中古車購入チェックポイント
更新日:2015.03.20 / 掲載日:2015.03.20

ダイハツ ムーヴ コンテ 中古車購入チェックポイント

  • ダイハツ ムーヴ コンテ(2013年7月~)
    中古車購入チェックポイント

    ダイハツ ムーヴ コンテ

    参考車両:X-VS(DBA-L575S)
    初度登録:2014年9月
    追加装備:〈VS特別装備〉パールホワイトフロントグリル、フロントフォグランプ&パールホワイトベゼル、カラードエアロリアバンパー、クリアクリスタルリアコンビネーションランプ〈メーカーオプション〉車体色パールホワイト

  • ダイハツ ムーヴ コンテ

■全体のチェックポイント

2013年7月に一部改良した後の2014年5月に設定された「VS」特別装備を装着しているモデル。仕様装備をまず確認し、車体まわりをしっかりチェック。内装も、おしゃれ感を損なう傷みなどがないか見る。走行系各部は当然として、低燃費に関わる機構の具合も確認。整備付・保証付の車両を選びたい。

外装の損傷と同時に車体骨格のダメージにも注意

  • 1.外見から探っていく

    ダイハツ ムーヴ コンテ(正面)

  • 1.外見から探っていく

     まずは、外装に歪みやずれなどがないか外見の様子を観察する。前面は、バンパー、グリル、ボンネット、ヘッドライト、フェンダーなどの状態をチェック。細部では、ボンネットやフロントガラスの飛び石傷などにも注意したい。

  • 2.隣接部も同時にチェック

    ダイハツ ムーヴ コンテ(正面左)

  • 2.隣接部も同時にチェック

     バンパーは、角や下部、ロアグリル、フォグランプなどに損傷がないかチェックし、立て付けも見る。ヘッドライトやアッパーグリルもチェック。フェンダーは、ホイールアーチ(タイヤを囲っている部分)の縁、奥のタイヤハウス内、内側にあるフェンダーライナー(泥よけカバー)などもチェックする。

  • 3.ドアと関連部をチェック

    ダイハツ ムーヴ コンテ(ドア)

  • 3.ドアと関連部をチェック

     ドアは、外板パネルだけでなく内側も修理跡がないかチェック。ドアを外して修理/交換していないか、ヒンジ部も見る。同時に、ピラー(柱)やサイドシル(梁)など周辺も慎重にチェック。

4.車体の内側も調べる

 ボンネットは、内側やヒンジ部をチェック。フロントフェンダーも、エンジンルーム側に腐食(錆)や修理跡がないか見て、固定部も調べる。同時に、車体パネルもチェック。最前部で車体の左右に繋がっているラジエターサポートおよび関連部品なども必ずチェック。

  • ダイハツ ムーヴ コンテ(ボンネット1)

  • ダイハツ ムーヴ コンテ(ボンネット2)

5.後部のチェック

 後面も、バンパー、バックドア、コンビネーションランプ、フェンダー、ピラー(柱)などを細かくチェック。ナンバープレートの傷や歪み、封印を剥がした(バンパーを交換修理した)形跡にも注意。
 跳ね上げ式バックドアは、解錠・施錠と開閉の具合をチェックし、全開状態でしっかり止まっているかロッドダンパーの効き具合もチェック。バックドアの内側やヒンジ部周辺もチェック。開口部も、パネル接合部の溶接やシーラーの状態に注意しながら修理/交換跡などがないかチェックする。

  • ダイハツ ムーヴ コンテ(後面)

  • ダイハツ ムーヴ コンテ(バックドア)

  • 6.下側に要チェックポイント

    ダイハツ ムーヴ コンテ(下側)

  • 6.下側に要チェックポイント

     車体側面下部は、サイドシル(車体の梁)に傷、凹み、腐食、修理跡などがないかチェック。判断は難しいかもしれないが、下に突き出ているパネル接合部の交換跡やフレーム修正機にかけた爪跡などにも注意したい。同様に、ドア開口部のステップ部(サイドシルの上側)周辺も慎重にチェックする。

7.損傷の程度を確かめる

 ドア開口部は、乗り降りによる傷や塗装欠け、簡易補修跡などもないか見る。マスキング跡があれば、周辺を詳しく調べて、損傷の程度と範囲を確認する。
 左リアフェンダーは、フューエルリッドを外した形跡、給油口周辺の修理跡やマスキング跡にも注意。

  • ダイハツ ムーヴ コンテ(ドア開口部)

  • ダイハツ ムーヴ コンテ(給油口周辺)

  • 8.タイヤとホイールをチェック

    ダイハツ ムーヴ コンテ(タイヤ・ホイール)

  • 8.タイヤとホイールをチェック

     「コンテ X」は、155/65Rタイヤ&ツートーンカラーフルホイールキャップ付14インチスチールホイールが標準装備。タイヤは、残り溝の深さを点検し、傷やひび割れ、欠けなどがないかチェック。一部が極端に減る偏摩耗など異常摩耗を起こしていれば、サスペンションの異常のほか、車体が歪んでいる疑いもあるので要注意。
     ホイールは、ホイールキャップに傷や破損などがないか見て、固定状態もチェック。ホイール本体も、錆や塗装剥げ、リム(タイヤと接している部分)の曲がりなどに注意しながらチェックする。

  • 9.床下も覗いてチェック

    ダイハツ ムーヴ コンテ(床下)

  • 9.床下も覗いてチェック

     車体パネルや補強部材など車体部品、マフラーやサスペンションなどの部品類も、傷、曲がり、破損、修理/交換跡などがないかチェック。
     オイルやグリスなどの漏れ、樹脂やゴム部品の破損などにも注意。錆があれば、広がり範囲と腐食の進行状態をチェック。

★損傷や修理/交換の有無を確認

 「ムーヴ コンテ」は、スクエア(角形)スタイルの軽ワゴン。2ボックス・5ドア・2列席の車体構成で、前後ドアは約90度(2段中間ノッチ付)開き、バックドアは跳ね上げ式。参考車両は、標準スタイルの「コンテ」に、「VS」特別装備のパールホワイトグリル、フロントフォグランプ&パールホワイトベゼル、リフレクター付カラードエアロリアバンパー、クリアクリスタルリアコンビネーションランプを装着。車体色パールホワイトIII(メーカーオプションカラー)は、特別装備との一体感もある。
 外装の損傷が気になるところだが、走行機能に支障が生じるようなダメージがないか注意したい。車体の骨格部を事故修理しているのは修復歴車だが、たとえ修復歴に該当しなくても、損傷や修理/交換している部分がないか販売店に聞いてみよう。

室内の状態と装備機器類の機能・作動をチェック

1.隅まで細かく調べる

 室内は、内装材に汚れや傷、損壊などがないか。ダッシュボードからドア、床、天井の状態までチェック。ボックスやポケット、トレイなどは内部も見る。シート表皮の染み、破れ、ほころび。装飾パネルやメッキ部分などの傷。ボックスリッドやエアコン吹き出し口、プッシュ式カップホルダーなどは、可動部の破損などにも注意してチェック。

  • ダイハツ ムーヴ コンテ(コックピット)

  • ダイハツ ムーヴ コンテ(内装)

  • ダイハツ ムーヴ コンテ(シート)

  • 2.後部まで慎重にチェック

    ダイハツ ムーヴ コンテ(後席)

  • 2.後部まで慎重にチェック

     前席周辺だけでなく、後席も、リアシートの分割リクライニングや背もたれ前倒しなども試しながら周辺をチェック。後部ラゲージスペースも、傷みがないか調べる。
     室内全体としては、車両がどのように使われていたか推測しながらチェックする。

  • 3.装備機器の作動を確認

    ダイハツ ムーヴ コンテ(装備機器)

  • 3.装備機器の作動を確認

     ヘッドライトやウインカー、ワイパー、ドアミラー、テール/ブレーキ/バックランプなど保安装置。パワーウインドウ、ドアロック、室内ランプなど基本的な装備の作動具合をチェック。キーフリーシステムの機能およびドアの解錠・施錠、運転席側ドアリクエストスイッチ、キーフリー連動ドアミラーなどもチェック。オートエアコンは、自動制御と調整・設定具合をチェック。
     参考車両は、「VS」特別装備のオーディオレスになっているので、AV一体ナビなどを装着したければ販売店に相談してみよう。

★細部の具合は販売店で点検

 「コンテ X」は、オートエアコン、キーフリーシステム、CD・AM/FM&10cmフロントスピーカー+AUX端子などを標準装備。「VS」仕様車は、オーディオがオーディオレス&16cmフロントスピーカーに替わっている。車両をチェックする際は、販売店で装備内容をまず確認。装備機器類は、とりあえずわかるところだけでもチェックして、どこかに異常がないかは販売店で細かく調べてもらおう。特に電装機器の具合に注意したい。

走行機能のコンディションと整備状況を確認する

  • 1.エンジンをかけてみる

    ダイハツ ムーヴ コンテ(始動)

  • 1.エンジンをかけてみる

     エンジンをかけて、始動具合、アイドリング回転、排気ガスの色などをチェック。始動時には、表示・警告灯類の点灯、メーターやインジケーター、ディスプレイなどの表示も見る。わからないことや疑問は、販売店スタッフに聞いてみよう。

  • 2.エコ支援機能もチェック

    ダイハツ ムーヴ コンテ(エコ支援機能)

  • 2.エコ支援機能もチェック

     コラムシフト式CVTは、セレクトレバーを操作して[P・R・N・D・S・B]の各レンジへの切り替え具合をチェック。可能なら試乗して、走行時の自動無段変速動作と制御機能をチェック。
     アイドリングストップの自動エンジン停止・再始動および作動停止[eco IDLE OFF]スイッチ、減速時に充電する[エコ発電制御]、アイドリングストップ時に作動する坂道発進時後退抑止[ヒルスターシステム]などの具合も確認したい。
     とはいっても、異常かどうか判断するのは難しいので、販売店で細かく点検してもらうほうがいい。

  • ★正しく点検・整備してもらう

    ダイハツ ムーヴ コンテ(エンジンルーム)

  • ★正しく点検・整備してもらう

     標準スタイルの「コンテ」は、全車658cc 直列3気筒NA(自然吸気)エンジン+CVT(無段変速機)を搭載し、CVTサーモコントローラーや温度統合制御などを採用。アイドリングストップ[eco IDLE]、[エコ発電制御]、[ヒルスタートシステム]、[EBD]付[ABS]、[電動式パワーステアリング]などを備えている。
     メカニズムが苦手でも、いちおうエンジンルーム内だけでも見て、走行関連機構各部の整備状況は販売店に聞いて確認。車両の購入を決めるなら、エンジンやCVTのほか、ブレーキ、サスペンション、ステアリングなども、すべてきちんと点検・整備してもらうようにしよう。

■最初に車両の現状を確かめる

 中古車両をチェックする際は、現物を見て、年式(登録年月日)・仕様・グレードを確認。標準装備のほかに、メーカーオプションや販売店オプション、市販機器、カスタムパーツなどを追加していないか確認。整備状態も含めた現状を販売店で確認しよう。

目利きはココを見る!

  • ダイハツ ムーヴ コンテ(車両の情報)

    「車両の情報」を見る
    ●「車検証(自動車検査証)」で初度登録年月日や型式などを確認。「保証書」で期限や内容を確認。「車両取扱説明書」の他に、追加装備などの使用説明書が揃っていることも確認。●「定期点検整備記録簿」は、記載内容を必ず確認。定期点検や消耗部品交換などの時期と走行距離を把握しておけば、車両の状態を探る参考になる。

  • ダイハツ ムーヴ コンテ(車両の情報)

  • ダイハツ ムーヴ コンテ(立て付け)

    「立て付け」を見る
    ●外板パネルは、合わせ(隙間)が均等でなかったり、位置がずれていれば、ダメージを受けているか修理/交換している可能性がある。●プレスライン(外板パネルを折り曲げている角)やモール(飾り部品)など、外装部品が連なっている線のずれも、立て付けの狂いを見つけるヒント。●外装は、見る角度を変えながらチェックすれば、プレスラインのずれや崩れ、立て付けの狂いなども判断しやすい。パネル表面を斜め方向から透かして見るようにすると、小さな凹みや浅くて広い凹み、波打ち(しわ)なども見つけやすい。しわが寄っているのは、ダメージ痕か、板金修理跡だ。

  • ダイハツ ムーヴ コンテ(立て付け)

「塗装の状態」を見る
●部分的に色艶が違っていたり、ザラザラした肌荒れ状態になっている箇所は、修理跡の疑いがある。●新しい塗装跡は、錆などの補修か、損傷を負って修理したのか、詳しく調べる。●修理や交換で塗装していると、微妙に色調が違って見えることがあるので、隣接しているパネルの色艶も比べてみる。●塗装表面を指や爪で撫でるように滑らせて、引っかかるような直線状の段差があるのはマスキング(周辺に塗装スプレーの飛沫が広がらないようにするカバーを粘着テープなどで留める)跡。ドア開口部などにマスキング跡があれば、なんらかの理由で塗装しているので、周辺を詳しく調べる。●エンジンルーム内やスペアタイヤ収納部などは、外装色とは違っていることもあるので注意する。

  • ダイハツ ムーヴ コンテ(取り付け状態)

    「取り付け状態」を見る
    ●ネジ止め(ボルトやナットで固定)している車体部品を外す時には工具を使う。ネジの頭の塗装が剥がれていたり、角がくずれていれば、ネジを回している。●ボンネット、フロントフェンダー、ドア、テールゲート(またはトランクリッド)などは、外して修理、あるいは交換することがあるので、ネジを見て、ヒンジおよび車体側のヒンジ固定部周辺も修理跡などがないか調べる。

  • ダイハツ ムーヴ コンテ(取り付け状態)

  • ダイハツ ムーヴ コンテ(接合部)

    「接合部」を見る
    ●車体部品を交換する際に溶接部分を外すことがあるので、鉄板接合部を調べる。●スポット溶接(接合部にある丸い窪み)を打ち直している場合は、直径が小さい、窪みが深い、ずれている(2度打ちした)など、新車組み立て時の状態とは異なる特徴があるので注意する。●接合部に塗布しているシーラー(隙間を埋める充填材)は、修理や交換で塗り直していると不自然に見える。●爪で押して、プチッと表面が割れる(表面が硬くても内部が柔らかい)ようなら新しいシーラーを盛っている。●シーラーは、接合状態や塗布する方法によって形状が違っていることにも注意する。

  • ダイハツ ムーヴ コンテ(接合部)

■今回の車両のプロフィール

●2008年8月に新発売した軽ワゴン「ムーヴ コンテ」。「ムーヴ」を角形スタイルにアレンジし、おしゃれ感を添えた標準タイプの「コンテ」とクールな「コンテ カスタム」を設定。2011年6月にマイナーモデルチェンジ。2012年4月の一部改良でNA(自然吸気)エンジン(ターボは5月)に低燃費化技術[e:Sテクノロジー]の一部を採用した。
●2013年7月に一部改良。NA車に[e:Sテクノロジー第2弾]を搭載。燃費や静粛性を向上し、内外装色や装備の設定なども一部変更。「コンテ」は、車体色に2トーンカラーも設定。内装アクセントカラーを従来のレッドからグリーンに変更。3眼ホワイトメーターも全車に採用している。
仕様グレードの「L」は、電動格納式ドアミラー、マニュアルエアコン、CD・AM/FM&10cmフロントスピーカーなどが標準装備のベーシックタイプ。「X」は、オート格納式ドアミラー、オートエアコン、キーフリーシステムなどを標準装備したスタンダードタイプ。「G ナビ」は、Xの装備に、フォグランプを追加し、メモリーナビシステム&16cmフロントスピーカー+バックモニター、ワンセグ対応ルーフアンテナなどを追加装備した上級タイプ。
●2014年5月には、コンテ Xに3種の特別仕様車を設定。「スマートセレクションSN」は、スマートフォン連携メモリーナビシステム+バックカメラ、フロントドアスーパーUV&IRカットガラス、スーパーエアクリーンフィルターを装着。「VS」は、パールホワイトグリル、フロントフォグランプ&パールホワイトベゼル、カラードエアロリアバンパー、クリアクリスタルリアコンビネーションランプ、オーディオレス&16cmフロントスピーカーを装備。「VSスマートセレクションSN」は、2つの特別装備を合わせて装着している。

■参考車両と同時期の仕様グレード設定

グレードシフト駆動
LCVTFF・4WD
X “SN” “VS” “VS SN”CVTFF・4WD
G ナビCVTFF・4WD

型式:FF車 DBA-L575S 4WD車 DBA-L585S
特別仕様設定/ “SN”:スマートセレクションSN
“VS”:VS/ “VS SN”:VS スマートセレクションSN

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グーネットマガジン編集部

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