クルマ徹底解説
更新日:2020.03.24 / 掲載日:2019.12.19

BMW 3シリーズの自動運転システム「ドライバー・アシスタント」とは?

新型3シリーズには自動運転技術を活用した「ドライバー・アシスタンス」が搭載されている

文●工藤貴宏 写真●ユニット・コンパス、BMW

新型3シリーズには自動運転技術を活用した「ドライバー・アシスタンス」が搭載されている。どのようなシーンで役に立つのかその機能やメリットについて解説。

BMW 3シリーズの自動運転システム「ドライバー・アシスタント」とは?

長距離、中距離、そして周辺監視と3つの役割を分けた3眼カメラを搭載

 新型3シリーズにはドライバーをサポートする運転支援システムが数多く搭載されている。
 そのポイントとなるのが、レーダーに加えてシステムの“眼”にあたる、長距離、中距離、そして周辺監視と3つの役割を分けた3眼カメラを使用した最新の先進技術だ。個々のカメラに役割をわけて特化させることで、より離れた場所の危険予知や広い視野での危険予知が可能となっている。
 さらに毎秒2兆5000億回の演算能力を持つモービルアイ製の画像処理プロセッサーを“頭脳”として組み合わせ、レーダーによる正確距離計情報を統合して瞬時に処理。正確で素早い運転支援をおこなう礎としている。
 それらの“眼”と“頭脳”を活用したドライビングアシストとして3シリーズには、前後方向(車速管理)と横方向(ステアリング支援)の両面から運転支援が充実しているのだ。

BMW 3シリーズ搭載の各安全装置の詳細~快適な走りをかなえる秘密

自動ブレーキのほか、車線逸脱警告システムなど、包括的な安全機能が備わる

 「320i SE」を除いて装着される先進安全装備の基本は、先行車に接近するとまず光と音で注意を促す「前車接近警告機能」。その先、ステアリングやブレーキの操作などドライバーによる事故回避行動がないまま衝突が避けられない状況になると、システムが自動的にブレーキをかけて衝突を回避、もしくは被害を軽減。これが「衝突回避・被害軽減ブレーキ」で、いわゆる「自動ブレーキ」だ。ハンドルでの回避操作をアシストする「事故回避アシスト」も組み込む。

 また車線からクルマが逸脱しそうになるとハンドルを振動させて注意を促す「車線逸脱警告システム」のほか、斜め後方の車両を認識しドライバーに存在を伝えるほか、その状態でウインカーを作動させるとハンドルを振動して警告する「レーン・チェンジ・ウォーニング」も搭載している。

 さらに、周囲のクルマの挙動に対して衝突回避をサポートする仕掛けも搭載。それが「アクティブ・サイド・コリジョン・プロテクション」と呼ぶ機能。隣車線を走るクルマが自車の方向へ車線変更しようと近づき衝突の危険が高まった際に機能する、ハンドル制御だ。車線を維持しながら車両がハンドル操作に介入して、接近してくるクルマから距離を開けてくれる。

BMW 3シリーズの「ドライバー・アシスタント」が役立つシーン4選

新型3シリーズには先進的な「ドライバー・アシスタント」が搭載されている

 まず、高速道路でのクルージングでドライバーに大きなメリットをもたらし、疲労を軽減してくれるのが「ACC(アクティブ・クルーズ・コントロール)」。高速道路などで前を走るクルマと一定の車間を開けて、上限とした設定した速度内でドライバーがアクセルやブレーキを操作することなく自動で速度を調整してくれる。渋滞などでは完全停止、そして停止保持は再発進までサポートする。

 高速道路はもちろん日常域において、ハンドル操作をアシストするとともに車線からの逸脱を防ぐ安全装置が「ステアリング&レーン・コントロール・アシスト」。ハンドルに手を添える必要があるが、車線の中央を保って走るようにハンドルを自動的に操作してくれる。制御が綿密なだけでなく、日本の速度制限を大幅にこえる速度域でも作動する高性能も見事だ。
 そして最大の注目機能が、日本で販売する車両としてはじめて搭載した高速道路渋滞時にハンドルから手を放した状態で運転を継続できる「高速道路渋滞時ハンズ・オフ・アシスト」だ。「高速道路」や「都市高速道路」(一部区間を除く)における渋滞時(時速60km/h以下)に使えるこの機能は、ドライバーがステアリングから手を放してもクルマが自動的に操作しながら運転を継続。もちろんアクセルやブレーキ操作も自動でおこなうことで疲労や精神的なストレスを大きく軽減してくれる。ドライバーは前方を監視しつつ車速が上がるなどシステムが対応できない状況になったときだけ運転すればいい、画期的なシステムである。
 また、対向車とすれ違えないような狭い道で前方からクルマが向かってきてしまった場合、バックするのに苦労することがある。しかし、3シリーズはそんな状況までもドライバーをアシスト。低速走行時に直近50mの通行を記録して、そのルートに沿ってハンドルをクルマが自動的に操作しながらバックできる「リバースアシスト(後退時ステアリング・アシスト機能)」が役立つのだ。バックが苦手なドライバーも安心だ。

ACC/アクティブ・クルーズ・コントロールを動画で紹介


ハンズ・オフ機能付き渋滞運転支援機能を動画で紹介

リバース・アシストを動画で紹介

パーキング・アシスト・プラスを動画で紹介

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1977年の中古車情報誌GOOの創刊以来、中古車関連記事・最新ニュース・人気車の試乗インプレなど様々な記事を制作している、中古車に関してのプロ集団です。
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