クルマ徹底解説
更新日:2020.03.18 / 掲載日:2020.03.02

BMW 3シリーズの安全性能の実力とは?事故回避をはじめ高齢者にも安心な安全装備を紹介

文●工藤貴宏 写真●BMW

 新型3シリーズの大きな進化ポイントである安全性能。従来モデルからどのようなところが変わったのか、実力を含めて解説する。

BMW 3シリーズ 先進の安全性能~従来モデルとの違いは?

 新型3シリーズの先進安全性能は、従来モデルから大きく進化している。ハード面におけるその最大のトピックは、車両の周囲の状況を把握するシステムの大幅なアップデートだ。
 そのハイライトとなるのが、先進安全支援システムのサプライヤーとしてトップリーダーであるモービルアイ社と共同開発した「トリフォーカルカメラ(三眼カメラ)」。カメラを3つも組み込むことで、長距離、中距離、周辺監視と機能を分けることで遠方まで監視して高い速度粋に対応しつつ、別のカメラではより広い範囲の状況を把握。そこへレーダーを組み合わせることで従来モデルとは異次元の先進安全性能や適応範囲が広くて正確な運転アシストを実現している。
 それを活用することで採用したのが、日本で初めて搭載された、高速道路における渋滞時に利用できる手放し運転を可能とした「ハンズオフ機能付き渋滞運転支援機能」だ。

モービルアイ社と共同開発した「トリフォーカルカメラ(三眼カメラ)」。カメラを3つも組み込むことで、長距離、中距離、周辺監視と機能を分けることで遠方まで監視できるようになった

BMW 3シリーズ 事故を回避・未然に防ぐ安全装備

 「SE」を除き標準搭載されている衝突回避・被害軽減ブレーキは新型3シリーズでは自転車にも対応するタイプとなっている。
3眼カメラに加えて毎秒2兆5000億回の演算能力を持つ高性能プロセッサーに加え、レーダーを組みあわせることで先進安全運転支援機能や事故回避機能は精度が増しているのが特徴だ。
 衝突回避・被害軽減ブレーキは、前方の障害物との衝突が避けられないと判断した場合にクルマが自動的にブレーキをかけて衝突を回避、もしくは減速により被害を軽減する。さらに、ドライバーがステアリングによる衝突回避操作を行った場合は、システムが状況を判断してステアリングの操作力にも介入し回避をサポートする能力を持つ。
 そのほか「クロス・トラフィック・ウォーニング」として車両前後に接近してくるクルマや歩行者をセンサーが検知してドライバーに警告。加えて「レーン・チェンジ・ウォーニング」として、クルマの横や斜め後方の車両を検知してドライバーに伝えるほか、死角に車両がいるにもかかわらず車線変更しようとドライバーがウインカーを作動させた際にはハンドルを振動させて注意を促す機構も搭載する。
 逆に、隣の車線のクルマが近づいてきた場合に接触事故を防ぐのが「ボディ・サイド・コリジョン・プロテクション」だ。車体前後左右のセンサーが隣の車両の接近を検知すると、車線をキープしたまま接近車両とは反対側へ移動するようにハンドル操作へ介入。近づいてくる車両との距離を開けて接触を防ぐ画期的な仕掛けだ。

ヨーロッパで実施されている自動車安全テスト「EURO NCAP」では満点の5星を獲得。とくに成人乗員保護性能では、97%と非常に高い結果を残している

BMW 3シリーズ 高齢者や運転初心者でも安心の安全装備

 だれでも3シリーズに安心して乗れるための便利機能のひとつが「BMW テレサービス」。車両に組み込まれた通信端末を通じてメンテナンス情報(エンジンオイルやブレーキパッドなど)が車両から自動的にディーラーに送信され、それを受信したサービス担当者がユーザーに連絡してメンテナンスが遠隔に進むように手配するのだ。
 さらに、もし路上で故障などのトラブルが発生した場合はテレサービスを利用してBMWの緊急サービスセンターに連絡することができる。その際は車両の位置情報や走行状況などのデータも送信されるため、迅速な対応を受けられるのが大きなメリットだ。
 さらに、事故や急病などの際は24時間体制のコールセンターへ運転席頭上にあるボタン一つでつながり、オペレーターが緊急車両手配などの通報もおこなう「BMW SOSコール」も全車に搭載。事故で衝突や横転を検知した際はエアバッグが展開時は、ドライバーがボタンを押さなくても自動的に発報する機能も組み込まれている。
 また、「BMW ドライバー・サポート・デスク」と呼ぶサービスも搭載。コールセンターのオペレーターと車載通信端末を使って接続し、ハンズフリーで通話することで目的地へのルートを設定して車両のナビに送信してくれるほか、要望を反映した飲食店などを探してくれる機能だ。まるでホテルの有能なコンシュルジュのようにBMWオーナーをサポートしてくれる。

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グーネットマガジン編集部

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1977年の中古車情報誌GOOの創刊以来、中古車関連記事・最新ニュース・人気車の試乗インプレなど様々な記事を制作している、中古車に関してのプロ集団です。
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また、最新情報としてトヨタなどのメーカー発表やBMWなどの海外メーカーのプレス発表を翻訳してお届けします。
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