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更新日:2017.12.14 / 掲載日:2017.11.30

ミラージュ鮮やかに復活 三菱ミラージュがタイ生産となって復活!

モンテを走ったミラージュ

1978年 初代ミラージュ三菱初のFF車:『未知との遭遇』とのタイアップや『ミラージュボウル』の開催など話題作りもあって大注目 販売台数約35万台

1978年 初代ミラージュ三菱初のFF車:『未知との遭遇』とのタイアップや『ミラージュボウル』の開催など話題作りもあって大注目 販売台数約35万台

【本記事は2012年9月にベストカーに掲載された記事となります。】■モンテを走ったミラージュミラージュといえば(編)カツマタが思い出すのが1980年WRCモンテカルロを走った山内伸弥アドバン号。(編)もプライベートでパルサーに乗って挑戦していたがどちらもリタイア。しかし、同じSSでとは運命共同体。その時のミラージュの速さはSSで参加200台中25位前後のタイムを連発!!「驚異的だった」と(編)も振り返る。歴代で考えると、軽快でスポーティがミラージュの印象だ。その山内伸弥さんに新型ミラージュの印象を伺うと、「軽いというのがいいね。モンテを走った初代も非力だったけど、軽いぶん速かった。99万8000円のEグレードにMTがあれば、モータースポーツに使えるから、ぜひ追加してほしい。ちょうど86のRCようにね」とエールを送ってくれた。

フィットHVを凌ぐ燃費

1995年 5代目ミラージュサイボーグZRは175ps:5代目の売りはコストパフォーマンス。なかでも最廉価のMは1.3L 5MTで92万8000円だった 販売台数約11万台

1995年 5代目ミラージュサイボーグZRは175ps:5代目の売りはコストパフォーマンス。なかでも最廉価のMは1.3L 5MTで92万8000円だった 販売台数約11万台

■フィットHVを凌ぐ燃費初代ミラージュには副変速機付きで4×2の8速にもなるミッションが装着され、異彩を放った。さらに5代目にはリッター109psのスポーツ仕様があったりと、それぞれ強力な武器を持ったが、最新のミラージュの武器はJC08モードで27.2km/Lという燃費。左の表にあるようにアクアにはかなわないが、フィットハイブリッドを上回る低燃費を実現。これによって廉価版のEグレード以外はエコカー減税によって免税の措置が受けられる。非ハイブリッド系のコンパクトカーとしてはデミオのSKYACTIVに続き2台目だ。アイドリングストップAS&Gが付く売れ筋の中間グレードMは118万8000円で諸費用込み145万円ほど、キーレスオペレーションやオートライトコントロールの付く最上級グレードG128万8000円でも諸費用込み156万円ほどで手に入るから、N BOXやタントといった値段が高めの軽自動車よりも安いと断言できる。

タイ製ミラージュの品質は?

6対4の分割可倒式シートだが、ダイブダウンではなく段差ができてしまうのが残念

6対4の分割可倒式シートだが、ダイブダウンではなく段差ができてしまうのが残念

■タイ製ミラージュの品質は?実際その品質はどうなのか? ちょっと「意地悪な目」で細部を覗き込んでみた。まずはリアハッチゲートを開けて荷室を見る。ふむふむ……。荷室のカーペットはずいぶんとペラペラだ。めくり上げると薄いボードが一枚。下にはタイヤはなく、パンク修理材がセットされている。ちなみに、下地処理だけの鉄板むき出し。しかし、岩田達グローバルスモールプロジェクト推進本部担当部長によれば、「これは何よりコストを落とすための設計で、日本の工場で作っても同じ仕上げになります」とコストダウンを隠す様子もない。そのいっぽうで、3種類の高張力鋼板を採用、普通鋼板と上手に組み合わせ、870kgという軽量化に成功していて、お金をかけるところにはかけているのだ。リアシートは6対4分割可倒式だが、荷室フロアと倒したリアシートの背もたれ部に段差ができ、ダイブダウンがほしいところだ。このあたりは、ユーティリティ重視のフィットなどにはかなわないが、1Lと排気量も小さく、サイズも小さいミラージュは、価格勝負、コストダウンに成功したと、考えるべきなのかもしれない。

1LMIVECエンジン

1L MIVECエンジンは最高出力64ps、最大トルク8.7kgmとスペックは低いが、乗りやすく燃費に振ったセッティングだ

1L MIVECエンジンは最高出力64ps、最大トルク8.7kgmとスペックは低いが、乗りやすく燃費に振ったセッティングだ

さて気になる1LMIVECエンジンは始動させた時に3気筒特有の振動を感じさせない。再び岩田さんに聞くと、「日本仕様は1L、タイ仕様では1.2Lですが、エンジンはすべて3気筒です。開発当初は4気筒という声もありましたが、3気に絞ったことで、音振に有利な搭載方法やマウントの材質、エンジンベイの形状などを作り上げることができたんです」と話してくれた。では、実際の走りはどうか? プロトタイプに乗った国沢光宏氏によると、「予想外に走りは元気がいい。軽自動車なみに軽い870kgの車重のためだと思う。最近流行の副変速機付きCVTを採用し、ギアレシオをワイドに設定できるため、スタート時は低いギア比を選択でき、元気のいい走りに貢献している」と評価している。久しぶりに復活したミラージュ、これまでのミラージュは走りのほうに目が行きがちだったが、ニューミラージュはトコトンベーシックな性能で勝負するモデル。地味だけど飽きない実力車だ。益子社長は今後セダンやHV、EVの展開を明言し、興味はつきないところだが、やっぱりモータースポーツに復帰し三菱ファンの溜飲を下げてほしい。

三菱自動車はすごかった 栄光のコンパクトカーHISTORYを振り返る

三菱自動車はすごかった 栄光のコンパクトカーHISTORYを振り返る

三菱自動車はすごかった 栄光のコンパクトカーHISTORYを振り返る

三菱自動車はすごかった 栄光のコンパクトカーHISTORYを振り返る■三菱の2大モデルミラージュとコルト1955年に発表された国民車構想に応えるカタチで三菱自動車の前身、三菱重工の戦後初の乗用車として開発されたのが1960年誕生の三菱500だった。RRのレイアウトで4輪独立懸架、ラック&ピニオンのステアリング、モノコックボディとさすが零戦を生んだ三菱重工だといわれた。2年後に誕生したコルト600はコラムシフトやラジオを標準装備という気鋭のモデルだった。コルト600に続いて誕生したコルト800は水冷2ストローク3気筒の843ccで、FRを採用。何より日本初のファストバックスタイルが新鮮だった。1968年には4ドアハッチバックとなり、4ストロークエンジンとなった1000F/1100Fに継承されていく。そして1978年トヨタ、日産に続く第3位を確保するためにカープラザ店の展開とあわせて投入されたのが、三菱初のFF、ミラージュだった。当時の日本車にない斬新なエクステリアと追加された1.4Lターボによって大人気のモデルになった。マニュアルミッションの4速×2速の8速も驚かせた。2代目のミラージュはエリマキトカゲのCMで大人気。1984年には月販台数で見事1位に輝いた月もあった。ワンメイクレースの『ミラージュカップ』が始まったのはこのモデル、1985年のことだった。バブル景気のなか誕生した3代目は女性を意識した「ファビオ」やクラストップの動力性能をもつDOHCターボ搭載の「サイボーグ」など幅広いラインアップを誇った。4代目は曲線を生かしたスタイルに変更され、内外装の品質にこだわリ、ライバルと差別化。サイボーグRは1.6Lで175psを発生した。5代目はプレーンな印象でミラージュディンゴを追加したが、’02年製造中止でミラージュの名がここで途切れる。’02年ダイムラー・クライスラーと共同開発のコルトが誕生。’04年にコルトプラスが追加されるなど改良を続け、今年まで10年の長きにわたって販売された。なかでも注目はラリーアートバージョンRで三菱のコンパクトを代表するスポーツモデルだった。そして10年ぶりにミラージュが復活。6代目は栄光を再びつかむか、注目だ。

空力の工夫

軽量化とともに空力をとことんつきつめたスタイルなのだ

軽量化とともに空力をとことんつきつめたスタイルなのだ

軽量化に加え、空力の工夫が27.2km/Lを可能にした軽量化に加え、CD値はハッチバック車としては異例の0.27を実現。フロント、リアバンパーともにエアロコーナー化したほか、ルーフエンド中央とサイドを異なる角度で落とし込み、空力性能を向上させている。またバンパーやグリルの開口部は機能を損なわないギリギリのサイズまで小さくしていて、Eグレード以外ではフロア下にも整流パーツをおごっている。

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グーネットマガジン編集部

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1977年の中古車情報誌GOOの創刊以来、中古車関連記事・最新ニュース・人気車の試乗インプレなど様々な記事を制作している、中古車に関してのプロ集団です。
グーネットでは軽自動車から高級輸入車まで中古車購入に関する、おすすめの情報を幅広く掲載しておりますので、皆さまの中古車の選び方や購入に関する不安を長年の実績や知見で解消していきたいと考えております。

また、最新情報としてトヨタなどのメーカー発表やBMWなどの海外メーカーのプレス発表を翻訳してお届けします。
誌面が主の時代から培った、豊富な中古車情報や中古車購入の知識・車そのものの知見を活かして、皆さまの快適なカーライフをサポートさせて頂きます。

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