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更新日:2019.11.05 / 掲載日:2019.10.16
ヴィッツの後継!新型ヤリスがついに登場
10月16日、トヨタが新型車ヤリスを世界初公開した。日本での正式発表は12月中旬、発売は2020年2月中旬(※ガソリン車の4WDは2020年4月)が予定されている。実車は、東京モーターショーの期間中に東京・お台場のヴィーナスフォートに展示されるほか、10月末から12月にかけて全国各地で展示される予定となっている。
●新型ヤリス全体像
「走る楽しさと、世界最高レベルの低燃費、先進の安心安全技術を備えたコンパクトカーの域を超える、新世代コンパクトカー」を目指して開発された新型車ヤリス。新型プラットフォームをはじめ、エンジン、ハイブリッドシステム、トランスミッション、サスペンションなど、すべてが新規に開発されているのがポイントだ。 基本となるプラットフォームには、トヨタが今後、欧州や日本などの先進国向けコンパクトカーのベースにするTNGAプラットフォームのGA-Bを初採用。軽量かつ高剛性、低重心なボディに仕上げられている。 パワートレーンは4タイプが用意される。新開発の「直列3気筒1.5Lダイナミックフォースエンジン」は、(1)Direct Shift-CVT (2)新世代ハイブリッドシステム (3)6速マニュアルトランスミッションの組み合わせが選べ、また、改良がくわえられた1.0Lエンジンには、(4)小型軽量化したCVTが組み合わされる。そのほかトヨタのコンパクトカーとして初めてE-Four(電気式4WDシステム)が設定された点も見どころ。メカニカル4WDシステム車とともに、4WD車はリヤサスペンションにWウィッシュボーン式になっている。また、交差点右折時の対向直進車・右左折後の横断歩行者も検知対象(トヨタ初)とした最新の「Toyota Safety Sense」やトヨタ初の高度駐車支援システム「Advanced Park」などの先進安全運転支援装備も採用。さらに楽に乗降ができる「ターンチルトシート」(トヨタ初)、やスマートフォンとの連携が可能な「ディスプレイオーディオ」など、使い勝手を高める利便装備も充実している。さらに、1500Wのアクセサリーコンセントをハイブリッド車にオプション設定。停電などの非常時でも、テレビや冷蔵庫、洗濯機などの電化製品を使用できるように配慮されている。
●車両解説「エクステリア」
新型ヤリスのエクステリアは無駄を省いたキャビンと、ボディ中心から前後タイヤに向かう力感に富んだフォルムが特徴。若々しくアクティブな印象を受ける。全体のデザインコンセプトは大胆(BOLD)さと活発(BRISK)さ、そして美しさ(BEAUTY)。鋭い加速で弾丸のようにダッシュするイメージから、「B-Dash!」と呼称されている。 ボディ色には新規開発の「コーラルクリスタルシャイン」と「アイスピンクメタリック」を含む全12色を設定。また、人気のツートーンカラーは全6色を用意。ブラックまたはホワイトのルーフ色から選択ができる。
●車両解説「インテリア」
インテリアもエクステリアと同様に無駄を省きつつ、広さと快適さを追求。ソフトインストルメントパネルを採用することで上質感を演出するとともに、インパネの厚みを抑えて薄くすることで、横方向への広がりを感じさせる仕上がりとなっている。またステアリングホイールも従来型より小径化。小顔効果でスポーティな印象を与えるとともに、室内空間の拡大にも一役買っている。そのほか運転席で目を引くのは、トヨタ初となる、視認性に優れたフードレス双眼デジタルTFTメーター。ほかにはない個性を感じさせるアクセントにもなっている。 また、全車標準装備されたディスプレイオーディオもポイント。このディスプレイオーディオとヘッドアップディスプレイの採用により、運転時のドライバーの目線移動を低減。運転に集中できるようにし、運転疲労の軽減に貢献する。
●車両解説「プラットフォーム」
トヨタが先進国市場向けのコンパクトカー用に開発したTNGAプラットフォームのGA-Bを初採用。車両重量を従来型に比べて50kg軽量化し、ねじり剛性も30%以上強化。軽量かつ高剛性、低重心なボディを実現している。また重心高も15mm下げられており、操縦安定性と乗り心地の両立を図っている。
●車両解説「エンジン」
直列3気筒1.5Lダイナミックフォースエンジン
直列3気筒1.0Lエンジン
新開発「直列3気筒1.5Lダイナミックフォースエンジン」は、ロングストロークやバルブ挟角拡大などの高速燃焼技術を採用。低燃費と高出力を両立。一方、改良型となる「直列3気筒1.0Lエンジン」は、高タンブル流や高EGR(排気再循環)率、フリクションの低減などで各部をブラッシュアップ。さらなる低燃費を実現している。
●車両解説「ハイブリッドシステム」
ハイブリッド用エンジン
トランスアクスル
パワーコントロールユニット
駆動用バッテリー
トヨタ初となる新型1.5Lハイブリッドシステム。システム全体の高効率化を図り、ハイブリッドシステム専用に設計されたエンジンや新開発ハイブリッドユニットを採用。ハイブリッド車として世界最高レベルの燃費性能を目指している。また、出力が高められたモーターやバッテリーで加速性能も向上。トヨタのコンパクトカーとして、初めてE-Fourも設定された。
●車両解説「トランスミッション」
RAV4で採用された発進用ギヤ付きのDirect Shift-CVTユニットを新しい1.5Lエンジンに合わせて新開発。これまでのCVTに比べて低速域の伝達効率を大幅に改善し、アクセル操作にリニアに反応するダイレクトな走りを見せる。また、1.0Lエンジン用にも従来型より小型軽量化されたCVTを採用。燃費性能向上を図っている。
●車両解説「サスペンション」
E-Fourシステムと2リンク・ダブルウィッシュボーン式リヤサスペンション
フロントはマクファーソンストラット式。カローラなどと同様に、極低速域から滑らかに動く足を目指して開発されている。また、リヤは駆動形式によって異なる。オーソドックスなトーションビーム式を採用するのは2WD。ガソリン車のメカニカル4WDとE-Fourには、2リンク・ダブルウィッシュボーン式が採用されている。
●車両解説「Toyota Safety Sense」
最新版の「Toyota Safety Sense」を全車(※Mパッケージを除く)に標準装備しているのも新型ヤリスの特徴だ。歩行者検知(昼間・夜間)や自転車運転者検知(昼間)のほか、右折時の対向直進車や右左折後の横断歩行者も検知対象とし、事故発生率が高い交差点での対応範囲を広げている。これはトヨタで初採用となる機能だ。 また、「低速時加速抑制」機能もトヨタ初。これは、低速時の事故予防を補助するもの。自車の直前に歩行者や自転車などがある状態で、アクセルが必要以上に強く踏み込まれた場合には、エンジン出力を抑えるか、もしくはブレーキをかけることで衝突回避または被害軽減をサポートしてくれる。 そのほか、前方車両の追従走行を支援する「レーダークルーズコントロール」(※車速30km/h以上で作動)や「レーントレーシングアシスト」、「オートマチックハイビーム」、「ロードサインアシスト」などの機能も採用されている。
●車両解説「Advanced Park」
ハンドルだけでなく、アクセルやブレーキも制御する最新鋭の駐車支援システムをトヨタとして初採用。これまでの駐車支援システムとは異なり、駐車に必要な操作は案内に従ってシフト操作を行うだけでOK。カメラと超音波センサーによって周辺を監視し、万一の場合は警報とブレーキ制御で接触回避を支援する。白線のない駐車場でも使用できる(事前に駐車位置を登録)のは世界初だ。
●車両解説「セカンダリーコリジョンブレーキ」
衝突を検知してエアバッグが作動したとき、自動的にブレーキと制動灯を制御して車両を減速させる。二次衝突による被害の軽減を目的にした機能を搭載。
●車両解説「イージーリターンシート」
小柄な女性など、乗降のたびにシート位置の調整が必要な人に便利な機能をトヨタ初採用。マニュアル操作で前回のドライビングポジションに簡単に復帰できる。
●車両解説「ターンチルトシート」
運転席と助手席のシートが回転&チルトし、ラクにクルマから乗降できる機能。スカートや和服の際の乗り降りのほか、お年寄りや身体の不自由な方の乗り降りもサポート。
●車両解説「外部給電機能」
1500Wのアクセサリーコンセントをハイブリッド車にオプションで設定。家庭用と同じコンセントのため、テレビや冷蔵庫などの電化製品を使用可能。アウトドアレジャーはもちろん、停電に見舞われた時など非常時に役立つ。
●車両解説「最新のコネクティッドサービス」
スマートフォンと連携できるディスプレイオーディオとDCMを全車に標準装備。スマートフォンをBluetoothとUSBケーブルで接続することで、TCスマホナビやLINEカーナビアプリなどがディスプレイオーディオ上で利用可能。Apple CarPlayやAndroid Autoにも対応している。従来通りの車載用ナビ機能を利用する場合は、エントリーナビキットまたはT-Connectナビキットの2種類から選択できる。