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更新日:2018.11.25 / 掲載日:2017.12.20

ONE MAKE MARKET RESEARCH HONDA N BOX Series

HONDA N BOX Series

先代 (2011年~2017年)

N BOXは「軽自動車事業を立て直す」という意気込みで作られた意欲作。ライバルを超えた巧みなパッケージングをはじめとする人気の理由を探ろう。

  • 主要諸元 2011年式 ホンダ N BOXカスタム G Lパッケージ(CVT)

    HONDA N BOX

    ※写真はホンダ N BOXカスタム G Lパッケージ(2011年)

  • 主要諸元 2011年式 ホンダ N BOXカスタム G Lパッケージ(CVT)

    全長×全幅×全高 3395×1475×1780mm
    ホイールベース 2520mm
    トレッド前/後 1305/1305mm
    車両重量 960kg
    総排気量 658cc
    エンジン 直3DOHC
    最高出力 58ps/7300rpm
    最大トルク 6.6kgm/3500rpm
    JC08モード燃費 22.0km/
    サスペンション前/後 ストラット/車軸式
    ブレーキ前/後 ディスク/ドラム
    タイヤ前後 155/65R14

ライバルを超える居住性に荷室の広さも人気の理由

N BOXはいま、日本でもっとも売れている乗用車だ。その人気は先代モデルから始まったのだが、どうしてそこまで人気を集めているのだろうか?その理由を知れば、N BOXの魅力が理解できるはずだ。
軽自動車だから経済性に優れているし室内が広い、というのは前提となる理由ではある。ゆったりと足を伸ばして座れて開放感あふれる後席はたしかに大きな魅力だ。しかしそれはライバルのダイハツタントスズキ・スペーシア、そして三菱eKスペースやデイズシリーズである日産デイズルークスも同様。N BOXの室内はライバル勢よりもわずかに広いが、決定的な差というほどでもない。
果たしてそれらライバルに勝っている部分はどこか?まずいえるのは巧みなパッケージングだ。たとえば後席スライドを最後部にしたときに、N BOXはライバルに対して荷室がもっとも広い。その状態で灯油を入れるポリタンクが4個積めるのはN BOXだけだ。
また、後席をワンタッチで床下格納できるのもN BOXだけで便利。
あとデザインにも理由がありそう。ライバルの標準車は女性向きのデザインで似合う男性は少ないが、N BOXなら標準車でも問題ない。ファミリーカーとして購入する場合、ここは大切なポイントである。

ライフスタイルで選べる3タイプのボディ MY N BOX

daily

icon N BOX エヌボックス

  • 万人向けのベーシック仕様

    N BOX

    N BOXの基本となるモデル。軽自動車の中でも背が高くて室内スペースの広いスーパーハイトワゴンと呼ばれるジャンルで、居住スペースの広さはライバル中ナンバーワン。内外装の仕立ては「標準」と「カスタム」が選べる。

  • N BOX

中古車参考価格帯:70万円~170万円(11年~17年 ※全グレード)

  • N BOX

  • 低床フロアと後席スライドドアの採用で乗り降りも楽々だ。スライドドアは電動開閉機能も設定されている。

universal

icon N BOX+ エヌボックス・プラス

  • 荷室の広さを重視 趣味人にオススメ

    N BOX+

    荷室の床を低く設計し、後席の取り付け位置を前方に移動することで荷室の奥行きも拡大。通常のN BOXに比べて広げた荷室が特徴だ。キャンプに出掛けるなどアクティブな人に最適で、自転車などを積みやすくするスロープも用意。

  • N BOX+

中古車参考価格帯:70万円~170万円(12年~17年 ※全グレード)

  • N BOX+

  • 低い床で奥行きもあるから荷物をたくさん積載できる。キャンプなどアクティブな趣味を持つひとに最適だ。

fun

icon N BOX SLASH エヌボックス・スラッシュ

  • 屋根を低くしたN BOXの個性派

    エヌボックス・スラッシュ

    「ファンキー」を合言葉に開発がおこなわれた個性派。天井を低くし、スライドドアをやめてヒンジドア化したN BOXの突然変異種だ。天井が低いといっても“ゆとり”がなくなっただけで実用上困ることはなく、後席も快適。

  • エヌボックス・スラッシュ

中古車参考価格帯:100万円~180万円(15年~17年 ※全グレード)

INTERIOR インテリア

広くて実用的。高級セダンを超える後席空間が自慢

N BOXなどスーパーハイトワゴンクラスは高い天井を活かした開放感あふれる居住スペースが自慢。シートに座って手を上に伸ばしても届かないほど天井が高く、頭上にゆとりがある。後席はどれも広いが、なかでもN BOXは足元のゆとりが一歩リード。その広さは、足を前に伸ばしても、やっと前席に届くか届かないかというほどのレベルでゆとりを実感できる。

  • INTERIOR インテリア

    ※写真はホンダ N BOX G Lパッケージ(2011年)

  • INTERIOR インテリア

  • INTERIOR インテリア

  • INTERIOR インテリア

  • INTERIOR インテリア

  • INTERIOR インテリア

フロントシートは座面が左右つながったベンチ式。可変式のセンターアームレストで左右を仕切ることもできる。リヤシートは左右独立でリクライニングが可能。前期型は前後位置固定だが後期型はスライドを備える。

MECHANISM メカニズム

実用性のために凝った設計

車体骨格もエンジンもN BOXにあわせて新設計。メカニズムの特徴はパッケージングを最優先に考えていることで、たとえばエンジンは室内長を広げるために前後を短く設計。通常は後席の下に置くガソリンタンクもシート格納時の床を低くするために前席下に搭載している。

  • engine

    engine

    燃費に優れる自然吸気エンジンと加速が力強いターボエンジンを用意。「カスタム」だけでなく標準車でもターボを選択可能だ。

  • engine

  • chassis

    chassis

    ガソリンタンクを前席下に組み込んだ「センタータンクレイアウト」が特徴。床を低く設計でき、室内の広さや後席格納性の高さに貢献している。

  • chassis

  • transmission

    transmission

    継ぎ目(変速ショック)のないスムーズな加速で同乗者の快適性を高め、燃費の向上にも大きく貢献する無段変速機(CVT)を全車に搭載。

  • transmission

welfare

N BOX+には福祉車両「車いす仕様車」も設定

スロープで車いすを簡単に載せられるのが特徴。このタイプは通常だと車体の大改造が必要で価格も高くなるが、N BOX+は荷室床が低く車いす仕様への改造が最小限だから価格も抑えてある。

  • 車いす仕様車

  • 車いす仕様車

    後席はなく、後席位置へ車いすを固定し一緒に移動できる。低い床と広い室内を有効活用した1台だ。

※すべての価格は参考価格です。
※中古車参考価格はすべてグーネット2017年11月調べ。

HONDA N BOX Series

MODEL HISTORY モデルヒストリー

  • 2011年11月 N BOXを発表

    2011年11月 N BOXを発表

    ホンダ初となるスーパーハイトワゴンの軽自動車。プレーンな外装に明るい内装を組み合わせた標準タイプ(手前)とエアロ外装に黒内装を組み合わせた「カスタム」を設定。

  • 2011年11月 N BOXを発表

  • 2012年7月 N BOX+を発表

    2012年7月 N BOX+を発表

    荷室を拡大した実用性重視の派生モデル「N BOX+」がデビュー。こちらも内外装仕様は標準タイプと「カスタム」が選択可能だ。屋根を塗り分けた2トーンカラーも用意。

  • 2012年7月 N BOX+を発表

2012年12月 N BOXシリーズを一部改良

自然吸気エンジン車は効率を高めて燃費を向上。急ブレーキ時にハザードランプを自動点灯する機能を搭載したほか、各グレードそれぞれ装備が追加されている。

2013年12月 N BOXシリーズを一部改良

低速域用の自動ブレーキが新設定され、カーテンエアバッグやサイドエアバッグとセットでオプション設定。自然吸気エンジンもターボエンジンも高効率化し燃費が向上した。

  • 2014年12月 N BOX SLASHを発表

    2014年12月 N BOX SLASHを発表

    “第3のN BOX”として加わった個性派モデル。電動パーキングブレーキやアシスト量切り替え式のパワーステアリングなど通常のN BOXにはない仕掛けも採用している。

  • 2014年12月 N BOX SLASHを発表

  • 2015年2月 N BOXとN BOX+をマイナーチェンジ

    2015年2月 N BOXとN BOX+をマイナーチェンジ

    従来は固定式だったリヤシートがスライド式に進化。実用性は大幅に高まった。リヤドアのロールサンシェードやスーパーUVカットガラスなど快適装備がさらに充実した。

  • 2015年2月 N BOXとN BOX+をマイナーチェンジ

2015年11月 N BOXとN BOX+を一部改良

紫外線約99%カット・赤外線軽減のガラスを全窓に採用した「360°スーパーUV・IRカットパッケージ」を「G」を除く全タイプに装備。ボディカラーの変更もおこなう。

2016年9月 N BOX SLASHを一部改良

内装のコーディネートを選べるインテリアパッケージに「トレッキングスタイル」を追加。「360°スーパーUV・IRカットパッケージ」や充電用USB端子も設定した。

MARKET DATA マーケットデータ

膨大な物件から自分好みの1台を探すことが可能

N BOXは中古車物件が非常に豊富なのが魅力。とくに未使用車の割合がほかのモデルと比べて多い傾向にあり、コンディション良好なクルマを手ごろな価格で入手可能。初期型のモデルは100万円以下の物件が大半なので、とくにオススメ。グレード別に見るとカスタム系も豊富で、幅広いグレードから選ぶことが可能。

  • 年式

    年 式
    デビュー翌年の物件がもっとも多く、全体の25%。一方、2017年式の未使用車も非常に多く流通しているのがN BOXの特徴である。

  • 走行距離

    走行距離
    未使用車や極端に走行距離が少ないモデルが市場に大量に出回っている。1万km未満の物件が全体の半分を占め、買いやすい状況だ。

  • モデル別

  • モデル別
    「プラス」や「スラッシュ」は標準のN BOXと比べると少ないものの、シリーズ全体のボリュームが極めて大きいため、十分な数がある。

グレード×年式別相場(先代 N BOX)

2012年2013年2014年2015年2016年2017年
G86万円92万円95万円104万円116万円118万円
Gターボ115万円110万円118万円130万円140万円144万円
カスタムG98万円109万円124万円140万円139万円143万円
カスタムGターボ117万円123万円134万円141万円150万円159万円

走行距離×年式別相場(先代 N BOX)

2012年2013年2014年2015年2016年2017年
3万km未満98万円107万円113万円120万円128万円131万円
3万km~5万km94万円102万円107万円112万円98万円
5万km以上81万円86万円90万円94万円95万円

グレード×年式別相場(先代 N BOX+)

2012年2013年2014年2015年2016年2017年
G93万円100万円115万円124万円134万円140万円
Gターボ96万円110万円122万円
カスタムG104万円115万円131万円139万円152万円
カスタムGターボ114万円113万円128万円132万円137万円

走行距離×年式別相場(先代 N BOX+)

2012年2013年2014年2015年2016年2017年
3万km未満116万円125万円132万円142万円144万円
3万km~5万km112万円111万円138万円121万円
5万km以上96万円98万円113万円110万円

グレード×年式別相場(先代 N BOX SLASH)

2015年2016年2017年
G122万円135万円139万円
Gターボ133万円137万円135万円
X141万円143万円148万円
Xターボ142万円145万円

走行距離×年式別相場(先代 N BOX SLASH)

2015年2016年2017年
3万km未満137万円140万円139万円
3万km~5万km129万円132万円
5万km以上133万円

編集部イチオシ!

買いのグレードはどれ?

  • N BOXを選ぶなら・・・

    カスタム Gターボ

    ⇒カスタム Gターボ
    物件数が標準のN BOXよりも多く、スタイリッシュなカスタム系はリセールも高くオススメ。NAとターボの価格差がないので後者が魅力。

  • カスタム Gターボ

  • N BOX+を選ぶなら・・・

    Gターボ

    ⇒Gターボ
    ホビーとしての使い勝手を追求するなら、標準フェイスがマッチする。カスタム系のほうが物件が少ないのも理由。エンジンはターボ一択。

  • Gターボ

  • N BOX SLASHを選ぶなら・・・

    Gターボ

    ⇒Gターボ
    G系とX系の違いは、サウンドマッピング装備の差。オーディオにこだわらなければ、価格の安いG系がオススメ。パワフルなターボが◎。

  • Gターボ

自動車ジャーナリスト 工藤貴宏の ホンダ N BOX の GOOD と BAD

  • 自動車ジャーナリスト 工藤貴宏

GOOD

ライバルを凌駕する巧みな仕掛けの数々

ライバル以上に広い室内スペースを確保したうえで荷室もクラスナンバーワンの広さを誇るなど巧みなパッケージングが素晴らしい。軽というかぎられた車体サイズのなかで、ライバルより広い室内空間を備えるのは見事としか言いようがない。そのうえワンタッチで畳めて低い床面になる格納性の高い後席など巧みな仕掛けも魅力的だ。

BAD

前期型モデルは後席スライドがない

数少ないウィークポイントのひとつが、ライバルと違い前後スライドしないリヤシート。荷室を拡大したい際に不便だ。ただし2015年2月以降のモデルはリヤシートスライドが採用され、欠点は解消されている。それ以外に大きな不満が見当たらないのがN BOXの凄さ。強いていえば、人気過ぎて街で見かける機会が多すぎるくらい。

ユーザー口コミレビュー

スタイル重視で実用性を犠牲にしていると思っていたが、想像以上に実用的なクルマ。内装の質感もよいと思う。エンジンやサスペンションも標準のN BOXから改良されていると感じられる。
総合評価:4.5/5.0(N BOX SLASH)
ドライバー歴:14年
グレード:X

車いすを利用しているひとを送迎するために購入。車いす搬入の際、ウインチ動作は慣れないと操作ミスが多いですが、それ以外はとくに不満はありません。室内の広さも大きなアピールポイント。
総合評価:4.1/5.0(N BOX+)
ドライバー歴:20年
グレード:G Lパッケージ

燃費がよく、軽自動車のわりに乗車空間が広いのが気に入ってます。あと軽自動車だから維持費が安い。混雑した道での取りまわしがよく、乗りやすいクルマ。NAエンジンは加速がやや不満です。
総合評価:3.9/5.0(N BOX)
ドライバー歴:26年
グレード:G Lパッケージ

※口コミレビューは、グーネットに投稿されたものを一部抜粋・改変して記載しています。総合評価は5点満点。


※すべての価格は参考価格です。
※中古車参考価格はすべてグーネット2017年11月調べ。

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グーネットマガジン編集部

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1977年の中古車情報誌GOOの創刊以来、中古車関連記事・最新ニュース・人気車の試乗インプレなど様々な記事を制作している、中古車に関してのプロ集団です。
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また、最新情報としてトヨタなどのメーカー発表やBMWなどの海外メーカーのプレス発表を翻訳してお届けします。
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