自動車保険Q&A:保険未加入で事故を起こすと
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保険未加入で事故を起こすと
自動車任意保険に加入することはドライバーにとって常識です、とGooではつねに述べてきました。しかし、現実には任意保険未加入のクルマはあるし、おっかないことに無保険のクルマすら走っています。おもに、車検切れなどで自賠責保険の更新がされていないケースが多いようです。今、あなたの横を走っているクルマがこんな無謀なドライバーだとしたら。今回は自賠責保険の補償内容と、無保険の場合の罰則についてお話ししましょう。
Q1 クルマ購入時に加入した自賠責保険だけじゃダメなの?
A1 自賠責保険の補償は被害者救済のみ 補償限度額も3000万円が上限です
   下の表にもあるように、自賠責保険でカバーできるのは被害者の死傷に対してのみで、物的な損害に対しては何ひとつ補償されません。もちろん、加害者側にはいかなる補償もされないので、クルマの修理代はもちろんケガや死亡に対する補償は何もないのです。 また、自賠責保険の制度ができたのは今から47年も前のことで、その補償内容はおよそ現状に則したモノではありません。対人賠償額が2億円を超えるものも常識となっている今、自賠責保険の見直しもされようとしていますが、十分とはいえないでしょう。対人・対物賠償は「無制限」が常識といわれるようになった今、自賠責のみなんて、自分の人生を捨てているみたいなものですよ。


任意保険の6つの担保種目と限度額 自賠責保険の補償範囲と限度額
(種類) (支払金額)
(1)対人賠償保険
自動車事故により、他人を死傷させて法律上の 賠償責任を負ったときの保険。
自賠責超過分が保険金額を限度に、過失割合に応じて支払われる。
(2)対物賠償保険
他人の財産物(クルマ、電柱、塀など)に損害を 与えた場合に支払われる保険。
相手の損失額に過失割合を かけて免責をひいた額が保 険金額を限度に支払われる。
(3)搭乗者傷害保険
契約車両に乗っている人(運転者、同乗者)が事 故により死傷した場合に支払われる保険。
保険金額を限度に過失割合 に関係なく支払われる。
(4)無保険車傷害保険
保険に未加入で賠償能力のない相手により死亡 または後遺傷害の残ったときの保険。
1名あたり加入している対 人賠償保険の金額を限度に支払われる。
(5)自損事故保険
自分自身の運転で死傷、または後遺傷害が残っ たときに自分自身・搭乗者に支払われる保険。
1500万円を限度に保険金が 支払われる。
(6)車両保険
自分のクルマが事故で破損したときに修理費用 が支払われる保険。3タイプに分かれる。
保険金額を限度に損害額か ら免責を差し引いた額が支払われる。

【死亡事故の場合】

被害者が死亡した場合と後遺障害による、損失利益、葬儀費、慰謝料など が3000万円を上限に支払われる。
【傷害事故の場合】

被害者がけがをしたことによる治療 費と慰謝料、休業損害が120万円を上限に支払われる。
任意保険はおろか自賠責も未加入だとどうなる?
恐怖の「無保険車状態」というわけですね。自賠責保険は任意保険のように「更新のご案内」は来ません。車検は自賠責保険の更新という意味でも大事な節目ということです。 自賠責の有効期限切れは、6カ月以下の懲役または5万円以下の罰金が科せられ、違反点数は6点で一発免停です。自賠責保険証明書を積んでいないだけでも1万円以下の罰金です。もっとも、無保険状態での事故を考えると甘い気もしますが。あらゆる保険に未加入ということは、事故った場合のすべての損害賠償は加害者側の自己負担で、ということになります。