オイル交換
更新日:2018.08.29 / 掲載日:2018.08.29

エンジンオイルの乳化原因と対策

油と水分が混ざり合うと白く濁った液体の塊となります。これを乳化と言い、マヨネーズやドレッシングなどはこの現象が大いに活用されています。しかし、この現象は食品だけでなく「油」と「水」があればエンジンオイルだって乳化してしまうのです。オイルキャップに乳化したオイルが付着するエンジンオイルの乳化は避ける事ができるのでしょうか?

エンジンオイルが乳化する理由

エンジンオイルに水分が混入するとエンジンオイルが乳化して、オイルキャップの裏側に白く濁った塊が付いてきます。エンジンオイルが乳化する原因は以下の事が考えられます。



結露が原因の場合

冬場の乳化に多いケースの一つが「結露による乳化」です。エンジン内に入り込んだ気体に含まれれる水分が、エンジン内で結露してしまいます。その結露水がオイルパンの底にたまると乳化する油の量も増えていきます。エンジンが暖かい季節には乳化する油は見られず、冬場にチョイ乗りする人によく見られる現象でもあります。

エンジン内部の部品を破損した場合

通常、オイル通路と冷却水の水路は完全に分離されているので混ざる事はないが、エンジン内部の一部の部品が破損し、オイルタンクに冷却水が入り込むと、オイルが乳化してしまうケースがあります。この場合、オイルタンクに水が入るだけでなく、ラジエータータンクにオイルが入り混んでしまうので、オイルが全体的に乳化する事になります。

乳化したオイルのまま走行するのは危険

オイルが乳化した状態で走行するとどうなるのでしょうか?基本的にオイルの役割はエンジン内を潤滑して金属部品の摩擦を抑える事です。乳化したオイルを使用したままだと、部品の劣化に繋がるだけではなく、正常な潤滑性能ができないのでエンジントラブルを起こす危険性が高まります。オイル全体が乳化してしまうと、オーバーホールしないと修復できないため、乳化したままで走行を続けるのはデメリットしかありません。

エンジンオイルが乳化した場合の対処法

以前は水とオイルは混ざり合う事はなく完全分離するように設計されていましたが、最近は水が入り込んだ場合にあえて乳化するような「安定乳化設計」になっています。オイルが乳化することで、水とオイルが混ざり合った状態でもある程度の潤滑性能を発揮してくれる事になりますが、これはあくまでもその場での急なエンジントラブルを避ける為の設計であり、良い事ではありません。車にとってもベストな状態ではないので、エンジンオイルが乳化したら速やかに修理工場へ持っていくか、ロードサービスなどを利用してレッカーしてもらいましょう。

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グーネットピット編集部

ライタープロフィール

グーネットピット編集部

車検・点検、オイル交換、修理・塗装・板金、パーツ持ち込み取り付けなどのメンテナンス記事を制作している、
自動車整備に関するプロ集団です。愛車の整備の仕方にお困りの方々の手助けになれればと考えています。

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