中古車購入チェックポイント
更新日:2022.07.24 / 掲載日:2022.07.24

中古車は遠方でも購入できる?調達する際の注意点を紹介

今ではインターネットを使って、日本全国で販売されている中古車をチェックすることができます。そのため、自分の欲しい中古車が遠方で見つかることもあるでしょう。

遠方でも中古車を購入することは可能です。ただし、近所の販売店で購入する時と若干流れが変わってきます。

そこで、この記事では遠方に欲しい中古車があった場合の購入の流れについて見ていきます。また、遠方で中古車を調達するにあたっての注意点についても紹介します。

遠方にある中古車を購入する時の流れ

インターネットで欲しい車を探していて、遠方で販売されている車が欲しいと思うこともあるでしょう。遠方の販売店だと何回も足を運ぶことが難しいため、インターネットや電話を使ったやり取りが中心になっていきます。

ここからは、遠方の販売店で車を購入したい時の流れについて、見ていきます。

①欲しい車をインターネットで探す

近隣の中古車販売店で目ぼしい車が見つからなかった場合、インターネットを活用するのがおすすめです。

中古車情報のポータルサイトには、全国さまざまな販売店で取り扱っている中古車を紹介しています。車種や年式、走行距離、予算などで絞り込むことも可能です。

中古車の場合、どれ一つとして同じ状態のものはありません。そのため、中古車を購入する際には慎重に車をチェックしましょう。

最近ではインターネットでも、できる限りの情報を提供しているサイトも多くなっています。画像はもちろんのこと、動画を掲載しているサイトもあります。また、車両検査表を掲載して車の状態を確認できるようなサイトもあります。

②販売店に在庫確認をする

インターネットで目ぼしい中古車が見つかったら、その車両を取り扱っているお店に連絡してください。もしかするとタッチの差で、すでに欲しい中古車が売約済みになっている可能性もあります。

人気車種の場合、他に狙っている人がいるかもしれません。まずはお店とコンタクトを取って、まだ対象の車種が残っているか確認しましょう。もし在庫があれば、購入したい旨をお店に伝えましょう。

現在ではインターネットでもかなり細かく情報が記載されています。しかし、それでも細かなところを完璧にチェックできるわけではありません。そのため、車両の状態について質問しておきましょう。

また、傷ありの場合はどの程度か写真を送ってもらうのも一つの方法です。

③保証内容を確認する

お店に問い合わせた際に保証がどうなっているかも確認しましょう。中古車の場合、ある程度使いこまれているので、部品の劣化や摩耗が進んでいる可能性があります。

新車と比較すると、中古車は不具合の発生リスクがどうしても高くなります。そのため、保証の有無と保証内容について確認しておくことが大切です。

お店によっては、保証が有料の場合もあります。お金はかかるのか、どのくらいなのかについても購入前に確認しておきましょう。

そして、保証の範囲と期間についても確認しておくことをおすすめします。期間は少なくても半年、できれば1年くらいついていると安心です。

④見積もりを作成する

在庫を確認し、保証内容や車両の状態が確認できたところで購入しようと思ったら見積もりを取りましょう。言った言わないのトラブルが後々起こらないように、メールの内容や見積書をきちんと残しておくことが大事です。

見積書を確認するにあたって、合計の金額だけを見てしまいがちですが、見積書の内訳など、内容も確認してください。

中古車を購入する場合、車両本体の価格だけでなく諸費用がかかります。この諸費用に何が含まれているのか、いくらかかるのかを確認します。

もし内訳の内容で分からない、納得できないところがあれば、担当者に確認をしましょう。担当者の態度が悪い、納得できる回答がなければ、購入は控えたほうが賢明です。

⑤契約を交わす

全ての内容に納得できたところで、正式に購入する意思を伝えましょう。そうすると、今度は契約手続きに移ります。

契約手続きを進めるにあたって名義変更など、事務手続きをする際の必要書類を用意しなければなりません。実印や印鑑証明書、車庫証明などが挙げられます。

車庫証明は自分で警察に行って手続きすることも可能です。通常であれば販売店に代行をお願いすることもできますが、遠方の場合は対応してもらえない可能性もあるため、事前に確認しましょう。

また、中には中古車を購入するにあたってローンを組むという方も多いかもしれません。ローンを組む場合には、購入する意思を伝えたあたりでローン会社に申し込みします。いったん仮契約して、審査を通過した段階で本契約を交わすのが一般的です。

⑥支払方法を確認する

契約が決まったところで、代金の支払いをどうするか確認しておいてください。

遠方でも代金の支払方法は基本的に一緒です。現金一括、ローンが考えられます。お店によってはクレジットカード払いに対応しているところもあるかもしれませんが、対応している販売店は少数です。

クレジット決済を希望する場合は、あらかじめ可能かどうか販売店に問い合わせておきましょう。

中古車を購入するにあたってローンを組もうと思っている場合、契約する前までに本審査を通して融資を受けられる状態にしておかなければなりません。中古車売買の本契約を交わす際に、ローン契約書が必要になるからです。

ローン通過できるかどうか心配であれば、欲しい車が決まった時点で仮審査を受けておくことをおすすめします。

⑦納車

契約手続きが完了したら、販売店のほうで必要なメンテナンスをしてから中古車を納車してくれます。

納車方法は大きく2種類に分けられます。「自分からお店に行って車を引き取る方法」と「自宅など皆さんの指定した場所に車を持ってきてもらう方法」です。

後者であれば、移動する必要がないので取りに行く時間を確保できない方にとってはありがたいでしょう。しかし、陸送費がかかる点には注意が必要です。

県外のお店で購入して陸送をお願いする場合、数万円はかかります。基本的に距離が遠いほど、陸送費もかかります。

納車されたら、速やかに動作確認をしてください。もし問題がある箇所が見つかったら、速やかに業者に連絡しましょう。

中古車を遠方から購入するメリット

中古車を探す際に遠方のお店まで候補に含めることで、購入可能な中古車の選択肢を増やすことができます。そのことに伴うメリットについて、ここで詳しく見ていきましょう。

メリット①お目当ての車を購入できる

近隣の販売店だけに絞って中古車を探すと、在庫の問題で購入できる車も限定されます。そこで、遠方の販売店も対象にすることで、購入できる中古車のバリエーションを増やすことができます。

日本全国の販売店が対象になるので、どのような車両でも見つかる可能性が高いです。特に車種などにこだわりを持っている方は、遠方の販売店をチェックするといいでしょう。

また、大手の有名な中古車販売店の場合、独自の流通ルートを持っていることがあります。希望車種を言えば、全国から取り寄せてくれるかもしれません。もし欲しい車が見つからなければ、大手の販売店で取り寄せることが可能かどうか確認してみるといいでしょう。

メリット②プレミアの中古車が見つかる

日本全国の販売店で中古車探しをすることで、今ではほとんど出回っていない車を見つけることができるかもしれません。

例えば、新車発売時にあまり人気が出なかった車というのは、生産台数も少ないです。そのため、年数を重ねると逆に希少価値が出ることもあります。このようなレア車も日本全国の販売店をチェックすれば、売りに出されているかもしれません。

年式の古い車で走行距離はあまり多くなく、内装や外装の状態も良好であれば希少価値が高まります。もしこのような車を見つけたら、早めに在庫を確認するといいでしょう。

街中であまり見かけないレアな中古車を見つけられるのも、遠方で車を探すメリットの一つです。

メリット③オプションやカラーの選択肢が広がる

遠方まで中古車探しをすると、流通量の少ない車が見つかる可能性もあります。特にレアなボディカラーやオプションを探している方にはおすすめです。

ボディカラーの場合、例えばブラックやホワイト、シルバーなどは流通量が多いので見つかりやすいです。しかし、その他のカラー、特にビビッドなカラーのものはなかなか見つからないことがあります。

こだわりの色があって、近隣の販売店でなかなか該当する中古車が見つからなければ、ネットで探してみましょう。遠方なら取り扱いがあるかもしれません。

また、オプションによってはレアでなかなか中古車マーケットで出回らない車もあります。マニュアル車やサンルーフつきなどは新車購入時に注文しなければ、中古車として出回りません。近くのお店で見つからない場合は、諦めずに遠方のお店も確認してみるといいでしょう。

遠方で中古車を購入する際の注意点

遠方で中古車を購入することで、いろいろな車の中からお気に入りを見つけられます。なかなか市場で出回らないレアな車を見つけられるメリットがある半面、注意すべきポイントもあります。

ここからは、遠方で中古車を購入する際の注意点についてまとめました。これから購入する際の参考にしてみてください。

車の状態が確認できない可能性がある

遠方の中古車を探す場合、何度もお店に足を運ぶことは難しいです。そのため、基本的にはインターネットで車両について確認することになります。

中古車の場合、車両の状態もまちまちです。購入する際には、できる限り車の状態を確認しておいたほうがいいでしょう。

一見すると良さそうな車でも、いろいろなトラブルを抱えていたといったことも起こりかねません。外観だけでなく、エンジンルームの状態や装着されている装備の詳細が分かるような画像を送ってもらいましょう。

確認しにくい部分があったり、傷のような部分が見えたりしたら追加の写真を送ってもらうようにお願いしてください。

また、気になるところがあれば、電話をするのもおすすめです。電話をすれば、きちんとしたお店であれば詳しく回答してくれます。

もし対応がいい加減な場合、そのお店で購入するのは控えたほうがいいかもしれません。

陸送費が発生する

遠方から中古車を購入して自分で引き取りに行けない場合、陸送して自宅に届けてもらうことになるでしょう。この場合、陸送費がプラスで発生する点もあらかじめ理解しておいてください。

陸送費がどのくらいかかるかについては、お店によってまちまちです。見積書などに明記されているので、購入する前に確認しておきましょう。

基本的には移動距離が多いと、そのぶん陸送費もかさみます。例えば、大阪から東京に中古車を取り寄せる場合、60,000円前後が相場です。ところが、北海道から東京に陸送するとなると、90,000円前後もかかってしまいます。

また、遠方から陸送するとなると時間もかかりますので、注意が必要です。

自走する際には仮ナンバーが必要

陸送費を節約したいと思うのであれば、自分でお店に出向き中古車を引き取る方法もあります。

すでに名義変更手続きが完了していて、自分名義になっていれば、そのまま車を運転することができます。

しかし、スケジュール上の都合で、名義変更する前に車を引き取らないといけない場合もあるかもしれません。その場合は、仮ナンバーを交付してもらえれば、車に乗って持ち帰ることができます。

仮ナンバー手続きは、住んでいる地域の市区町村役場で申請して、ナンバーを受け取ります。仮ナンバーの有効期間は短いので交付されたら、速やかに車を引き取りましょう。

自宅に車を持ち帰ったら、速やかに最寄りの陸運局で名義変更手続きを進めます。仮ナンバーは交付を受けた市区町村役場に返却しましょう。

納車後のキャンセルは難しい

契約を交わし、納車の準備に取り掛かった段階で購入をキャンセルすることは基本的にできません。

特に遠方から自宅に運んでもらう場合、陸送費や運搬費が発生します。この陸送の作業に取り掛かった後でキャンセルをした場合、陸送費は負担しなければなりません。さらにキャンセル料も追加して請求される可能性もあります。

まだ陸送作業に取り掛かっていない段階でキャンセルを申し込めば、無料でキャンセルをしてくれるかもしれません。

万が一、キャンセルする可能性があるなら、契約前に無料でキャンセルできるのはいつまでなのかを販売店に確認しておきましょう。

何らかの事情で車を引き取れなくなったのであれば、できるだけ早くお店に伝えることも大事です。

遠方で中古車を購入するにあたって注意すべき「他府県登録費用」とは?

遠方で中古車を購入する場合、「他府県登録費用」というコストが発生する可能性があります。

ここからは、この他府県登録費用とはどういった費用なのか、どの程度かかるのかについて説明していきます。また、他府県登録費用を節約する方法はあるかについても見ていきましょう。

他府県登録費用とはどのようなものか?

中古車を遠方で購入した場合、県外のナンバープレートがついているでしょう。これを使用者の住民票のある都道府県に登録する際に発生する費用が、他府県登録費用になります。

車を公道で走行させるためには、ナンバープレートを装着しなければなりません。ナンバープレートには、さまざまな車両に関する情報が記載されています。その中の一つが地名です。

この地名は、管轄している運輸支局もしくは自動車検査登録事務所の所在地が表示されなければなりません。管轄となる運輸支局や自動車検査登録事務所には、使用者の住民票のある都道府県であることという決まりがあります。

そのため、県外で中古車を購入した場合でも、買った人が住んでいる都道府県での登録手続きが必要です。

他府県登録費用の相場

他府県登録費用は、中古車の名義変更を業者にお願いする場合に発生する費用です。名義やナンバーの変更をするためには、購入者の住む地域を管轄している運輸支局にて行います。もし遠方であれば、業者のスタッフが購入者の住む市区町村に行って手続きする形になります。

行政書士に代行依頼も可能ですが、この場合は現地に近い行政書士にお願いするのが一般的です。そのため、県内で手続きをするのと比較して、どうしても余計な経費がかかります。そこで、他府県登録費用という形でその手間賃を請求するのです。

他府県登録費用の相場は場所によって変わりますが、おおむね10,000円~15,000円程かかります。

他府県登録費用を節約するには?

他府県登録費用は、名義変更などの手続きを販売店に依頼した場合に発生します。そのため、自分で手続きをすればこれらの費用負担を回避できるということになります。

自分で名義変更をする場合、さまざまな書類が必要です。まず自分で準備しなければならないのは、実印、印鑑証明書、車庫証明です。そして、旧所有者から車検証と印鑑証明、委任状、譲渡証明も入手しなければなりません。

また、もし車検証の住所と印鑑証明書の住所が異なる場合は、住民票も準備する必要があります。

名義変更手続きは陸運局で行います。陸運局で手数料納付書、自動車税・自動車取得税申告書、OCRシート1号用紙という書類を受け取り、必要事項を記入してください。

このような手続きを自分で行えるのであれば、その旨を販売店に伝えましょう。

まとめ

①インターネットで情報収集できるようになって、遠方で販売されている中古車も購入することができるようになった

②遠方まで中古車探しをすることで、自分のこだわりの車が見つかる可能性が高くなる

③陸送費などの費用がかかる点については注意が必要

④他府県登録費用が発生する可能性もある

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グーネットマガジン編集部

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1977年の中古車情報誌GOOの創刊以来、中古車関連記事・最新ニュース・人気車の試乗インプレなど様々な記事を制作している、中古車に関してのプロ集団です。
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また、最新情報としてトヨタなどのメーカー発表やBMWなどの海外メーカーのプレス発表を翻訳してお届けします。
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