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更新日:2017.12.14 / 掲載日:2017.12.03

VWゴルフ「標準の17インチモデルでも充分GTIらしさが感じられる」

どれをとっても世界の頂点に立つFFスポーツの実力

時代の流れか、全長、全幅とも初代モデルに比べると1割以上大柄になったが、そのキャラクター、鋭い走り味はなんら変わるところはない

時代の流れか、全長、全幅とも初代モデルに比べると1割以上大柄になったが、そのキャラクター、鋭い走り味はなんら変わるところはない

【本記事は2009年9月にベストカーに掲載された記事となります。】僕が初めてこのゴルフGTIに出会ったのは‘77年くらいだったと思う。初代GTIが誕生した翌年、環八にあった輸入業者が2台ほど日本に持ち込んだ。そのうちの1台に、当時日本のトップドライバーだった長谷見昌弘選手が乗って印象を聞くという企画の時だった。長谷見さんは当時日産のFF車の開発も行なっていて、初代ゴルフGTIに乗った後、しきりにその完成度の高さに感心し、どうして日本のFFスポーツ車で、このチューニングができないのか、悔しがっていたものだ。当然、僕も試させてもらったが、ピックアップのいいエンジン、しなやかなハンドリング、そして強烈なブレーキ、どれをとっても世界の頂点に立つFFスポーツの実力に驚いたものだった。

最新の6代目ゴルフGTI

アダプティブシャシーコントロール“DCC”を装着しようと思うと、自動的に18インチタイヤ仕様になる。サスは当然GTI専用のもの

アダプティブシャシーコントロール“DCC”を装着しようと思うと、自動的に18インチタイヤ仕様になる。サスは当然GTI専用のもの

2代目GTIのDOHCモデルを自分でも購入し、その魅力を堪能してきたのだけれど、その後しばらくはファミリー向けのクルマを選んできていた。それが5代目ゴルフGTIで、あの初代ゴルフGTIと同じような衝撃を受け、再び愛車とした。そういう経緯もあって、ことゴルフGTIに関しては見る目が厳しい、と自分では思っている。そして今回、本国から数カ月遅れで最新の6代目ゴルフGTIが9月から正式に日本で販売される。その導入を前に、日本の道で試乗してみた。

驚くほどの乗り心地のよさ

赤のステッチが入れられた専用ステアリングや、専用レザーシフトノブがスポーツマインドをかき立てる。ステアリングには「GTI」のエンブレムが配される

赤のステッチが入れられた専用ステアリングや、専用レザーシフトノブがスポーツマインドをかき立てる。ステアリングには「GTI」のエンブレムが配される

まずはゴルフとして初採用されたアダプティブシャシーコントロールDCCを装備する白いボディのGTIに乗った。伝統の赤いラインがグリルに配され、フロントバンパーも4月に登場したオリジナルモデルと異なる。このDCCは21万円のオプションで、18インチタイヤとセットで装備される。電子制御でコンフォート、ノーマル、スポーツの3つのモードを選べるもので、ダンパーの減衰力や電動パワステの特性を変化させるメカニズム。それにより、コンフォートでは驚くほどの乗り心地のよさを見せる。それはとても225/40R18サイズの偏平タイヤを履いているとは思えないほど。シフト前方のスイッチでノーマルに切り替えてみても、ソフトな感じは変わらず、やや硬くなったというレベルで、実用走行はコンフォートで充分だと思われた。

ボディがやや大きくなったにもかかわらずより軽い印象

211ps/28.6kgmを発生する2Lターボエンジン。6速DSGとの組み合わせで、最高速度は238km/h

211ps/28.6kgmを発生する2Lターボエンジン。6速DSGとの組み合わせで、最高速度は238km/h

ところがスポーツではこれがシャキッとして、まさに走りのパフォーマンスを存分に味わえる。ロールもずっと抑えられ、無敵のスポーツ走行を楽しめるのだが、これにはこの6代目から与えられる新しい2Rターボユニットによるところも大。200psから211psへ引き上げられた直噴ガソリンターボのフィーリングは先代と大きく変わるところはない。6速のDSGもシフトアップのたびに、“スパッ、スパッ”と切れのいい音を発しながら軽快な走りを披露してくれる。ただ、やはり11psの向上ぶんは、軽快さが増した感じで、トータルとしてボディがやや大きくなったにもかかわらずより軽い印象を受ける。

まさに“GTI”の本領はここにあり

またDCCのない17インチモデルは、そのハンドリング、軽快さからいって、まさに“GTI”の本領はここにあり、というほどの高いレベルの走りを味わえる。しなやかなロール、18インチに比べるとゴツゴツした感じはあるものの、シャープなハンドリングで、標準の17インチタイヤ装着のほうが、GTIらしいと思えた。上質な走り心地を望むなら、DCCをオプションで選べばいい。だけど、366万円ということを考えると、標準モデルにナビの29万4000円を加えるだけで充分という気がした。

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グーネットマガジン編集部

ライタープロフィール

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1977年の中古車情報誌GOOの創刊以来、中古車関連記事・最新ニュース・人気車の試乗インプレなど様々な記事を制作している、中古車に関してのプロ集団です。
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また、最新情報としてトヨタなどのメーカー発表やBMWなどの海外メーカーのプレス発表を翻訳してお届けします。
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