新型車比較・ライバル車対決
更新日:2024.03.28 / 掲載日:2024.02.29

最新ミニバン神セブン一斉比較!〜シエンタからアルファードまで〜

最新ミニバン見くらべカタログ

ファミリーカーの定番といえばミニバンだ。
3列シートを備え多人数乗車が可能で、
主流の背の高いワンボックス型は見晴らしの良さや積載性、
スライドドアによる乗降性などなど、その多様途性はピカイチ。
根強い人気のあるカテゴリーだけに、サイズや個性も様々なモデルが揃う。
SクラスからLクラスまで、実力モデルを横並びで見ていこう。

●文:渡辺陽一郎

コンセプト&プロフィール

TOYOTA シエンタ【Sサイズ】

●価格:195万~310万8000円 ●発表年月(最新改良):’22年8月(未実施)

扱いやすいサイズで設計&装備が新しい
 全長を4300㎜以下に抑えた5ナンバーサイズのコンパクトミニバン。登場したのは’22年だから設計が新しく、価格を割安に抑えたこともあり、’23年には1か月平均で約1万1000台を登録してミニバンの最多販売車種になった。経済性も優れ、2WDのWLTCモード燃費はガソリンエンジンのGが18.3㎞/ℓ、ハイブリッドGは28.2㎞/ℓに達する。

HONDA フリード【Sサイズ】

●価格:233万900~321万5300円 ●発表年月(最新改良):’16年9月(’23年3月)

今なおホンダを代表する人気モデルだ
 ホンダのコンパクトミニバンで、全長は4300㎜以下に収まる。一方で全高は1700㎜を上まわり、後席スライドドアと相まって5ナンバー車ながらも外観はミニバンらしさが濃厚だ。パワーユニットは直列4気筒1.5ℓのガソリンエンジンとハイブリッドを用意する。発売は’16年と古いが、’23年の売れ行きはホンダ車ではN-BOXの次に多かった。

TOYOTA ノア/ヴォクシー【Mサイズ】

●価格:267万~389万円/309万~396万円 ●発表年月(最新改良):’22年1月(未実施)

押しも押されもしない大ベストセラー
 ノア&ヴォクシーはミドルサイズミニバンの人気車種。両車ともに基本的には同じクルマだが、ノアには標準ボディがあり、ヴォクシーはエアロパーツなどを装着した上級シリーズのみになる。パワーユニットは直列4気筒2ℓのガソリンエンジンと、1.8ℓのハイブリッドだ。両車ともに売れ行きは好調で、合計するとシエンタを上まわることも多い。

NISSAN セレナ【Mサイズ】

●価格:276万8700~479万8200円 ●発表年月(最新改良):’22年11月(’22年12月)

Mサイズミニバンで唯一5ナンバー車も設定
 全高が1800㎜を超える背高ミニバンの人気車で、販売ランキングの上位に入る。標準ボディとエアロパーツを装着したハイウェイスターが用意され、前者はノア&ヴォクシーやステップワゴンと異なり、全幅が1695㎜で5ナンバーサイズに収まる。パワーユニットは直列4気筒2ℓのガソリンエンジンと、1.4ℓハイブリッドのe-POWERになる。

HONDA ステップワゴン【Mサイズ】

●価格:305万3600~391万2700円 ●発表年月(最新改良):’22年5月(’23年3月)

ターボと2モーターハイブリッドが選べる
 ノア&ヴォクシーやセレナと同じカテゴリーに入るミドルサイズミニバンだが、全長は4800㎜に達し、全幅も1750㎜と少しワイドだ。現行型はフロントマスクなどを穏やかな雰囲気に仕上げた。標準ボディはエアーと呼ばれ、エアロパーツを装着するスパーダも用意する。パワーユニットは直列4気筒1.5ℓターボと、2ℓハイブリッドのe:HEVだ。

MITSUBISHI デリカD:5【Mサイズ】

●価格:415万6900~465万6300円 ●発表年月(最新改良):’07年1月(’23年11月)

独自のSUV路線を貫く4WDミニバン
 3列シートのミニバンだが、外観はSUVのようにも見える。最低地上高は185㎜を確保して悪路のデコボコも乗り越えやすい。全グレードが4WDシステムを搭載して、前後輪に駆動力を配分する多板クラッチには、締結力を強めるロックモードも備える。従って悪路走破力が高い。クリーンディーゼルターボの搭載も特徴で、個性的なミニバンに仕上がっている。

TOYOTA アルファード/ヴェルファイア【Lサイズ】

●価格:540万~872万円/655万~892万円 ●発表年月(最新改良):’23年6月(未実施)

リッチな感覚あふれるVIP御用達モデル
 アルファードとヴェルファイアは、基本部分を共通化したLサイズの上級ミニバンだが、車両の性格は異なる。アルファードは販売の主力車種で、内外装を豪華に仕上げた。走りも乗り心地を重視する。ヴェルファイアは全グレードに19インチタイヤとボディ剛性を高めるフロントパフォーマンスブレースを装着して、スポーティな走りを楽しめる。

エクステリア&パッケージング

背高フォルムに利点あり
 ミニバンは3列のシートを備えて多人数乗車を可能にするため、天井を高く設定する。全高が最も低いシエンタでも1695㎜で、大半は1800㎜台だ。アルファードなどは1900㎜を超える。後席側のドアはスライド式で、開閉時にドアパネルが外側へ張り出しにくい。床面地上高が400㎜以下の車種なら乗降性も優れている。ウインドウの面積が広く、車外を見やすいことも特徴だ。

TOYOTA シエンタ【Sサイズ】

DATA(1.5G・FF・7人)●全長4260㎜●全幅1695㎜●全高1695㎜●ホイールベース2750㎜●最低地上高140㎜●車両重量1300㎏●タイヤサイズ185/65R15

扱いやすいサイズでワゴン代替にも
 全長が4260㎜のボディは、ウインドウの面積も広く、視界が優れている。最小回転半径は5.0mに収まり、裏道や駐車場でも運転しやすい。後席のドアはスライド式で、狭い場所での乗降性も良好だ。床を低く抑えて、スライドドア開口下端部の地上高は330㎜だから、高齢者や子どもも乗り降りしやすい。荷室の地上高も低く荷物も積みやすい。

HONDA フリード【Sサイズ】

DATA(1.5G・FF・6人)●全長4265㎜●全幅1695㎜●全高1710㎜●ホイールベース2740㎜●最低地上高135㎜●車両重量1350㎏●タイヤサイズ185/65R15

ショートボディが日本の道路にちょうどいい
 3列シートのフリードと2列のフリードプラスがあり、前者の全長は4265㎜だ。ミニバンでは短い部類に入り、最小回転半径も5.2mで小回りが利くため、狭い裏道でもコンパクトカーの感覚で運転できる。床の高さは際立って低くはないが、ステップワゴンと同程度であり、乗降性に不満はない。荷室の床も低めで、荷物を積みやすい。

TOYOTA ノア/ヴォクシー【Mサイズ】

DATA(ノア ハイブリッドS-G・FF・7人)●全長4695㎜●全幅1730㎜●全高1895㎜●ホイールベース2850㎜●最低地上高140㎜●車両重量1630㎏●タイヤサイズ205/60R16

現代のMサイズミニバンのスタンダード
 ボディスタイルは、ルーフの高い典型的なミニバンだ。ノアの外観は、標準ボディ、エアロパーツを装着したS-GやS-Zともに、フロントマスクの存在感を強めた。ヴォクシーはエアロ仕様のみで、フロントマスクもブラックで個性的に仕上げている。全長は全車が4695㎜、全幅は1730㎜とされ、3ナンバーサイズになる。視界は両車ともに良好だ。

NISSAN セレナ【Mサイズ】

DATA(ハイウェイスターV・FF・8人)●全長4765㎜●全幅1715㎜●全高1870㎜●ホイールベース2870㎜●最低地上高135㎜●車両重量1690㎏●タイヤサイズ205/65R16

運転のしやすさにもこだわりあり
 V字型グリルを備えたフロントマスクに特徴がある。サイドウインドウの下端が低めで、特に前席の左右が下げられているから斜め前方も見やすい。視線の高いミニバンは、左側方付近の死角が拡大しやすいが、セレナは視界に気を使っている。最小回転半径は5.7mで少し大回り。床の位置はノア&ヴォクシーよりも70~80㎜高く、乗降性に注意したい。

HONDA ステップワゴン【Mサイズ】

DATA(e:HEV スパーダ・FF・7人)●全長4830㎜●全幅1750㎜●全高1840㎜●ホイールベース2890㎜●最低地上高145㎜●車両重量1840㎏●タイヤサイズ205/60R16

ボディはやや大柄だが視界は良好
 外観は水平基調のデザインで、3列目シートに座った乗員の視界にも配慮している。外の風景を見る時に内装のデコボコした部分が目に入りにくく、クルマ酔いも生じにくい。ドライバーを含めて視界は良いが、ノア&ヴォクシーやセレナに比べてボディが少し大きい。最小回転半径は、16インチタイヤ装着車は5.4mだが、17インチだと5.7mに拡大する。

MITSUBISHI デリカD:5【Mサイズ】

DATA(P・4WD・7人)●全長4800㎜●全幅1795㎜●全高1875㎜●ホイールベース2850㎜●最低地上高185㎜●車両重量1970㎏●タイヤサイズ225/55R18

三菱車らしさを体現する一台
 ボディサイズは全長が4800㎜、全幅は1795㎜で、ステップワゴンに近い大きさだ。フロントマスクに特徴があり、今の三菱車に共通する「ダイナミックシールド」デザインを採用する。左右のフェンダーがフロントマスクをカバーするように前側まで回り込み、その中にランプを縦方向に並べている。水平基調のボディで視界も良く、最小回転半径は5.6mだ。

TOYOTA アルファード/ヴェルファイア【Lサイズ】

DATA (アルファード ハイブリッドZ・FF・7人)●全長4995㎜●全幅1850㎜●全高1935㎜●ホイールベース3000㎜●最低地上高150㎜●車両重量2160㎏●タイヤサイズ225/60R18

堂々たる体躯が魅力であり注意点
 全長が4995㎜、全幅は1850㎜と大柄で、全高も1900㎜を上まわる。フロントマスクはアルファードが仮面のようなデザインで、より存在感を強めた印象。ヴェルファイアは光沢のあるブラックを配し、精悍な印象だ。ボディが大柄で視線の高さも高いため、左側方の死角が拡大したから注意したい。最小回転半径も全車が5.9mで大回りになる。

キャビン&ユーティリティ

違いが大きいのは3列目
 1列目と2列目のシートは基本的に快適だ。しかし3列目は快適性に差が生じる。床と座面の間隔が乏しくて膝が持ち上がったり、座面の奥行寸法が不足したり、座面の柔軟性が乏しいといった注意点がある。購入時には3列目を確認するべきだ。また3列目を格納すると広い荷室になるが、自転車などを積むなら試乗車で実際に確かめたい。荷室の広さと路面から荷室床面までの高さにも注意する。

TOYOTA シエンタ【Sサイズ】

3列目は狭いながらも実用に耐える
 初代モデルから薄型燃料タンクを採用するため、3列目シートも床と座面の間隔が相応に確保される。3列目の膝先空間はフリードよりも狭いが、床と座面の間隔は40㎜上まわり、膝の持ち上がる姿勢になりにくい。従って3列目もさほど窮屈ではない。シートアレンジの操作は少し面倒だが、3列目は2列目の下側に格納されて、広い荷室に変更できる。

HONDA フリード【Sサイズ】

大人6名乗車も問題なくこなせる
 発売されて7年以上を経過するため、インパネ周辺のデザインには古さを感じるが、操作性や視認性は悪くない。注意したいのは床の高さがステップワゴンと同等なのに、全高は100㎜以上低いこと。頭上の空間を確保した結果、床と座面の間隔はMサイズと同等とはいかない。3列目シートに座ると、腰が落ち込んで膝が持ち上がるものの、大人6名の乗車に支障はない。

TOYOTA ノア/ヴォクシー【Mサイズ】

シートアレンジなど使い勝手が優秀
 インパネなどは上質だ。1&2列目シートの頭上と足元の空間は広いが、3列目はライバル車のセレナやステップワゴンに比べて少し狭い。その代わりシートアレンジは使いやすく、3列目の格納はレバーを引くと持ち上がり、サイドウインドウ側に押すと自動的にロックする。リヤゲートも任意の角度で固定できて、狭い場所でも荷物を収納しやすい。

NISSAN セレナ【Mサイズ】

3列目まで快適でアレンジも多彩
 3列目シートが広い。身長170㎝の大人6名が乗車して、2列目に座る乗員の膝先空間を握りコブシ2つ分に調節すると、3列目の膝先空間はセレナとデリカD:5が握りコブシ2つ半、ステップワゴンは2つ分、ノア&ヴォクシーは1つ半だ。しかもセレナは座面の奥行寸法も長い。2列目の中央が1列目の間までスライドするなどシートアレンジも多彩だ。

HONDA ステップワゴン【Mサイズ】

合理的な空間設計で積載性が向上
 水平基調のインパネは、上面が平らで、前方視界も良い。スイッチで操作するe:HEVのATは少し使いにくいが、そこを除けばメーターも見やすく内装は合理的だ。3列目のシートは、頭上と足元の空間は相応に確保されるが、座面の奥行寸法が短い。その代わり床下に格納するから、広げた荷室に3列目シートが張り出さず、荷物の積載性も優れる。

MITSUBISHI デリカD:5【Mサイズ】

立派なサードシートを備える
 発売は’07年だが、’19年に大幅な改良を実施してインパネ周辺の質感も向上。従って発売から17年を経過するが古さを感じにくい。居住空間の広さは発売当初と同じだが、3列目の足元空間が全長4800㎜以下のミニバンでは最も広い。シートサイズにも余裕があって快適だ。3列目の跳ね上げには少々体力を要するが、格納すると広い荷室になる。

TOYOTA アルファード/ヴェルファイア【Lサイズ】

2列目のくつろぎ感は特筆もの
 床面はノア&ヴォクシーなどに比べて70㎜ほど高い。天井を高く設定して外観に存在感を与え、乗員の視線も高めて見晴らしを良くするためだ。その代わりステップを介しての乗り降りとなるから乗降性に注意したい。内装はインパネの周辺を含めて上質だ。特に2列目は快適性が高い。3列目は先代型に比べると快適になったが、2列目ほどではない。

結論『どれも万能性が高いだけに目的を定めて絞り込むべし』

ワゴンやセダンのような
用途もカバーできる

 ミニバンは全長が4500㎜以下のコンパクトなSサイズ、4500〜4800㎜でエンジン排気量がおよそ2ℓ前後のMサイズ、全長が4800㎜を上まわりエンジン排気量も2ℓを大きく超えるLサイズに分類される。
 Sサイズのコンパクトミニバンは、3列目シートが狭まりやすい。それでも片道1時間程度の距離なら大人の多人数乗車も可能だ。1年に数回、短距離を多人数で移動するユーザーなど、常時多人数乗車でなければムダなく合理的だ。
またコンパクトミニバンは、子育てを終えたユーザーも購入する。もはやMサイズミニバンは不要だが、背の低いクルマには戻りたくない。そこでコンパクトミニバンに乗り替えるわけだ。今はワゴンの車種が減ったため、コンパクトミニバンの3列目を格納してワゴンとして使うユーザーもいる。ボディが5ナンバーサイズに収まるから、狭い駐車場でも運転しやすく乗降性も良い。
 コンパクトミニバンは、実質的にシエンタとフリードのみだ。シエンタは薄型燃料タンクの採用で空間効率が優れ、3列目を2列目の下側に格納できるから荷室の使い勝手も優れている。一方、フリードは外観をミニバンらしく仕上げている。ただし発売から7年以上が経過して、’24年に新型に変わる可能性もある。
Mサイズミニバンは、多人数で乗車して長距離を移動できる居住性を確保しながら、街中でもさほど運転しにくい印象はない。ガソリンエンジン車なら価格が300万円前後のグレードも用意され、さまざまな機能と経済性のバランスが優れている。そのために車種の数も多い。
 個性も豊かだ。ノア&ヴォクシーは渋滞時にステアリングホイールから手を離しても運転支援が続く機能など、先進装備が充実。セレナは3列目が広く、シートアレンジも多彩だ。ステップワゴンは走行安定性と乗り心地が優れ、デリカD:5は悪路走破力がSUV並みに高い。全車が多人数で不満なく乗車できる機能を備え、それぞれの個性も明確だから、ニーズに合ったミニバンを見つけやすい。
 Lサイズミニバンは、アルファード&ヴェルファイアの人気が圧倒的に高い。ボディが大柄で街中では少々運転しにくいが、内装は豪華で各シートの頭上と足元の空間も広い。3列目は2列目に比べて座り心地が少し下がるが、ミドルサイズに比べると快適だ。時々席替えをすれば、多人数で長距離を快適に移動できる。Lサイズセダンのように、オーナーが最も快適な2列目に座る使い方もある。

各車のイチ推しはコレだ!《おすすめグレード》

TOYOTA シエンタ【Sサイズ】

おすすめグレード:1.5G(7人)
●価格:234万円(FF)

 売れ筋グレードでは、ハイブリッドの価格をノーマルエンジンと比べて35万円の上乗せに抑えた。それでもノーマルエンジンのWLTCモード燃費は、2WDの7人乗りが18.3㎞/ℓと優れている。従って推奨グレードもノーマルエンジンのGだ。両側スライドドアの電動機能など、実用装備も充実させた。価格はXよりも35万円高いが、Gの方が買い得だ。

HONDA フリード【Sサイズ】

おすすめグレード:1.5G(6人)
●価格:233万900円(FF)

 ハイブリッドシステムはホンダ車の多くに使われるe:HEVに比べて設計が古い。WLTCモード燃費も20.9㎞/ℓに止まる。従ってパワーユニットはノーマルエンジンを選ぶ。グレードはGを推奨する。2列目シートがセパレートタイプのキャプテンシートになって価格は割安だ。サイド&カーテンエアバッグとLEDヘッドランプをオプション装着したい。

TOYOTA ノア/ヴォクシー【Mサイズ】

おすすめグレード:ノア ハイブリッド S-G(7人/ 8人)
●価格:339万円(FF)

 ノアのエアロ仕様の価格は標準ボディよりも7~8万円高いが、売却額も考えると前者が買い得だ。エアロ仕様ならヴォクシーも候補に入るが、価格はノアが5~7万円安い。ゆえにノアのエアロ仕様を選ぶ。パワーユニットはハイブリッドが35万円高いが、税額は約12万円安く、実質価格差は約23万円に縮まる。従ってノアハイブリッドS-Gがベストだ。

NISSAN セレナ【Mサイズ】

おすすめグレード:e-POWER ハイウェイスターV(8人)
●価格:368万6100円(FF)

 セレナの車両重量を考えると、モーター駆動によって力強く滑らかな加速を味わえるe-POWER搭載車を選びたい。シートアレンジも多彩だ。グレードはエアロパーツを備えた人気の高いe-POWERハイウェイスターVを選ぶ。衝突被害軽減ブレーキ、運転支援機能のプロパイロット、エアロパーツ、アルミホイールなどを標準装着する。

HONDA ステップワゴン【Mサイズ】

おすすめグレード:e:HEV スパーダ(7人)
●価格:369万6000円(FF)

 現行ステップワゴンの持ち味は、シンプルなデザインだ。そこを考えるとエアロパーツを装着しないエアーを選びたいが、後方の並走車両を検知して知らせるブラインドスポットインフォメーションなどを装着できない。さらに2列目シートのオットマンも付かない。エアーは装備に不満が伴うため、エアロパーツなどを備えたe:HEVスパーダを選ぶ。

MITSUBISHI デリカD:5【Mサイズ】

おすすめグレード:P(7人/8人)
●価格:460万1300円(4WD)

 全車がディーゼルエンジンと4WDを搭載するため、グレードによる違いは装備のみだ。結論としては最上級のPが買い得になる。G-パワーパッケージに安全装備の後側方車両検知警報などを加えて、装飾類も充実させながら、価格アップを10万円少々に抑えているからだ。G-パワーパッケージにオプションを多く加えるより、最上級のPを選ぶ方が、数年後の売却時も有利になる。

TOYOTA アルファード/ヴェルファイア【Lサイズ】

おすすめグレード:アルファード ハイブリッドZ(7人)
●価格:620万円(FF)

 ヴェルファイアは装備を充実させ、シートは本革で左右独立ムーンルーフなども標準装着。従ってハイブリッド同士で価格を比べると、ヴェルファイアZプレミアはアルファードZよりも70万円高い。ゆえにアルファードハイブリッドZが買い得だ。2.5ℓガソリンエンジンのアルファードZよりも80万円高いが税額は約20万円安く、実質価格差は約60万円だ。

ミニバントピックス【1】国内ミニバンラインナップ〜補完編〜

SUV全盛の現在、他ジャンルのラインナップは減少傾向で、ミニバンだけが踏みとどまっている印象だ。今回見くらべた車種以外にもOEM車やワゴン型、商用車ベースなどが揃う。写真はその一例だ。

ミニバントピックス【2】ミニバン互換? 3列SUVセレクション

多人数乗車やアップライトなポジションという点がミニバンと共通するのが3列シートを備えるSUVだ。ただし、3列シートは大柄なボディの車種に限られ、もちろんスライドドアも採用しない。

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内外出版/月刊自家用車

ライタープロフィール

内外出版/月刊自家用車

オーナードライバーに密着したクルマとクルマ社会の話題を満載した自動車専門誌として1959年1月に創刊。創刊当時の編集方針である、ユーザー密着型の自動車バイヤーズガイドという立ち位置を変えず現在も刊行を続けている。毎月デビューする数多くの新車を豊富なページ数で紹介し、充実した値引き情報とともに購入指南を行うのも月刊自家用車ならではだ。

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