【グー連載コラム】徹底分析中古車相場（2019年9月）

　なぜ、人気モデルを推奨するか。端的に言うなら、“売れている＝市場での評価が高い”ので、ハズレを引く確率が極めて低くなるからだ。クルマという決して安くない買い物で間違いのない選択をしたいと思うなら、今回ピックアップした車種のように、新車市場で安定した支持を得ている車種の先代型を狙ってみてはいかがだろう。
　ひとつ前のモデルをおすすめする理由といえば、まず、現行型の代替え需要によって先代型の中古車が多数流通すること。先代型が中古市場に出まわり始めることで、相場は下落傾向を強める。また人気モデルは概して車両コンセプト、機能や装備が現行型に受け継がれているケースが多いので、先代型でもポテンシャルの高いモデルが多い。つまり、安くていいものを手にできる確率がグッと上がるのだ。
　人気モデルは低燃費で、実用性や居住性に優れ、運転がしやすくて安全性能が高いなど、クルマとしての基本性能はクラスの平均以上であることが多い。さらに、多くの場合、ユーザーを限定せずに、ファミリー層やパーソナルユース、シニア層など幅広いユーザーに推奨できる。そもそも流通台数が多いので、予算に応じて複数の選択肢から比較して選べるというのも人気モデルゆえのメリットと言えるだろう。

海外でも好評を博した実力派のハッチバック
　欧州市場でも販売されていたモデルで、ゴルフやプジョー308といった輸入ハッチバックに匹敵する高い走行パフォーマンスを持ち味としている。スポーティテイストを押し出しているが、居住性や実用性にも優れているので家族向けのクルマとしても最適だ。

カローラスポーツの前身だが、日本での販売は今ひとつ振るわなかったことから流通台数は少なめ。相場は変動こそ少ないが150万円台を下まわり、値ごろ感を強めている。ハイブリッドよりもガソリン仕様が選びやすい。

ミラクルオープンドアであらゆるニーズに対応
　助手席側のピラーを廃して大開口を実現するミラクルオープンドアをはじめ、他車にはない機能が備わる。室内の広さは軽自動車クラストップレベルで、登録車から乗り換えても不満はなく、ファミリーやダウンサイジングユーザーから絶大な支持を集めた。

安定した販売を続けていたことから、中古車の流通台数が多いものの、一定の需要を維持しているため値崩れしづらい。新型が登場したばかりなので、相場が大きく動くのは秋以降になると思われるが、変動幅は少ないはず。

家族のための機能と装備が充実
実用性や居住性はもちろん、経済性や操作性も優秀だ。ファミリーカーとして選ぶには理想的なモデル。先代型でも需要が多く、相場は今後も安定傾向が続くと見られる。

エコカーの普及に貢献した立役者
ハイブリッドカーを日本中に浸透させたモデルで、先代型でも燃費性能の高さには十分に満足できる。国民的人気車とあって需給バランスが崩れず、相場は経年による変動があるのみ。

多彩な用途に応える小型ミニバン
コンパクトなボディサイズだが荷室は広く、シートアレンジが多彩でさまざまな用途に対応できる。流通台数が少なめで、相場は高値を維持していたが、徐々に下落傾向を強めている。

多彩なバリエーションから選べる
コンパクトなボディにミニバンの機能を備え、毎日使うアシとしても理想的な選択だ。100万円台を切り、買いやすくなっているが底値になった感はなく、今後も緩やかに下がり続ける。

ミニバン的に使える小さな実力車
軽自動車ならではの扱いやすさをベースに、ミニバン的な使い勝手のよさを備えたファミリー軽の定番。人気車とあって先代型でも人気が高く、相場は大きく値崩れせずに安定している。

豪華さは高級サルーンに匹敵
トヨタのミニバン内でのフラッグシップらしく、内外装ともに高品位な素材が用いられて高級サルーンのような雰囲気が漂う。相場は上下しつつも下降しており、買いの傾向を強めている。

ママに嬉しい機能と装備が充実
居住性と実用性に秀でており、特に女性ユーザーにとって重宝する機能、装備などが充実している。ステレオカメラ方式の衝突被害軽減システムを採用した2015年以降のモデルは狙い目。

質感の高さは軽カークラス随一
2430mmのロングホイールベースを生かして広々とした室内空間を確保。後席の快適性は群を抜いており、家族用にも適している。相場は、現行型の中古車が出まわるまでは現状維持か。