自動車にかかる税金[2018.12.27 UP]

自動車の走行距離課税とは?損する人、得する人はどんな人?仕組みを解説!

自動車のメーター

毎年4月1日時点で自動車を所有している人に課せられる自動車税。これまでは、自動車の排気量(cc)に基づいて金額が決まるという仕組みでしたが、この度、政府与党による新制度導入の検討が発表されました。「走行距離課税」は、走った距離に応じて課税するという、従来とは全く異なった内容となっています。
これまでの自動車税制度とはどう変わるのか、その内容や今後の課題、導入時期などについて詳しく解説します。

この記事の目次

現在の自動車税の仕組み
今後の改正案
「走行距離課税」で損をする人・得をする人
「走行距離課税」に残される今後の課題とは
新制度はいつから適応される?

現在の自動車税の仕組み

現在、自動車を所有する人が必ず支払うことになっている「自動車税」。自動車に関連する税金の中でも、自動車重量税と並んでメインの税金となっています。全国の都道府県が管轄となるため、毎年4月1日時点で自動車を所有している人には、各都道府県から納付書が届きます。
それぞれの金額は、軽自動車であれば一律10,800円、普通車の場合はその排気量によって異なり29,500円から111,000円までとなっています。

今後の改正案

今話題となっているのが、その「自動車税」を今後「走行距離課税」に変更するという法案。政府与党によって立案された「走行距離課税」は、その名の通り自動車の走行距離に応じて課税を行うというものです。
近年話題となっている「若者の自動車離れ」で自動車の保有者が減少していることや、電気自動車の普及で排気量に応じた税収が難しくなること、ハイブリット車の増加により低燃費の車が増え長期的に見るとガソリン税の税収にも影響してくることなど、多くの要因が重なり、将来的には自動車関連の税収も大幅に減少することが予想されます。
その対策として打ち出されたのが、今回の「走行距離課税」です。「従来の課税方法では将来的に税収が減少する」という課題を抜本的に見直すべき、という声から立案されました。

「走行距離課税」で損をする人・得をする人

走行距離に応じて課税するとなると、まず大きく変わるのが電気自動車やPHV車の税金です。前述した通り、普通車であれば排気量に応じて税金がかかるため、電気自動車のようにたとえ排気量が0ccであっても「1000cc以下」に分類され、最低金額の29,500円がかかります。ガソリンを極力使用しないPHV車も同様です。
しかし、これらの車種は現状ではエコカー優遇制度により免税あるいは減税となっています。ところがもし今後「走行距離課税」に変更されることになれば、電気自動車やPHV車にも同等に税金が課せられることになります。

また、生活エリアによって大きな差が生まれるのは避けられません。通勤や日常生活などで自動車の利用が必須となっている地方在住者にとっては、これまで以上に大きな負担となる可能性があります。一方、都市部に暮らす人々にとっては朗報となることも。例えば、週末のみ自動車を利用するという人であれば、これまでの税金よりもずっと減税になる場合もあるのです。 当然これらは一般車両だけでなく、運送業界や流通業界にも大きな影響を与えることになります。
「走行距離課税」法案により将来的には税収が上がることが予想されますが、都市部に暮らす人々が得をし、それ以外の人が損をするという結果になりそうです。

「走行距離課税」に残される今後の課題とは

実際に「走行距離課税」制度を導入するとなると、前述したように多くの問題が発生することが予想されます。まず一般車両だけで考えても、すでにガソリン車、電気自動車、PHV車などの税金が一律ということに対し不公平と言う意見が挙がっています。また、物流の関連業界においてはこの増税によって多大な影響を受ける可能性が高く、それが要因となり結果的に利用料金の値上げは避けられない状態となるでしょう。
「走行距離をどのようにして把握するのか」という点も、忘れてはならない論点です。その他、都市部と地方の差など、解消しなければならない難題が多く残されています。

新制度はいつから適応される?

報道によると、「走行距離課税」について本格的に話が進められるのは2018の年末から。中長期的に課税方法の見直しを検討する方針を、12月中旬にまとめる与党税制改正大綱に盛り込む方向であると言われています。
実際の見直しは現時点では「2020年以降」と発表されていますが、未だ詳細は不明のままです。前述したように多くの問題が残る「走行距離課税」、2019年には消費税が10%になることが決まっている中で、国民の様子を見ながら検討が進められるといったところでしょう。

走行距離に応じて課税するという「走行距離課税」。未だ詳細は明らかにされていないため、自動車所有者にどれほど影響を及ぼすのかは分からないところですが、内容を掘り下げるとまだまだ多くの問題が残るようです。
現時点では2020年以降に導入されると言われていますが、世間からの「不公平」の声をどう解消するかが当面の課題となるでしょう。

  • twitter
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

グーネット SNS公式アカウント