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更新日:2017.12.14 / 掲載日:2017.11.29
顔の変貌と同時に走りをリセッティング!ランドクルーザープラドはさらに快適に!
色濃い独特の雰囲気
バックドアは右ヒンジの横開きで、リアガラスが独立して開くので使い勝手に優れている
【本記事は2013年11月にベストカーに掲載された記事となります。】クロカン4WDの王様と自他ともに認めるランクル200に対して、その弟分のプラドはちょっと影の薄い存在だが、実用性能だけを見たらいまや兄貴をしのぐ実力派。ランクル200がポルシェカイエンやレンジローバーのようなプレミアムSUVっぽい乗り方をされているのに比べ、ひと回り小柄で質実剛健なイメージが硬派の4WD乗りを惹きつけている。実際、久々に試乗するプラドはドアを開けて運転席に乗り込むところからして、軟派なシティSUVとはひと味違うゴツッと男っぽい雰囲気。強靭なセパレートフレームの上に乗せられたボディは見かけ以上にフロアが高く、ヨッコラショと身体を持ち上げるのが要領。クロカン4WD独特の雰囲気が色濃い。
走行性能はほぼ変わりなし
3955cc、V6DOHCは276ps/38.8kgmのスペックでJC08モード燃費は7.9km/L
今回のプラドのマイチェンは、外観のフェイスリフトや細かい装備の変更がメインで、走行性能に関わる部分はほとんど変わっていない。試乗車のエンジンはGR系V6の4L版である1GR-FE。2.2トン近い車重に対応して、5600rpmで276psを発揮するトルク型の特性を備えている。このエンジン、5ATとのマッチングもよく、4.6L、V8のランクル200と比べても遜色ない力強いドライバビリティ。下位グレードとして2.7L、直4を搭載したモデルも用意されているが、やっぱりお似合いなのは4L、V6のほう。ちなみにJC08燃費は7.9km/Lと、これまた男らしい数字。この種のクルマに燃費を期待しちゃダメだけど、本当に使い倒そうと思ったらやっぱり「ディーゼルが欲しいよなぁ」というのが本音。トヨタもポスト新長期をクリアするディーゼルを出してほしいものだ。
快適さは高級サルーン並み
クルマに乗り込めば、快適性は抜群。インパネや操作系は使いやすさと質感を兼ね備えている
今回の試乗は横浜の市街地だったから、プラドが誇る悪路性能はまったく試すことができなかったのだが、感心したのは日常的な使い勝手が意外にいいこと。前述のとおりフロアは高いが、乗り込んでしまえば快適性は高級サルーン並みといっても大袈裟じゃない。操舵に対する反応は緩慢だが、ボディの動きがゆっくりしているから乗り心地も良好。重量級のクルマならではのゆったりした雰囲気は街中でも意外なくらい気持ちイイ。ユーティリティ面では、電動で収納される3列目シートを畳めばラゲッジスペースは充分。バックドアは横開きだが、リアガラスが独立して開くから小物の出し入れにも不自由しない。
予想以上に高い実用性・快適性
ランクル200に比べ、全長で約20cm、全幅で約10cm小さいボディは、街中でもなんとか手に負えそうなサイズ。とりあえず燃費のことさえ考えなければ、実用性、快適性とも予想以上に高いのにあらためて驚いた。北海道や長野など雪国に住んでいたら、このクルマの約500万円という価格は決して割高には感じないと思いましたね。