カーライフ
更新日:2022.09.12 / 掲載日:2019.10.25

初心者マークの貼る位置や期間は?違反しない正しい貼り方を解説

初心者マークの貼る位置や期間は?違反しない正しい貼り方を解説
グーネット編集チーム

 運転免許を取得したての人が車を運転する場合、初心者マークを付けることが義務になっています。しかし、初心者マークを貼る位置や貼り方、どのくらいの期間貼っておく必要があるかなど、意外に細かい点については知らないという方も多いのではないでしょうか。

 ここでは初心者マークの貼る期間や位置、貼り方について紹介していきます。

初心者マークの必要性について

 運転免許を取得したばかりの人が車を運転する場合、初心者マークの掲示義務が道路交通法で定められています。

 これは自分が運転初心者であることを周囲に知らせて注意を促す目的があり、周囲の運転者は、初心者マークを掲示している車両を保護する義務を持ち、幅寄せや割り込みなどの行為をしてはいけないということも道路交通法で定められています。

 つまり、周囲の運転者に対して注意を促すためだけではなく、運転初心者の安全を守るためにも、初心者マークの掲示は必要であると言えるのです。

初心者マークは視界の妨げにならない周囲から見える位置に貼る

 運転免許証を取得したてのころは、初心者マークを貼ることは義務であることはお伝えしましたが、初心者マークは周囲の他の運転者からも見える位置に表示しなければ、周囲に注意を促すことができないので、初心者マークを貼る位置についても規定があります。

初心者マークを貼る位置

 初心者マークは車体の前と後ろの両方に貼る必要があります。具体的な初心者マークを貼る位置は、車体の前後同じく「高さ0.4メートル以上1.2メートル以内の見えやすい位置」と定められています。ただし、範囲内であっても貼ってはいけない箇所がありますので、それについては次の項目で確認します。

 また、初心者マークを貼る位置については指定がありますが、初心者マークの貼り方(接着方法)については、特に指定はありません。そのため、初心者マークを貼る位置にあわせて、接着方法も変えていくことをおすすめします。

初心者マークを貼ってはいけない位置とは

 初心者マークを貼ってはいけない代表的な場所は、フロントガラス、前席の側面ガラス、ヘッドライトやブレーキランプなどの灯火類となります。

 フロントガラスや前席の側面ガラスに取り付けていいものは、道路運送車両法保安基準第29条第4項第6号および細目告示第195条第5項に規定されており、車検シール、法定点検のステッカー、ETCアンテナやドライブレコーダーなどに限定されているのです。

 つまり、この基準に規定されていないものを貼り付けることは保安基準違反となるのです。また、フロントガラスや前席の側面ガラスに貼ると、視界を邪魔して運転の妨げになることも、初心者マークを貼り付けてはいけない大きな理由となっています。

 また、ヘッドライトやブレーキランプなどの灯火類に初心者マークを貼った場合、灯火に本来求められている基準を満たさず保安基準違反となります。

 また、後続車があなたの車のブレーキランプを視認できなくなったり、前方の車両がウインカーを確認できなくなれば、周囲の車と事故を起こすリスクを増やすことになりますので、安全面から見ても灯火類への初心者マークの貼り付けは避けた方が良いでしょう。

初心者マークの貼り方(接着方法)にはどんなタイプがある?

初心者マークの貼り方(接着方法)にはどんなタイプがある?
グーネット編集チーム

 初心者マークの接着方法は、以前は吸盤やマグネットで貼り付けるタイプが主流でしたが、最近では貼り直しができるリタックタイプも出てきています。

吸盤で貼り付けるタイプの初心者マーク

 吸盤の吸着力によって貼り付けるタイプの初心者マークがあります。このタイプは今まで主流になっていたこともあります。

 注意したいのは、このタイプは他のタイプに比べ接着力が弱く、吸盤の吸着ができる箇所、かつ、あまり風が当たることや衝撃がない場所にしか向いていないということです。それによって、基本的には車内のリアガラスに貼り付けられています。

マグネットタイプの初心者マーク

 初心者マークに吸盤等のパーツを付けているのではなく、それ自体が磁石になっているマグネットタイプの初心者マークもあります。接着力が高く、車内ではなく車外のボディに貼り付けたとしても、外れづらいタイプの初心者マークになっています。

 ただし、車外に貼り付けた場合は盗難にあったり、貼り付ける位置を定期的に変えていかないと、車の塗装色が太陽光による日焼けでムラになってしまうなどのリスクがあります。

貼り直しができるリタックタイプの初心者マーク

 マグネットタイプ初心者マークは、トヨタプリウスなどの一部の車種に用いられているアルミボディには接着しません。その場合は、シールのように貼り付けることが可能ですが、一度貼っても、剥がして再接着ができるリタックタイプの初心者マークがおすすめです。

 リタックタイプの初心者マークは、マグネットタイプと同様のリスクはありますが、アルミボディにも貼り付けできる点と、接着力もマグネットタイプに比べても高いといったメリットがあります。

初心者マークの貼る位置・貼り方のポイントと注意点

 すでに、簡単に記載をしていましたが、初心者マークを貼る位置や枚数に関しては法令の基準があります。それらの基準について詳細を確認するとともに、初心者マークを貼るときに安全面で注意したいポイントをまとめていきます。

初心者マークは車内に貼っても車外に貼ってもどちらでもOK

 前述の通り、初心者マークの貼る位置に関しては、道路交通法施行規則第9条の6において「地上0.4m以上1.2m以下の前方又は後方から見えやすい位置」と定められています。

 その規定の中では、車内・車外の指定がないため、前方と後方から視認でき、高さが0.4m以上1.2m以下であれば車内に貼っても車外に貼っても問題ありません。ただし、車内と車外いずれの場合も、走行中に外れないように注意が必要です。

初心者マークは適正な範囲内であれば、車両前後の右側・左側のどちらの位置でもOK

 初心者マークの設置場所は車両前後の見えやすい位置というのが設置基準ですが、その範囲内であれば、左右のどちら寄りに設置しても問題ありません。左右どちらかではなく、高さの基準と視認性の基準を守ることが重要です。

初心者マークは必ず前後両方に貼ろう!片方だけの貼り方だと違法になるので注意

 初心者マークは、道路交通法第71条の5において車体の前後両方に付けることが義務付けられています。つまり、前方や後方に1枚だけしか貼らないのは法律違反となるので注意が必要です。

初心者マークをリアガラスに貼るのはOK!視界が妨げられないように注意する

 初心者マークをフロントガラスに貼ることはすでにお伝えしていますが、リアガラスに貼ることは法令などでは禁止されていません。

 とはいえ、リアガラスの真ん中に貼れば当然視界を遮ることになり、後方の交通状態を確認できなくなります。リアガラスについては、できれば外側の隅の方で、視界の邪魔にならない場所が初心者マークを貼り付ける場所としておすすめです。

初心者マークを貼る期間はどのくらい?

免許取得から1年以内は初心者マークを貼る必要がある

 初心者マークは免許取得から1年以内は表示義務があります。この期間中に車を運転する場合、車体前後の所定の場所に初心者マークを貼っていなかった場合は道路交通法違反として、違反点数1点の加点と反則金4,000円の罰金が科せられます。

表示義務期間後に初心者マークを貼っていても問題はない

 初心者マークについては、免許取得から1年以内の表示義務がありますが、1年を過ぎた後で初心者マークを貼ることを禁止する法令はありません。そのため、免許取りたての家族と車をシェアする場合などは、そのたびに取り外す必要もありません。

 なお、初心者マークを貼っている免許取得から1年以内の車に対しては、周囲の運転者が保護する「初心運転者等保護義務」があり、割り込みなどに関しては罰則が科せられますが、1年を過ぎたドライバーが初心者マークを貼っていても「初心運転者等保護義務」の対象とはなりません。

この記事の画像を見る

この記事はいかがでしたか?

気に入らない気に入った

グーネットマガジン編集部

ライタープロフィール

グーネットマガジン編集部

1977年の中古車情報誌GOOの創刊以来、中古車関連記事・最新ニュース・人気車の試乗インプレなど様々な記事を制作している、中古車に関してのプロ集団です。
グーネットでは軽自動車から高級輸入車まで中古車購入に関する、おすすめの情報を幅広く掲載しておりますので、皆さまの中古車の選び方や購入に関する不安を長年の実績や知見で解消していきたいと考えております。

また、最新情報としてトヨタなどのメーカー発表やBMWなどの海外メーカーのプレス発表を翻訳してお届けします。
誌面が主の時代から培った、豊富な中古車情報や中古車購入の知識・車そのものの知見を活かして、皆さまの快適なカーライフをサポートさせて頂きます。

この人の記事を読む

1977年の中古車情報誌GOOの創刊以来、中古車関連記事・最新ニュース・人気車の試乗インプレなど様々な記事を制作している、中古車に関してのプロ集団です。
グーネットでは軽自動車から高級輸入車まで中古車購入に関する、おすすめの情報を幅広く掲載しておりますので、皆さまの中古車の選び方や購入に関する不安を長年の実績や知見で解消していきたいと考えております。

また、最新情報としてトヨタなどのメーカー発表やBMWなどの海外メーカーのプレス発表を翻訳してお届けします。
誌面が主の時代から培った、豊富な中古車情報や中古車購入の知識・車そのものの知見を活かして、皆さまの快適なカーライフをサポートさせて頂きます。

この人の記事を読む

img_backTop ページトップに戻る

ȥURL򥳥ԡޤ