気の「ハイウェイスター」がターゲット
セレナのグレード構成は非常に豊富なため、今回は一部グレードのみを紹介する。なかでもとくに物件が充実するのは「e-POWER ハイウェイスターV」。人気のe-POWER搭載車で、装備充実の「ハイウェイスターV」ゆえ、中古車でも非常に人気が高いグレードだ。それゆえ平均価格は324万円とかなり高めで、中古車としてはやや狙いにくい。そもそも「e-POWER」は相場が高いのも要因だ。
そこで今回オススメしたいのが「ハイウェイスター」。デビュー初期から設定されているため低価格帯の物件が多く、人気のハイウェイスタールックはリセール時の価値も高いだろう。また、プレミアムインテリアを採用する「ハイウェイスターG」も物件豊富で探しやすいが、こちらは平均価格は270万円とやや高め。なお、オーテックが手がけるライダーは平均価格がおよそ240万円となるが、物件はかなり少ない。
日産 セレナの中古車価格相場のまとめ

現行型セレナは200万円台前半の予算で狙えるようになり、以前と比べて幾分買いやすくなってきた。なかには100万円台の物件があるのも、購入のハードルを低く感じさせる。しかし、登場から4年が経過したとはいえ、現役かつ人気モデルなので高値安定傾向なのは事実。最後に、先代セレナ(2010年~2017年)の中古車平均価格に触れてみたい。2020年4月28日現在の平均価格は128万円と、現行型と比べて100万円ほど安い。現行型は手が届かないなら、先代を探してみるのもありだろう。いずれにしても、5ナンバーミニバンの鉄板チョイスであるセレナは、積極的に探したいモデルだ。