中古車購入
更新日:2023.06.19 / 掲載日:2020.10.07
三菱 デリカの狙い目グレードや特徴と価格相場を紹介
ミニバンとしてもSUVとしても独自のポジションを築き上げている三菱 デリカに関して、今回はグレード別に紹介していきます。
「それぞれどのような特徴があるのか」「中古で購入する場合に目安となる予算はどれくらいなのか」といった実際に購入を検討されている方に必要な情報を掲載していますので、確認してみてください。
三菱 デリカの歴史
三菱 デリカは、2018年に誕生50周年を迎えた三菱を代表するSUV型のミニバンです。
デリカという名前は「デリバリー」と「カー」を組み合わせた造語で、荷物を運ぶ車という意味が込められています。名前のとおり、1968年に誕生した初代は商用トラックとして使われていました。
当時、日本の主流はフロント部分にエンジンを搭載するボンネットトラックでしたが、デリカは現在の主流であるキャブオーバータイプの小型トラックで、それは時代を先取りする画期的なものだったといわれているほどです。
翌年の1969年には9人乗りのコーチ(ワゴン)を発売し、このコーチがその後3代目まで続くキャブオーバーワゴンのルーツになったといわれています。
1979年に誕生した2代目は、デリカ・スターワゴンと名付けられました。この9人乗りのワゴンは、回転式対座シートを採用するなど斬新なアイデアが取り入れられています。また、小型のキャブオーバーワゴンとしては日本初となる4WD車を設定したのもこの世代です。
3代目は1986年に誕生し、それまでのフレーム付きボディからフレームレスのモノコックボディへと大きく変貌します。モノコックボディに変わったことにより、ボディ剛性の強化や軽量化が可能となり、デザインもやわらかなカーブ形状へと変わりました。
1994年に誕生した4代目は、デリカ・スペースギアと名付けられ、スタイルも一新されてキャブオーバーからフロントエンジンに変更されます。これによりキャビンがフルフラットフロアとなり、ウォークスルーや多彩なシートアレンジも可能となりました。
そして、2007年に誕生した現行5代目は、ミニバンとSUVが融合したモデルとして、デリカD:5と名付けられます。このD:5というのはデリカの5代目という意味だけでなく、「5」はミニバンシリーズのラージサイズカテゴリーも示しているのです。これまでデリカが培ってきたオフロード性能やタフさなどを引き継いだこのモデルは、ミニバンとしてもSUVとしても独自のポジションを築き上げています。
デリカ D:5 M
最も手に入れやすい価格帯の「デリカ D:5 M」
デリカ D:5 Mは、デリカの5代目より設定されたグレードです。デリカ D:5の中では、標準グレードとして設定されているため、必要最低限の装備しか設定されていないのが特徴です。
デリカ D:5 Mの主な特徴としては、LEDヘッドライトやパドルシフト、助手席側にはスライドドアなどが設定されていることです。その分、上級グレードよりも価格が低く設定されているため、装備面にはこだわらないという方におすすめのグレードといえます。
中古で購入する際の目安となる予算
デリカ D:5 Mを中古で購入する際の目安となる予算をご紹介します。
<年式:予算目安>
2007年式:57万円~200万円
2011年式:83万円~125万円
2017年式:221万円~279万円
デリカ D:5 Mは、デリカの5代目としてD:5が誕生した当初から存在する中心的なグレードです。10年以上前の2007年式のものでも状態の良いものは約200万円という価格で販売されています。
先代モデルとの比較
第5世代(現行モデル):2007年~
デリカ D:5 Mはデリカの5代目として、2007年に初めて登場したグレードです。このグレードは、2007年にデリカ D:5が誕生して以来エントリーモデルの標準グレードとして、今日まで途切れることなく常に存在し続けています。
標準グレードであるため、装備の充実度という面では他のグレードに及ばない部分はありますが、LEDヘッドライトやパドルシフト、助手席側スライドドアは標準装備されています。また、先進安全機能のe-Assistも標準装備されました。装備面に関してそれほどこだわりはないという方にとって、デリカ D:5 Mは十分にデリカ D:5という車を堪能できるグレードといえるでしょう。
他のグレードでは7人乗りと8人乗りが設定されているデリカ D:5ですが、デリカ D:5 Mは8人乗りのみ設定されています。
エンジンは2.3L直列4気筒ターボ最高出力145ps。ボディサイズは全長4800mm×全幅1795mm×全高1875mmです。
人気のあるカラー
デリカ D:5 Mのボディカラーは、下記のモノトーン4色と2トーン4色が設定されています。
モノトーン
・ブラックマイカ
・スターリングシルバーメタリック
・ブラックダイヤモンド
・ホワイトダイヤモンド
2トーン
・グラファイトグレーメタリック×ブラックマイカ
・スターリングシルバーメタリック×グラファイトグレーメタリック
・ブラックダイヤモンド×グラファイトグレーメタリック
・ホワイトダイヤモンド×スターリングシルバーメタリック
この中では、ブラックにマイカ塗装が施された「ブラックマイカ」とパールが入ったホワイトの「ホワイトダイヤモンド」が人気です。
デリカ D:5 G
中間グレードでも快適な装備の「デリカ D:5 G」
デリカ D:5 Gはデリカ D:5の中では、中間グレードという位置づけです。デリカ D:5 Mでは助手席側にしか装備されていなかったワンタッチ電動スライドドアが、デリカ D:5 Gでは運転席側にも装備されるようになりました。
また、このグレードには家庭用の電気製品が使えるAC100Vのアクセサリーコンセントも装備されています。標準グレードのデリカ D:5 Mとは違い、7人乗りと8人乗り仕様から選ぶことが可能です。
中古で購入する際の目安となる予算
デリカ D:5 Gを中古で購入する際の目安となる予算をご紹介します。
<年式:予算目安>
2007年式:45万円~103万円
2019年式:286万円~408万円
2020年式:340万円~474万円
デリカ D:5 Gは、2007年にデリカの5代目が登場したときから存在しますが、その後2019年に再び設定されるまで、一度姿を消しているグレードです。とはいえ、人気のグレードであるため、登場から10年以上経過している2007年式のものでも状態が良ければ100万円前後の価格で取引されています。
先代モデルとの比較
第5世代(現行モデル):2007年~
デリカ D:5 Gもまた2007年にデリカ D:5が誕生した当初から存在するグレードで、中間的な位置付けです。しかし、デリカ D:5 Mのように2007年の誕生から今日に至るまで常に存在していたわけではありません。誕生以降、何度もマイナーチェンジが行われていますが、2019年のマイナーチェンジで再登場するまで、その姿を消していました。
このグレードは、デリカ D:5 Mよりも上位のグレードとなるため、装備が充実しています。特に大きな違いとなっているのが、助手席側だけでなく運転席側にもワンタッチ電動スライドドアが装備されている点です。両手に荷物を抱えている場合や赤ちゃんや小さなお子さんを抱いている場合など、非常に重宝する機能が両側に装備されています。
このグレードが登場した当初の2007年式は、流通している台数は少なめで、価格もこなれてきたという状況です。一方で、再登場した2019年式以降はある程度の台数も確認でき、車両状態も良いものが多いので選択肢は豊富といえます。
エンジンは2.3L直列4気筒ターボ最高出力145ps。ボディサイズは全長4800mm×全幅1795mm×全高1875mmです。
人気のあるカラー
デリカ D:5 Gのボディカラーは、下記のモノトーン4色と2トーン4色が設定されています。
モノトーン
・ブラックマイカ
・スターリングシルバーメタリック
・ブラックダイヤモンド
・ホワイトダイヤモンド
2トーン
・グラファイトグレーメタリック×ブラックマイカ
・スターリングシルバーメタリック×グラファイトグレーメタリック
・ブラックダイヤモンド×グラファイトグレーメタリック
・ホワイトダイヤモンド×スターリングシルバーメタリック
この中では、車体がシャープに見えるブラックの「ブラックマイカ」やホワイトの「ホワイトダイヤモンド」、深めのダークグレーが混じったブラックの「グラファイトグレーメタリック×ブラックマイカ」が人気です。
デリカ D:5 シャモニー
「デリカ D:5 シャモニー」は冬だけの特別仕様車
デリカ D:5 シャモニーは標準設定されているグレードではなく、冬の特別仕様車として設定されているグレードです。グレード名のシャモニーというのは、もともと三菱自動車が販売する車両の冬の特別仕様車として企画された名前で、先代の「デリカ・スターワゴン」や「デリカ・スペースギア」にも用意されていました。
三菱自動車の冬の風物詩ともいえるような特別仕様車で、デリカ D:5 Gナビパッケージやデリカ D:5 Dパワーパッケージをベースに、さらに装備を充実させたモデルとなっています。
中古で購入する際の目安となる予算
デリカ D:5 シャモニーを中古で購入する際の目安となる予算をご紹介します。
<年式:予算目安>
2009年式:32万円~210万円
2012年式:90万円~235万円
2016年式:209万円~346万円
デリカ D:5 シャモニーは、冬の特別仕様車として毎年のように登場していたため、年式も多く中古車市場での流通量も少なくありません。ただし、人気の高いグレードのため、10年以上前の2009年式のものでも状態が良ければ高額となります。
先代モデルとの比較
第5世代(現行モデル):2008年~
デリカ D:5 シャモニーは、冬の特別仕様車として設定されているグレードです。シャモニーというグレード自体は三菱自動車が販売する車両の冬の特別仕様車としてつけられている名前なので、先代のデリカ・スターワゴンやデリカ・スペースギアにも存在していました。
そんなデリカ D:5 シャモニーは、クリーンディーゼルエンジン搭載車であるデリカ D:5 Dパワーパッケージをベースとした特別仕様車で、さらに装備を充実させたモデルとなっています。デリカ D:5 Dパワーパッケージではオプション装備となっている以下は、標準装備となりました。
・スライド
・リクライニング
・ハイト
・チルト機能を備えた運転席パワーシート
インテリアはブラックを基調としていますが、冬の特別仕様車ということもあり白銀の世界をイメージしたシルバーが効果的に配色されています。また、シートは撥水加工が施された専用スエード調人工皮革となっており、スキーやスノーボードなどのウインタースポーツやアウトドアで使用するユーザーにとってはうれしい装備が特徴です。
エンジンは2.3L直列4気筒ターボ最高出力148ps。ボディサイズは全長4730mm×全幅1795mm×全高1870mmです。
人気のあるカラー
デリカ D:5 シャモニーのボディカラーは、下記のモノトーン2色と2トーン1色が設定されています。
モノトーン
・ダイヤモンドブラックマイカ
・ウォームホワイトパール
2トーン
・ウォームホワイトパール×スターリングシルバーメタリック
この中では、パール混じりのホワイトの「ウォームホワイトパール」と高級感のあるブラックの「ダイヤモンドブラックマイカ」が人気です。
デリカ D:5 エクシードII
たった2年間のみ設定されていた特別仕様車「デリカ D:5 エクシードII」
デリカ D:5 エクシードIIもまた標準設定されているグレードではなく、デリカ D:5 シャモニーと同様に特別仕様車として設定されていました。ただ、デリカ D:5 シャモニーは先代から継続的に販売されている特別仕様車であるのに対して、このグレードは2009年から2010年にかけて販売されていた特別仕様車です。
デリカ D:5 エクシードIIは、デリカ D:5 Gパワーパッケージをベースとしたモデルとなっています。
中古で購入する際の目安となる予算
デリカ D:5 エクシードIIを中古で購入する際の目安となる予算をご紹介します。
<年式:予算目安>
2009年式:55万円~175万円
2010年式:41万円~165万円
デリカ D:5 エクシードIIは、デリカ D:5 シャモニーと同じく特別仕様車ですが、同じように継続的に販売されていたわけではないため、年式は2009年と2010年のものしかありません。そのため、中古車市場においてもそれほど多く流通していないようです。
先代モデルとの比較
第5世代(現行モデル):2009年~2010年
デリカ D:5 エクシードIIは特別仕様車として販売されたグレードです。毎年のように冬になると設定されていたデリカ D:5 シャモニーとは違って、2009年と2010年の2度の設定にとどまっています。そのため、デリカ D:5の同じ特別仕様車という位置づけであっても、デリカ D:5 エクシードIIの方が希少価値の高い特別仕様車といえるでしょう。
このグレードは、D:5 Gパワーパッケージをベースとしており、キーレスオペレーションキーを2個から1個へ変更するなど装備を厳選したモデルです。また、7インチワイドディスプレイ搭載のHDDカーナビとビルトイン式のETC車載器を標準装備しました。
インテリアカラーは、ベージュかダークグレイの2色から選ぶことができます。 中古車市場において、デリカ D:5 エクシードIIは流通量が多いとはいえないため、状態の良い車両を見つけるのは容易ではなく、探し出すにもそれなりの時間や労力が必要となるでしょう。
エンジンは2.0L直列4気筒ターボ最高出力170ps。ボディサイズは全長4730mm×全幅1795mm×全高1825mmです。
人気のあるカラー
デリカ D:5 エクシードIIのボディカラーは、下記のモノトーン1色と2トーン2色が設定されています。
モノトーン
・ブラックマイカ
2トーン
・クールシルバーメタリック×ミディアムグレーマイカ
・ウォームホワイトパール×シルバーメタリック
この中では、シルバー混じりのパールが入ったホワイトの「ウォームホワイトパール×シルバーメタリック」が人気です。
※本記事は、2023年6月時点の情報になります。現在の相場価格と異なる可能性がございます。