新車試乗レポート
更新日:2018.11.21 / 掲載日:2016.04.01
スズキ イグニス 試乗レポート
スズキ イグニス 試乗レポート
試乗
【ニューモデル】
発表/2016年1月21日
スズキ(株)お客様相談室
0120-402-253
文●森野恭行 写真●編集部
■異彩を放つコンパクトクロスオーバー
隙間市場をつく戦略はスズキの得意技。Aセグメントではまだクロスオーバーは希有で、世界を見ても4駆を展開するのはフィアット・パンダの例があるぐらい。イグニスは異色のコンパクトと表現できる。ルックスも個性的な仕上がりだ。ゆえに、走りの実力が気になるひとが多いだろう。
■ドライビング/ユーティリティ
Report 森野 恭行
91馬力/12.0kg mの4気筒1.2Lデュアルジェットを核とするマイルドハイブリッドの心臓は、ミニバンのソリオとのコンビでも十分な能力を持つ。それだけに、2WDで900kgを切るイグニスでは、キビキビ感が際立つ加速フィールを楽しませてくれる。高速道路においても十分にゆとりがあり、ワインディングでも活気ある走りを見せるのだから、「これで十分」といった印象だ。
そして操縦安定性。ソリオから導入された新世代のAセグメント用プラットフォームは、軽くてしかも高剛性に仕上がっているのがいいところ。高速走行においてはしっかりと安定し、峠においては気持ちのいいフットワークを味わわせてくれる。ロール感の躾けもよく、ペースを上げていっても地上高180mmのネガを感じさせないことに感心させられた。残るのはステアフィール。戻す操作で悪さをする若干のフリクション感がなくなれば、イグニスの走りはもっと気持ちよくなる。
突っ張っていないサスは、乗り心地の面でも好感を抱かせるセッティング。快適性のレベルにおいても、クラスの水準を上まわる。ちなみに、ルーフにあるアンテナの位置を見直し、地上高を少し削れば全高は1550mmに収まりそうだが、あえて全高1.6m弱としたのは戦略として正解だろう。独自のパッケージとスタイルが、これまでにないコンパクトカーの魅力を表現するカギとなる。
■インテリア/エクステリア写真[1]
中央に配置した液晶ディスプレイやトグル式スイッチなど、欧州人気車のトレンドも採り入れ、スマートにまとめたインパネ。アクセントの強い上下ツートーンのカラー構成も目を引く。
クロスオーバーらしくアイポイントは高め。全長3.7mのコンパクトさを考えれば、居住性は満足がいくものだ。後席には165mmのスライド機構も備わる。ただし後席頭上高の余裕は少ない。
■インテリア/エクステリア写真[2]
ソリオで好評だったK12C型+マイルドハイブリッドのコンビは、2WDで28.8km/Lのモード燃費値。
通常は133Lの容量だが、後席をスライドさせれば258L、後席を倒せば415Lにまで容量を拡大できる。2WDはサブトランクも有用だ。
180mmの最低地上高を持ち、十分な障害角を確保したSUVスタイルが光る。大径タイヤと張り出したフェンダーアーチも独自の個性を表現する要点。カッコよさとかわいさをバランスさせた。
スズキ イグニス MZ 2WD(CVT)
全長×全幅×全高 | 3700×1660×1595mm |
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ホイールベース | 2435mm |
トレッド前/後 | 1460/1470mm |
車両重量 | 880kg |
エンジン | 直4DOHC |
総排気量 | 1242cc |
エンジン最高出力 | 91ps/6000rpm |
エンジン最大トルク | 12.0kg m/4400rpm |
モーター最高出力 | 3.1ps |
モーター最大トルク | 5.1kg m |
JC08モード燃費 | 28.0km/L |
サスペンション前 | ストラット |
サスペンション後 | トーションビーム |
ブレーキ前/後 | Vディスク/ドラム |
タイヤ前後 | 175/60R16 |
価格
スズキ イグニス | 138万2400円~187万5960円(全グレード) |
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